松戸「柳原水閘」明治期のレンガ造りの4連アーチが保存。近代化産業遺産 -矢切⑶
松戸の坂川入り口にある樋門「柳原水閘」は、近代化産業遺産に認定されている近代建築!
明治時代に建造された、4連アーチの大規模な煉瓦造り。現在は歴史的建造物として保存されています。
「柳原水閘」松戸市の近代化産業遺産
千葉県松戸市下矢切1397。北総線「矢切駅」から西へ、徒歩20分ほど。前回まで矢切神社や野菊の墓文学碑を訪ね、最後の目的地である「柳原水閘」まで歩いてきた。
坂川の入り口にある柳原水門を目指す。柳原排水機場の建物が目印だ。
文化財である柳原水閘は、Googleマップの口コミ件数も90件以上と、観光名所として有名なようだ。
あまり注目されていないようだが、その手前にある樋管も歴史がありそうだなと思った。
「五ヶ村樋管 大正十四年五月竣成」と刻まれていた。
明治時代に竣工された柳原水閘よりは後に完成した大正時代の樋管。こちらも合わせて見学してみてはいかが。
そして噂の柳原水閘(樋門)へ!明治37年(1804)に造られた煉瓦造りの樋門!
周囲は枯れ草で覆われており、マムシ注意の看板もあったのでむやみに近寄らない方が良さそう。本当はもっと間近で見たかったけど…
柳原水閘の歴史
柳原水閘の歴史について、公園として整備されている一角に説明看板と碑が建っている。
1804年建造の樋門、明治時代のレンガ造工法が現存し土木史上貴重
Created in 1804, still remains its period’s brick construction method.
柳原水間(樋門)は、坂川治水のために 明治 37年( l 8 0 4 ) に造られました。鉄筋コンクリート造りが普及する前のレ ンガ造り4 アーチの樋門で、アーチ部分には大きさの違う石を用いた特徴的 な外観をもっています。明治時代のレ ンガ積み工法を伝える土木史上の貴重な建造物と言えます。(松戸市観光協会より)
下は、柳原水閘の100周年を記念した碑。
坂川は流域の人々の生活を支えてきましたが、一方では排水が悪く毎年のように水害を引き起こしていました。
坂川治水を目的としてつくられた柳原水閘。その目的を超えた美しい建造物を設計したのは、手賀沼開墾の先駆者としても知られる井上二郎。
井上二郎が養子に入った、東葛群布佐町の井上家は、現在「旧井上家住宅」として一般公開されている。先日、見学に行った時に松戸の柳原水閘との繋がりを知った。→旧井上家住宅
アーチ部分は、煉瓦と石造り。
松戸市は、煉瓦兼動物の宝庫!と以前の記事でも書いたが、こちらの柳原水閘を含むと計6つ?
→【松戸散策①】松戸はレンガ建造物の宝庫?!松戸のレンガ探しの旅へ
千葉県内でこんなにもレンガ建造物が保存されている市町村は珍しいのでは?嬉しい。
柳原水閘 南側の4連アーチ
柳原水閘、南側からも見学してみよう。
裏側もしっかりと煉瓦造りの柱が現存。現在は水閘としては使用されていない。
煉瓦の積み方はイギリス積みかな。晴れた日に訪れたらまた違った煉瓦の色が見れるかもしれない。
柳原水閘から500mほどの距離に、同じく土木遺産に認定されている「栗山配水塔」がある。次の記事にて。
(訪問日:2022年2月)
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