「八千代台団地」貴重なテラスハウス型が並ぶ。日本住宅発祥の地と昭和の西通り商店街 -八千代台⑵
住宅団地発祥の地、どこにあるか知っていますか?実は千葉県八千代市八千代台にあるんです。
団地巡りをしている身としては、これは見逃せない重要な歴史。
公団八千代台団地
千葉県八千代市八千代台西6丁目。最寄り駅は京成本線「八千代台駅」。西口から県道262号線沿いに団地の建物が並んでいる。
しかし、これが日本初の団地ではない。日本初の八千代台団地が造成された後に整備されたもの。
こちらは、日本住宅公団八千代台団地。八千代台西6丁目にある、鉄筋コンクリート造2階建てのテラスハウス型の団地。
テラスハウスとは、
境界壁を共有する複数の戸建て住宅が連続している形式の低層集合住宅
現存している建物は少ないため、聞き馴染みが無い言葉かもしれない。
昭和32年(1957)から入居開始した公団八千代台団地は、現在も綺麗に整備されて残っている。
6号棟以前の建物は無くなっているため、すべての建物が残っているわけではない。築60年以上経っているなんて驚きます。
右手のマンションになっている場所に、公団の建物が他にも並んでいたのではと思う。
八千代台駅からも近い距離。団地の向かい側の通りにも、個人商店の跡のような建物が並んでいるが昔は商店街のような街並みだったのかな~
住宅団地発祥の地
「住宅団地発祥の地」と石碑が建っているのは、八千代台駅西口。
昭和30年3月多くの方々のご協力を得て千葉県住宅協会の手でこの地に全国初の住宅団地が誕生した
八千代台団地は必ずしも大団地とは云えないが団地誕生の歴史を回顧すれば八千代台団地のできたことは洵に意義深いものであった
ひとつ、注意したいのは、先ほど紹介した団地のことではない。
八千代台駅西側一帯にかつて存在した戸建ての住宅団地のことを指している。昭和30年(1955)に分譲を開始。現在は老朽化のために建替られた建物も多く、当時の建物はほとんど残っていない。
そのため、今回紹介した公団八千代台団地の建物は貴重なのだ。
西本通り商店街
公団八千代台団地から八千代台駅西口へと向かう通り。
昭和の雰囲気満載な商店街
個人的に、八千代台駅周辺の商店街の中でも特にグッと来た街並みが広がっていた。
どうでしょう?このぎゅっと詰まった建物たち。
団地造成と同時期と考えると、60年以上の歴史がある商店街なのだろうか。県道の喧騒が嘘のような静かな通り。
団地から商店街を抜けて駅へ…
十一屋食料品店
商店街の中でも特に気になったのが商店「十一屋」。ザ昭和!令和の時代に営業しているなんてびっくり。
十一屋のお店は屋根がついていて、昭和のまま時が止まっている。タイムスリップしたみたいな気持ちになる。
ペプシコーラのレトロなポスター?こういうのついつい集めたくなる。
店内は食料品など色々な商品が雑多に置かれている。暗いが営業中だ。奥におばあちゃんが座っていた。
大きな冷蔵庫や棚の様子を見ると、昔は何でも扱っていたのだろうと思う。2010年のストリートビューでは本も販売していた。
なぜか怖気づいてしまって、店内に入る事はしなかった。奥ではお菓子も販売していたので、今度は勇気を出して買い物したい。もしかしたらこの周辺の歴史に詳しいかもしれないし…
ベンチにも植物が置かれている。
どうやらこの通りは「西本通り」と呼ぶそうだ。
かつては西口商店会の街灯も並んでいたが…
ひよしや 玩具店
そしておもちゃ屋を発見!「ひよしや」だ。午前中は営業していなかったが、八千代台駅探索を終えて午後は営業していた。
店舗前にレトロなガチャガチャが並ぶ。商品は新しそうだが。
店内は駄菓子とレトロなおもちゃが販売されていた。圧倒されて写真を撮るのを忘れてしまったが、私も懐かしいと思うおもちゃ屋さんだった。60年以上営業しているという。
昔はカラフルな屋根もあったようだが、現在は質素な外観に。駄菓子屋として営業しているので気になる方はぜひ!
八千代台団地から周辺の商店街。
60年前から残る建物やお店。八千代台駅からそんなに離れているわけではない通りにノスタルジックな印象を受けるのは不思議な気分だった。
(訪問日:2020年12月)
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