八千代「さわ田茶屋」戦後初代首相・東久邇宮邸を移築。昭和初期の邸宅で美味しい蕎麦を頂けます!

千葉県八千代市…何か魅力的な場所はないかな、と考えた時に最初に思いついたのが「さわ田茶屋」であった。
さわ田茶屋は蕎麦店であるが、その建物は歴史的にとても価値の高いもの。過去に訪れたことがあり、その時の写真も振り返りながら紹介する。
「さわ田茶屋」八千代の名店
「さわ田茶屋」は千葉県八千代市萱田町にある蕎麦屋。
東葉高速鉄道「八千代中央駅」から徒歩13分、京成本線「大和田駅」から徒歩18分。国道296号線、成田街道沿いに看板が見える。

裏に駐車場が30台停められる。会食や慶事・法事としても使われ、私も何度か法事で利用したことがある思い出の場所。

さわ田茶屋のホームページに、詳しく載っている。ホームページを開くと美しい音楽が流れ、優雅なホームページにびっくり。
メニューはせいろ二段重は680円からと手ごろな値段。ランチで訪れる方も多いとのこと。

さわ田茶屋
営業時間:11時~20時
定休日:月曜日
さわ田茶屋と東久邇宮邸
そして何といってもさわ田茶屋の建物が美しい。八千代市にこんな素晴らしい建築が眠っているとは、と脱帽するくらい。

実はこの建物は、戦後初代首相である東久邇宮稔彦(ひがしくにのみや なるひこ)殿下の邸宅を移築したもの。
昭和8年頃に千葉県市川市の真間に東久邇宮別邸として建てられたという。その後、邸宅が売りに出されていたところを、さわ田茶屋の先々代のオーナーが購入、昭和39年に現在の場所に移築された歴史がある。

市川真間周辺は、かつて別荘地として多くの建物が建っていたという話を聞いた。今、市川真間に残っているのは2軒。まさかここで以前書いた記事が繋がるとは面白い。
木内ギャラリー(旧木内家別邸)市川真間の大正モダンの洋館 -真間⑷
しかし、飲食店を営業するにあたって、過去の資料を破棄してしまったため、どこに建てられていたのか、詳しいことがわからないという。そのため、市の文化財登録は厳しく、外観を重視する国登録有形文化財の登録を目指すも、情報があまりにもないので難しいとか…
良い建物が残っているのに少し残念。

建物の隣には、錦鯉が泳ぐ池のある庭園があり、八千代市にいるとは思えない和の雰囲気を堪能できる。

木造2階建てのさわ田茶屋の建物。1階は大広間、テーブル個室、2階は仲座敷や小座敷がある。貸し切りの予約も可。

八千代市には何もない!!とは言わせない。近代建築が好きな方はぜひ訪れてほしい。


2014年のさわ田茶屋
親戚の法事で何度か訪れたことがあり、2014年頃の写真が残っていた。建物を見たくてわざわざ、さわ田茶屋を予約したらしい。


貸し切りで、懐石料理をいただいた。そのため、蕎麦は食べたことがない…


当時は、まだ建築にあまり興味が無かったのでそこまで価値のある建物だとは思っていなかった。料理がおいしくて雰囲気が良かったのは覚えている。

2階は書院造の床の間があり、大人数で顔を見合わせて会食ができた。

千葉県八千代市。
東久邇宮別邸が現在も残されている貴重な場所。これからもどうか歴史を残してほしい。
市川市で見かけた邸宅はこちら↓
追記:2022年3月撮影
(訪問日:2020年10月)
-
前の記事
JR津田沼駅南口の社宅の記録。国鉄「共済谷津町七丁目アパート」 2023.08.20
-
次の記事
「中山骨董市」中山法華経寺で年二回開催&「日祐上人 墓所」 -2022年春 2023.08.22
コメントを書く