銚子幸町に残る元銭湯の建物＆洋館付住宅「荒野商店」　－銚子⒂

前回紹介した、駄菓子屋「飯田商店」へ涙のお別れに行った後、電車の時間が迫ってきたので焦りながら、銚子駅へ戻る途中…気になる銭湯の建物を見つけた。

銚子市幸町・丸亀

千葉県銚子市幸町１丁目。清水坂下の交差点から北にある商店街を抜けて銚子駅へ戻ろうと考えていた時…

鮮魚店「丸亀」の向こうに気になる煙突を見つけた。

時間が無い…だが、次に訪れた時にまた会えるかもわからない、これは行くしかない！と決断して時間ギリギリだったけど撮影に臨んだ。

遠くからもよく目立つ煙突は、上部が煤で黒くなっている。

既に使われていない煙突が残っているのも珍しい。撤去するのも費用が掛かるからだと思うが、煙突があることで銭湯の所在地が一瞬でわかる。

最近は苦情が多かったり、維持費がかかるため、煙突を撤去している銭湯も多いため、これからはますます減っているものだと思う。

周辺は閑静な住宅街。誰も歩いている様子が無いので尋ねようにも聞けず。

煙突が建物の間にあるので、どこが入り口かわからず彷徨ったが、裏には入り口は無かった。

こちらが銭湯の入り口。手前にも元商店のような建物が残っている。

銭湯の名前は「やまじん湯」であることが分かった。

私が持っている住宅地図では、ちょうど銭湯の辺りが切れていて、銭湯名がわからず。調べてもこの建物について触れている方はいないようであった。

そのため悩んでいたが、銚子の銭湯一覧の記事を発信したところ、銭湯の名前がわかる方からTwitterで連絡を頂いた。助かった…

廃業してからかなり時間が経っているようで、建物の老朽化も激しい。

入り口近くの下駄箱だったと思われる場所は壁が剥がれてしまっている。

銭湯の煙突は大きいように見えたが、銭湯の建物はこじんまりとしている様子。今まで見た銭湯の建物で一番小さいかも！

少し開いていた窓から浴室内が見える。黄色の壁。

また、雲と松の絵も。

煙突が無かったら、普通の一軒屋にしか見えない外観。こういう銭湯もあったのですね…

もし、やまじん湯の昔の様子などを知っている方がいたら教えてください…

銭湯を後にし、銚子駅へ。半日しか滞在できなかったので、まだまだ心残りがある銚子。ここから先はリベンジします！

清水観音近く、県道254号へ出る手前で見つけた建物が素敵で思わず足を止めた。

銚子市橋本町。グーグルマップには「荒野商店」とあるが、今は営業している雰囲気は無い。ただ、左手に見える応接間を兼ね備えた和洋折衷住宅からは歴史を感じる。

国登録有形文化財に登録されている「磯角商店」に似ている雰囲気。

調べると、明治に創業した「荒野商店」で間違いないことが分かった。昭和21年に練製品事業を開始。昭和26年に銚子市明神町に工場を移転している。

裏通りにもこんな歴史ある建物が残っているとは…銚子恐るべし。

（訪問日：2021年6月）