「銚子東銀座商店街」アーケード屋根が続く商店街&文化財「石上酒造」-銚子⒃

銚子には二つの銀座がある。
今回は、その一つの「銚子東銀座商店街」。現在もアーケード屋根が連なっており、商店街が好きな方にとって必見の場所。
清水観世音の周辺
千葉県銚子市清水町。前回のつづきで、県道254号へ。近くには「清水観世音」がある。本当はじっくり周辺を探索したかったのだけど、帰りの電車の時間が迫っているため、ここからは急ぎ足…!

遠州屋呉服店。閉まっているが、角にあるショーケースの面影が立派である。

かつて、その奥には欧風洋菓子「金清堂」の建物が。入ってみたかったな…

表通りだけでなく、北側の利根川方面にもお店が見える。奥はまた今度探索しよう…
今回は時間が無かったので、とりあえず県道沿いで気になった建物を撮影。

明治期には千葉県で最も人口が多かった銚子。飯沼観音の門前、全国屈指の漁港だったため、商店街の規模も他とは比べられないほど賑わっていたと想像する。

だが、終戦間近の空襲で焼け野原に…戦前の建物はあまり残っていない。

とはいいつつ、戦後の建築でも私からすると古いのだ。宮内魚店の建物も渋い。

2012年のストリートビューに載っているスーパー「ミヤスズ」は駐車場に。
今回は断念したが、趣のある裏路地が多数伸びていて散歩が捗る。捗ってしまうから、帰りは焦ることになるのだけど…

銚子東銀座商店街へ
銚子東銀座商店街はホームページも更新されている。飯沼観音の裏手、堂の下から川口へ向かう400mほどの商店街。

昭和30年代頃から様々な商店が並び、昭和40年代にはアーケード屋根も整備され、近隣では最も賑やかな商店街として親しまれて来たという。

今回は、和田町から銚子駅へと戻る途中。時間が迫っていたので、母と手分けをして両側を撮影…過去のストリートビューと比較しながら記事を書いていきます。

飯沼観音の裏の和菓子屋「さのや」に飾られていた街歩きマップ。これを参考に歩くのも楽しい!

銚子東銀座商店街のアーケードを辿って
両サイドに連なるアーケード屋根が印象的。


川嶋商店の前にはメグミルクの自動販売機。

以前と比べると閉まっているお店も多く、閑散としている。左手前には高級果実・缶詰のお店があった。

2012年頃は白と水色のブロックタイルだった歩道も変わっている。

夕方の光に照らされて屋根が輝く。この時間が好きだ。

向かい側には精肉店などがあったがシャッターが降りている。


店舗はビル型になっている。人通りが全くない…

アーケード屋根が残っている商店街も意外と少なくなっている。老朽化で撤去されているんだよな…

屋根に気を取られて気づかなかったけど、ビルも老朽化が激しそうだ。

今回見逃してしまったが、この辺りから北の裏路地にも飲み屋街が広がっているらしい。

遠くに見えるのは銭湯「竹の湯」の看板。現在は跡形もないが、繁華街だったの事の証。


手前にたばこのテント屋根がある「いいじま商店」は営業中。宝くじも売っているようだ。

銚子名物の伊達巻?!気になる…

交差点の角にあるエバト薬局。ビルが並ぶ商店街の風景は、船橋市の本町通りと似ている…防火対策だろうか。


一部屋根が取り外されているところも。

車の交通量はそれなりにあるけど、歩いて買い物をしている人の姿はあまり見当たらない。
3階建てのビルが並ぶ商店街。
屋根も鉄骨が見えている箇所がちらほら。いつか撤去されてしまう日が訪れるのだろうか…

東銀座商店街のアーケード屋根の雰囲気が好きなのでしっかりと記録に残しておこう。





コカ・コーラ瓶が変形しているタイプ。これは珍しい!芸術的だな…

今回、半日ほど銚子を探索したが、いくつコンクリート製ゴミ箱を見つけただろう。数えきれないほど残っていた。

文化財の石上酒造の蔵
商店街の一角にある石上酒造は、江戸時代末期、弘化元年(1844)に創業した老舗の酒蔵。

千葉県のホームページにも紹介されている。
敷地内にある「明治蔵」「大正蔵」という大谷石造り(おおやいしづくり)の石蔵は、醸造環境として大変優れており、仕込み蔵・貯蔵蔵としてどちらも現役で活躍しています。同蔵の代表銘柄は、地名からその名を冠した「銚子の誉(ちょうしのほまれ)」。
また、平成30年に国登録有形文化財にもされており、必見。

千葉県のホームページに建物についての紹介も。
米蔵は外壁を腰海鼠壁上部漆喰塗(こしなまこかべじょうぶしっくいぬり)で軒まで塗込める。麹室(こうじむろ)、仕込蔵(醪蔵(もろみぐら))、貯蔵蔵は酒造業の中核をなす施設で、ともに大谷石を積む壁構造。麹室は内部を全面杉板張とし、壁との間には保温のため籾殻(もみがら)を詰め、天井板上にも藁(わら)を敷く。仕込蔵(醪蔵)は2階建で小屋組がクイーンポストトラス、貯蔵蔵は土間一室の大空間となっており、小屋組がキングポストトラスである。文庫蔵は敷地の北西隅に建ち、街路側2階には左右に窓を開きアクセントとする。

正面から見ると大谷石の様子が見えない。
裏側から見てもよくわからず。見学プログラムもあるようなので、いつか見学してみたいな。

銀座商店街のつづき
酒造の隣は和菓子屋「宮内本店」。

木製の引き戸があるお店に惹かれる…

その隣に、新地町入り口?という怪しげな看板。

あまりにも電車の時間が迫っていたので止む無く断念。看板の奥にはどんな飲み屋街が広がっているんだろう…!

商店街の辺りから猛ダッシュに。飯沼観音の正面を通って、銚子駅へ!

そういえば、この日は一回も銚子電鉄に乗らなかった…!次回こそは!

醤油工場の近くの道を通ると、醤油の匂いが漂ってきた。

今回、16記事ほど書いた銚子の探索は、すべて半日ほどで歩いた場所。
それでもまだまだ銚子の魅力は尽きない。そりゃ、戦前は千葉県で一番人口も多く、賑わっていた街だもの。
今度は旅館に宿泊して、みっちり探索する!
(訪問日:2021年6月)
-
前の記事
銚子幸町に残る元銭湯の建物&洋館付住宅「荒野商店」 -銚子⒂ 2021.11.14
-
次の記事
浦安・駄菓子屋「重兵衛商店」。創業75年以上の歴史あるお店の話 2021.11.15
コメントを書く