「八号通り商店会・末広通り商店会」高根台団地の奥にある連続した小さな商店街の現在… -高根台⑵
「高根台団地」がいかに大規模で、賑わっていた団地だったかを知る商店街がある。高根台団地周辺の商店街をいくつか紹介してきたが、今回の商店街はどこか雰囲気が違う。
昭和の商店街が好きな方にとって模型で再現したくなるような小さな商店街だ。
高根台団地
千葉県船橋市高根台1丁目~5丁目。高根台団地は、昭和36年(1961)に入居を開始した、新京成電鉄沿線では前原団地、常盤平団地に次ぐ大規模団地だったそうだ。
「高根R不動産」によると、かつては300棟あった広大な団地も現在は120棟ほど。平成11年(1999)から老朽化のため、建替えが進んでいる。
船橋市郷土資料館にて、高根台団地の絵葉書の展示があったので随時紹介する。


前回紹介した、高根台東ショッピングセンターの北側に広大な団地の建物が群立。まずは奥へ進んでみよう。箱のような団地は「ポイントハウス群」と呼ばれる。


赤や緑の素敵な外観は、最近変わったのだろうか。
団地を抜けると、民家かと思ったら店舗跡のような外観が見えてきた。

よーく見ると、鮮魚小料理仕出し…

2010年のストリートビューを見ると、金色の文字が輝いていた。よくある昭和な魚屋「魚友」。右のお店は豆腐屋だったことがわかった。
この辺りも商店街だったのだろう。
何事もなかったかのように住宅になっている。
八号通り商店会
しかし、街灯がしっかりと歴史を伝えている。

「八号通り商店会」ステンドグラスの窓のような街灯が綺麗。

八号通り商店会から高根台団地を眺める。カラフルに塗装された団地の建物と、街灯がマッチしている。しかしお店はもうない。

地図にはしっかりと八号通り商店会の文字が(右側)

さらに商店街らしき通りはつづく。手前はシャッターが以前から閉まっているようだ。

あれ、街灯が変わった。さっきの透明な街灯はここで終わり?オレンジの昭和な街灯はどんな商店街を表しているのか?

末広通り商店会
2010年のストリートビューを見たらなんと「末広通り商店会」と看板がぶら下がっていた!
商店街の奥にまた商店街があるなんて!

しかも街灯がレトロで、奥まで続いているのが奇跡のようだ。商店街としての歴史は終えても、素敵な思い出を残してくれる。

昔のストリートビューを見ながら商店街の現在を辿ろう。昔は街灯に店名看板がついていたんだな~

左側に歩道があるが、道路はとても狭い。昔ながらの小さな商店街の雰囲気をかみしめる。

クリーニング屋も、電話番号が2桁。昔から変わらない。

青い屋根が素敵な建物は元居酒屋。看板建築が並ぶ街並みにキュン…


遠くから気になっていた、週刊住宅情報の看板。

松ヶ丘書店だったのか…本屋は閉店しているようだ。

左側はずっと看板建築がつづくが、10年前には既にシャッターのようだ。なぜか歩道が道路よりも高さがあるのが気になる。

さらに昭和の商店街へ
引き込まれるようにどんどん商店街の奥へ。気になって仕方がない。


角に構える大きな建物群。これは看板建築が濃縮されている…!可愛い。

手前の売り物件は「永楽飯店」。飲食店もことごとく潰れてしまっているのか~

向かい側は電気屋だったのだろう。

高根木戸の商店街で見かけた謎のデザイン。

右は風呂釜・灯油「柳田吉郎商店」。

夕方だったが既に街灯が光っていた。

2階建ての居酒屋が密集する建物。

居酒屋恵美は現役なのかな?


山口写真館は看板が外されている…

商店街としてはほぼ店舗が無い状態だ。

かなり歩いてきたが、奥まで商店街があったのだなと規模の大きさを感じる。

最後の街灯。末広通り商店会は公園のところまでか。

公園を右に行くと、松が丘新通り商店街があったというつばき菓子店が現在も営業中。ぜひ立ち寄ってほしい。

マルエツ高根台店周辺
でも、まだ終わらない。途中にあった看板建築群から西へ、坂を登っていく。

住宅街だが奥にマルエツがあるので立ち寄ってみようと思う。


古そうなビルがある。今はカーブスになっている。

その向かい側には茶色のレトロな薬局「フタバ薬局」。2018年1月31日をもって閉店した。

ああ、看板が消えている。

と思ったらカネボウ化粧品のデザインが残っていた。

商店街がなくなった今、周辺の方々はここで買い物をするのかな。


右にあるのがマルエツ。左の一軒家は新しそうだが、元はなんだったのだろうか。

追記:
マルエツの向かい側にもマルエツの店舗があったという。かなり規模が大きかったのだな~
そして、40年ほど前はボーリング場だったらしい。なぜかマルエツはボーリング場を乗っとることが多い気がする。
隣にあるのはお茶などを扱う「市川園」。昔から変わらずに営業中。

高根台団地に突き当たった。突き当たりにはプールもあったとか。かなり繁盛していたというが…

先ほどの商店街へと戻る。途中に、郵便局があった。

ポイントハウス群は高根台団地の象徴。老朽化で取り壊されなかったのがびっくり。


高根台団地の中を歩いていると、異世界に来たような気分になる。

どこか現実世界から隔離された団地の中。高根台団地を歩いていると、不思議な感覚に陥った。
そして、商店街が2つも連続して存在したことを知り、衝撃だった。しかも、ありきたりな街灯ではなく、昭和の控えめな街灯が現役。オレンジ色が並ぶ街並みは、模型で再現したいくらい理想の商店街の風景だ。
しかし、今は何もなくなってしまった。ここで幼いころを過ごした方もいるのだろうか。
情報があったら追記したい。
(訪問日:2020年12月)
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私の実家周辺も取材されててびっくりしました笑
昔は魚屋さんの隣は豆腐屋さんでした、懐かしい〜
学校帰りに魚屋さんの前を歩いてると、猫ちゃんが魚屋さんから余ったのかわかんないですけどお刺身食べてて、いいもん食べてるね君〜って猫を眺めてました。
マルエツも昔は向かいにもありました!あと小さい焼き鳥の屋台もありました。
お茶屋さんは今もあるんですね。そのお茶屋さんの隣に昔は友達のおじいちゃんが営んでるパン屋さんもあって、保育園のお散歩とかでみんなで〇〇ちゃんのじいちゃーんって声かけてました笑
素敵な思い出ですね!なんだかほっこりしました。お茶屋さんの隣にパン屋さんがあったのですね…!