国登録有形文化財「磯角商店主屋」。廻船問屋、昭和初期の建物 -銚子⑾

国登録有形文化財「磯角商店主屋」。廻船問屋、昭和初期の建物 -銚子⑾

銚子市飯沼町にある飯沼観音。その周辺には国登録有形文化財に登録されている、磯角商店主屋が保存されており、レトロな建物が好きな方は必見。そしてその近くにも、名もなきレトロな建物が並んでいた。

裏通りの商店街

千葉県銚子市飯沼町186−50。国登録有形文化財に登録されている「磯角商店」の主屋の場所である。

その前に、飯沼観音の門前町として栄えた銚子銀座通りから手前の交差点を一本北側に入ると…

銀座通りから裏道へ

看板建築?側面に「理容」と描かれていて素敵。

元理容室

銀座通りがメインストリートではあるけど、港方面へと続く裏道沿いにもお店の面影が垣間見える。

HONDAと描かれているのは「一心堂モータース」。目立つ外観だな…

HHONDA

その向かい側には「笹上屋青果店」が営業中。安いので買いたいなと思ったけど、歩きで持ち歩くのは大変なので断念。

笹上屋青果店

 

その向かい側に、同じ店名が描かれた古そうな建物。

店舗の向かい側

現在は車庫として使われているのかな?旧店舗の建物かもしれない。

旧店舗?

さらに細い道の奥には、稲荷大明神。そして手前には共同井戸?

稲荷大明神

私は井戸が身近に無いので「井戸端会議」というのもしっくり来なかったけど、港町を歩いていると井戸の数の多さに驚く。

コンクリート製ゴミ箱も

1964年の東京オリンピックを機会に撤去されたはずのゴミ箱。2020年の東京オリンピックでもまだ行き残っているとは…

道路沿いに残っている
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和洋折衷の民家?

裏通りで気になったのが、モータースの隣の民家?

裏通りにて

和洋折衷…とするのが正しいのかわからないが、今まで見た和洋折衷住宅とも雰囲気が違う。ただ、調べても全然情報が無いのでわからないな。

気になる民家

2階部分は完全に和風。ただ、2階の右側半分は壁に覆われている。

2階

1階、玄関周りはコンクリート製。窓のサッシは変わっているものの、縦長の窓やデザインがレトロ。

そして、欄間の飾りも独特。遠くから見ると、そろばんの玉のようなデザインで面白い。

欄間の飾り
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文化財「磯角商店主屋」

飯沼観音の北側にあるのが、今回の目的地「磯角商店主屋」。

奥に見えるのは飯沼観音

千葉県のホームページに紹介されている。

角商店は、銚子港の廻船問屋であったと伝える。

存するその主屋は、昭和28年(1953)の建築で、瓦葺木造2階建の和風住宅の南面に、洋間の応接室を張り出し、ガラスブロックの塀を配している。和洋を取り混ぜた構成で、内装にはラワン材など、種々の木材を使っており、工夫を凝らした造作がみられる。

の特徴として、2階には舟底状の折上天井を張る座敷を設け、随所に鯛や帆掛船の彫刻を施すなどし、廻船問屋を意識した港町にふさわしい意匠を伝えている。

磯角商店主屋

昭和28年(1953)の建築。紫陽花と澄んだ青空が良く似合う。

正面

磯角商店は、飯田角蔵が昭和15年(1940)に廻船問屋を創立、開業したことから始まるそうで詳しい経緯が説明看板にまとめられていた。

説明看板

廻船問屋?よくわからなかったので調べてみると、

北総四都市江戸紀行」にまとめられいるのがわかりやすい。

利根川河口に位置する銚子港は、東北からの東廻りの海運の中継地として栄え、商港の役割も担っていました。
利根川河口は浅瀬が多く、大型の船舶の運航は困難であり、高瀬船に荷を積み替えるため大量の物資が集積され、港の周辺の廻船問屋が設置されました。
磯角商店は、その廻船問屋のひとつで、建物は各地から運びこまれた部材を使い、当時の湊の賑わいを伺いしることができる建物。

現在、内部の一般公開はしていないので撮影をする際は迷惑にならないように気を付けたい。

磯角の屋号が見える

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磯角商店の建物の細部

磯角商店の細部。2階の欄干部分に海を泳ぐ魚?

2階の欄干

これは昭和20年代のブリの豊漁をモチーフにしているらしい。外からも眺めることができるのでぜひ。

建物に併設している洋風の応接室。

洋風の応接室も

記事の最初に紹介した民家も、同じような作りだったな…と。応接室がついている民家だったのかな。

和洋折衷の建物。昭和初期頃まで流行っていた建築様式。

こちらの欄間も、先ほどと似ているそろばんのようなデザイン。銚子で流行していたのかな?

 

独特な欄間だな~

そして周りの柱やガラスブロックの塀も独特。

タイルの柱
青銅の雨樋

港町らしい意匠が随所に。

磯角の屋号
波?

磯角商店の北側には、銚子漁港第一卸売市場。

 

(訪問日:2021年6月)