銚子「大新旅館」。創業360年、偉人にも愛された老舗旅館の歴史 -銚子⑺

銚子で一番気になっている旅館「大新旅館」。創業360年。伊藤博文・後藤新平・島崎藤村など数々の人々に愛された老舗旅館である。
いつか宿泊すると誓って、今回は建物の記録を残そうと思います。
銚子「大新旅館」
千葉県銚子市中央町10−27。JR銚子駅から徒歩約10分。
商店街を探索していると、川沿いに異様なほど目立つピンク色の建物が目についた。手前の本通公園には赤い鳥居が。

遠くからも見えるピンク色の大きな建物。
ここが、ずっと気になっていた旅館「大新旅館」…

銚子市観光協会の紹介に端的にまとめられている。
利根川河口に位置する当館は、江戸の昔より360年の伝統をもち、多くの旅人や文人・要人に愛されてまいりました。団体旅行、ご宴会等はもちろんのことご家族連れ、一人旅、またお仕事でのお泊りにお部屋をご用意しております。どうぞお気軽にご利用ください。
素泊り 5,500円(税込)
1泊朝食 6,600円(税込)
1泊2食 9,900円(税込) または7,700円(税込・ビジネスマン向け)
※土・祝前日はそれぞれの料金に+1,100円となります。
利根川河口に位置する大新旅館。1泊2食、1万円ほどか~
かれこれ、1年近く宿泊してみたいと思っている憧れの旅館。
大新旅館のホームページによると、創業は正保2年(1645)。
当時の建物は戦災で焼失してしまったというが、現在の建物は昭和20年築。近年は高松宮殿下、三笠宮殿下など皇族の方々にもご利用いただいているという。
大新と文学
明治31年4月2日、夕暮れの銚子駅に一人の若い男が降り立ちました。
折からの春雨の中を「大新」へ急ぐその男こそ、やがて青春の哀歓を「落梅集」として発表する26歳の島崎藤村でした。
詩人から小説家への転機となったこの旅こそ、藤村と「大新」の出会いでした。
銚子は昔から旅人の心をひきつけてやまない魅力があり、「利根川が大海に流れ込むところを一目見たい」との願望から旅立った島崎藤村や竹久夢二も当館で宿泊し、新鮮な魚介に舌鼓を打ったに違いありません。
文学好きの人にとってもたまらない旅館。そして360年経っても変わらずに営業を続けているというのは奇跡…
コロナの影響で各地の老舗旅館が閉業になっているのでとても心配である。

ホームページに、当時の旅館のパンフレットと、昭和32年の旅館前の通称「ロマンス橋」という写真が気になった。
旅館の北側だろうか?今は橋が見当たらないので気になるな~

大新旅館の気になる建物
昭和20年に建てられた大新旅館。薄紫のようなピンク色の外観が素敵…

客室は本館・別館・新館があるようでとても広い。

入り口の手前にある「大新にゅうさろん」。にゅうさろんって平仮名も素敵…

古き良き昭和の雰囲気をそのまま残したサロン。映画などの撮影でもよく使われます。
広いフロアはダンスホールとしても利用できます。

現在は、新型コロナウイルスの影響で休業中とのこと。当分の間とあるので再開は難しそう…

サロンの入り口も昭和の華やかな時代を想像する。床のタイル張り、円柱、カフェー建築みたい。

旅館の玄関は入り口の奥にある。

大新旅館に大学生の間には宿泊したい…と思いつつ1年が経ってしまった。コロナの影響を受けていないと良いんだけど…


また宿泊できたらレポートを書くのでお楽しみに~!
(訪問日:2021年6月)
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