佐倉市「旧弥富小学校」明治開校、昭和の木造小学校が残る街 -弥富⑵

佐倉市「旧弥富小学校」明治開校、昭和の木造小学校が残る街 -弥富⑵

千葉県に残る木造校舎…佐倉市にも旧弥富小学校の校舎が現在も倉庫として保管されています。懐かしく、ノスタルジックな雰囲気を感じる木造校舎の魅力をお届けしたいです。

佐倉市「旧弥富小学校」

千葉県佐倉市岩富町405。「旧弥富小学校」へ。観光地でもなく駐車場等は無いので、訪れるのは廃校マニアくらいだろうか。

教蔵寺の裏手に

学校の入り口がどこか分からなかったが、どうやら教蔵寺の裏手にあるらしい。進むと、左端に鉄棒が設置されている校庭と木造校舎が見えてきた。

鉄棒

校庭で見かけた遊具は鉄棒のみだった。

かつての門柱は撤去されて無い。

これは何だろう

北側に旧弥富小学校がある。

旧弥富小学校

校庭は中心部にプレハブの倉庫が建ち並んでおり、校庭から校舎全体を眺めることは難しい。他の廃校と違って活用されているようだった。

プレハブが並ぶ

木造校舎内も佐倉市の文化財関連の倉庫として活用されている。良い活用方法だなと思った。

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佐倉市弥富小学校の歴史

旧弥富小学校とその校舎の歴史についてまとめたい。

「佐倉市立弥富小学校」のホームページの学校沿革・歴史にまとめられている。明治6年開校の由緒ある学校。現在も南側の新校舎にて「小規模特認校」として開校中。

学校沿革・歴史

明治6年 岩富町校(のちに弥富尋常小学校)開設
明治41年 岩富尋常高等小学校設立(各尋常小学校を合併し本校とする)
岩富・坂戸・飯塚に分教場を設置(1年~3年児童をもって編制)
昭和29年 町村合併により、佐倉市立弥富小学校と改称
昭和58年 現在地(岩富町145番地)へ校舎移転

木造校舎

現在残る木造校舎は、昭和28年(1952)か昭和30年(1954)に落成したと沿革に記載されている。戦後に建てられた校舎だが、現在70年の歴史がある立派な文化財だと思う。

校舎は木造2階建て。赤い屋根に薄いクリーム色?のような下見板張り。

モルタル壁?

西側に扉があった。校舎への裏口だろうか。

出入口
校舎の裏手

現在、”小規模特認校”として弥富小学校は開校している。

学区は設けず、佐倉市内全域から通うことが出来る学校だが、現在の生徒数は55名。学校のホームページには児童が作成した「弥冨地区ガイドブック」や日記が公開されている点からアットホームな雰囲気を感じる。

校舎内を覗いた

旧弥富小学校近辺の街の紹介も乗っている。

地域の紹介 弥富地区をご紹介します
弥富小学校の学区は、千葉県佐倉市の最南部に位置し、千葉市・八街市に隣接しています。学区の北部を国道51号線が走り、中央を西から南へ県道千葉・八街・横芝線が走っています。
学区を南北に鹿島川とその支流である弥富川が流れ、地域に豊かな田園が広がっています。純農村地帯ですが、専業農家はほとんど無く、兼業農家です。

地区の歴史は古く、中世(岩富城址)にまで遡ることができます。
歴史ある町並と豊かな自然の中、子どもたちはのびのびと学校生活を送っています。

校舎横の?
石畳?
時計は止まったまま

校舎の正面、緑色の看板が掲げられていた。

~学級

また、校庭のプレハブの横には旧弥富小学校と関係が無いが佐倉城跡の説明看板が設置されていた。佐倉城は現在の国立歴史民俗博物館。

佐倉城跡

令和3年3月~6月に調査をした結果、近代と近世の遺構画が検出されたという。

妖怪石

文化財の保管庫としてだけでなく、こうして展示があるのは有難いが今まで知らなかった…誰向けの展示なのだろう。

旧弥富小学校、校舎自体も文化財だが、佐倉市内の文化財を守るという目的で活用されている点が興味深かった。

 

 

(訪問日:2022年2月)

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