下郡郵便局旧局舎(君津市山本)|国登録有形文化財の旧郵便局を訪ね久留里線途中下車

下郡郵便局旧局舎(君津市山本)|国登録有形文化財の旧郵便局を訪ね久留里線途中下車

JR久留里線の旅、続き。今回は、君津市に残る旧郵便局の建物を見に探索しました。

レトロな郵便局舎!近代建築好きとしては押さえたいところですね。

JR久留里線「下郡駅」/君津市山本

千葉県君津市山本。JR久留里線「下郡駅」にて下車。前回から引き続き、8月の青春18切符を使っての旅です。久留里線の下りたことが無い駅周辺を歩いてみることに。

と言っても次に来る電車の間、1時間ほどの探索です。急ぎ。あまりに急いでいたので駅舎も撮影してなかったみたいだが簡素な駅だった。

 

下郡駅(しもごおりえき)。難読ですね~
駅の開業は昭和12年(1937)とのことですが、戦時中の久留里線休止にともない、利用客の少ない下郡駅は昭和31年まで休止していたそうな。長い…

久留里街道沿いに走る久留里線。君津市山本。

下郡駅の東側に里見氏の支城である「山本湯名城」跡があるらしい。200mと駅からも近いので「山本の殿の下井戸」と合わせて今度行ってみたい。駅周辺は田園風景だが、城址方面に山本の集落が残っていそう。

今回の目的地は、下郡駅の西側、木更津市下郡。明治22年までの旧下郡村。県道166号沿いに集落があるが農業地帯で歩いていて長閑な景色が広がる。

小櫃川に架かる下郡橋

下郡橋を渡ると目的地の旧局舎へ。集落の中心的神社は「下郡十二所神社」だそうだが、旧局舎から北へも南にも住宅が点在している様子。また歩きたい。

 

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下郡郵便局旧局舎

県道沿いに見えてきたピンク色の建物!こちらが「下郡郵便局旧局舎」。

県道166号

下郡郵便局旧局舎は個人所有なので外からの見学。静かに…!

下郡郵便局旧局舎

県道側ではなく、県道と平行するように建つ。

千葉県教育委員会のページにも紹介されている。

平成16年に国登録有形文化財に登録。

明治10年(1877)千葉県で28番目の郵便局として開局。当初は同じ敷地内の長屋門の一部を郵便局として使用していたが、昭和10年(1935)当局舎が建築され、その後、昭和55年(1980)まで郵便局として使用されてきた。農村地帯の郵便局が、ほぼ建築当時のまま保存されており、貴重である。

寄棟造、桟瓦葺の木造平屋建で、敷地南東隅に西面して建つ。正面玄関には銅板葺の起破風(むくりはふ、上のほうへ反る形式の破風)を付け、入口上部には板蟇股、内部には棹縁天井を張るなど、全体は和風のデザインでまとめられているが、ペンキ塗装を施した下見板張の外壁や縦長の窓が使われているなど、外観は洋風建築の雰囲気も備えており、特徴ある景観を形成している。

当時のまま

昭和10年(1935)に建てられたことが分かる。

また、それ以前は左手にある長屋門で郵便局業務を行っていたとは…長屋門の方は国登録有形文化財ではないが、明治期の郵便局を知る上で価値は高いのでは。

隣接する長屋門

下郡郵便局旧局舎、以前と比べたら外壁のピンク色はお色直しされて明るくなった様子。屋根瓦も新調されている。

入口までの石畳が良いですね~

下郡郵便局旧局舎 入口

昭和初期の照明がそのまま残っているのもポイント高い。右側の窓上にも昔は照明がついていたのかな。

和洋折衷な郵便局舎。下見板張りと縦長の窓が洋風な雰囲気を演出。

 

車でこの目的地だけパッと訪れるのも良いですが、下郡駅で降りて田園風景を眺めながら、下郡郵便局旧局舎が現れた時の高揚感をぜひ体感してほしい…!

 

こんな長閑な景色にモダンな建築が…

そして現在の下郡郵便局もすぐ近くに健在。

下郡郵便局 現在
県道145号線

また、その近くの丁字路には「皇太子殿下誕生記念」の碑が残っていた。左側には、富岡村消防組合。

皇太子殿下誕生記念

昭和9年4月の建立。

昭和9年

この皇太子殿下は、今上陛下(昭和8年12月23日生まれ)のことでしょう。千葉県内歩いていて、ご誕生記念碑は初めて見たのでここに記します。

遠くに見える下郡駅

 

 

(訪問日:2022年8月)

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