【代々木会館】「天気の子」アニメの聖地にもなった「代々木の九龍城」の最後
2019年夏。新海誠監督の新作映画、「天気の子」が公開された。東京を舞台に繰り広げられる男女のストーリー。
東京が舞台ともあって新宿を始め、様々な場所が聖地になった。そして「代々木会館」もそのひとつ。代々木会館の屋上に、神社があり、少女が鳥居をくぐると不思議なことが起きる…
そんな重要なシーンで登場する代々木会館。私もその時初めて知り、訪れたのだが…なんと解体寸前だった。数々の名作の舞台になった、今は無き代々木会館を振り返る。
天気の子の影響か、人だかり
その日は真夏。夏休みに突入していた休日だった。
代々木駅から降りると、都会の人混みに圧倒される。
そしてその人の視線は、今にも崩れそうな廃墟ビル、代々木会館へと集中していた。
「天気の子」が公開されたばかりであったためか、その影響で多くの人が見学していた。その中カメラを向け、撮影するのは少し恥ずかしかったが…
まもなく解体されるビルの姿を留めておきたいと思った。
アニメの舞台として使われるのも納得がいく、令和の現代には似つかない煩雑なビル。
代々木会館を観察
正直、私も天気の子がきっかけで代々木会館に足を運んだのだが、なぜもっと早くに訪れなかったのかと後悔するくらい、deep好きを惹きつける外観。
そんなラスボスのような建物、代々木会館は「代々木の九龍城」とも呼ばれていたそうだ。川崎の九龍城も2019年秋に閉店し、九龍城と言われる場所も少なくなってきているのが切ない…
そして代々木会館には、居酒屋、中国所専門店、立ち食い寿司などが入居していた。
代々木会館に残っていた、色とりどりの看板を観察してみる。
…うなぎ丸善(墨で黒くなったのか看板が黒い)。山田金物店、その隣は剥がれ落ちている。リー麻雀とまと?3階にはビリヤードがあったようだ。キリンレモンはわかるが、チェスタとは…?
正面にも大きなビリヤードの看板。かなりの規模だったのだろうか。さらにパチンコ、奥には居酒屋の看板が並ぶ。
そして最後まで入居していた中国書籍専門店「東豊書店」。ビルの開館から閉館まで、現役でビルと共に過ごしてきたご主人はどのような気持ちだったのだろうか。
この記事を書いている現在、代々木会館は既に更地になっている。
次々と新陳代謝が起きる東京。当たり前にそこにあったものも気づかぬうちに無くなるかもしれない。
(訪問日:2019年7月)
〒151-0053東京都渋谷区代々木1-35-1
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既に他の方が指摘している可能性大ですが…「リー麻雀」は「リーチ麻雀」だと思いますよ。「普通の麻雀とどう違うの?」と訊かれても私は返答に困りますが…(実は私、麻雀をやった事が全くありません。ルール自体も全く知らないんです。こういう奴も珍しいでしょう?あ、既に上記した事、書きましたっけ?)
ドラーコさんコメントありがとうございます!確かにそうですね!実は私もやったこと無いので詳しくないんですよ