長者町「池田屋菓舗」明治創業の老舗で”音羽煎餅”を購入 -長者町⑶
長者町駅から歩いて向かったのが、「池田菓子舗」。レトロな菓子店が営業中でした。外観も昔のまま、販売しているお菓子も変わらず。素朴な「音羽煎餅」が大好きです…
長者「池田菓子舗」
千葉県いすみ市岬町長者543。外房線「長者町駅」から歩いて10分ほど、T字路の角にある「池田菓子舗」が今回の目的地。
皆さんどうですか?この素晴らしき佇まい…明里的文化財登録です!しかも営業中!これは入るしかない!!
立体的な看板も昔のまま。色褪せていますが、フォントも可愛らしい。
電話番号46番!菓子以外にもパンも販売していたのですね~
交通量が多い通りだが、駐車場は無さそう。前回紹介したが、この通りも商店街として昔は随分と賑わっていた。その面影が池田菓子舗にある。
扉の横にある戸袋にも文字が描かれている。
読みづらいが、「名産 梅花??」今とは違った名産品が存在したのだろうか?
現在の名物は、音羽煎餅のようだ。書初めを思い出す商品名のポスターだな~
「みさきスタンプ会」岬町商業組合のポイントカードかな?
入り口の持ち送りも素晴らしい。
音羽煎餅を購入
恐る恐る店内へ…奥から女性が出てきた。平日だが営業していた。
目の前のショーケースには、どら焼きと角きんつばが並んでいる。
今回は、音羽煎餅を購入することにした。2枚×10枚入りの500円。
音羽煎餅の由来もしっかりと記載されており、歴史好きとしては助かります…
音羽煎餅は、音羽山清水寺(坂東32番所)境内で大正初期より販売され、戦時中途絶えておりましたが、近年いすみ産の味噌を使用し苦心に工夫を重ね再現された味で製造しております。
なんと、大正時代の名物の復刻!!これは嬉しい。音羽山清水寺は、駅から歩いて行ける距離ではないので、今回はこのお店でお土産を買えて嬉しい。
しかも、個人的にとてもとても好みなお菓子…
イメージしていた一般的なお煎餅というよりも、薄いワッフルのような固い生地に、ザラメ砂糖が練りこまれており、甘いお煎餅。
建物だけでなく、音羽煎餅も好きすぎて、通いたくなるお店でした。
買い物がてら昔の話を伺う
このお店の情報、検索してもほとんどないので、勇気を出して昔の話を伺いました。私が話した女性は、4代目の奥様のようで、そこまで歴史に詳しくは無かったのですが、とても良い方でした。
創業は、明治期。「建物も100年以上経っており、ボロボロ。直したいところがたくさんあるけど…」と。個人的にはこの建物が好きなので、いつまでも残ってほしいが、難しいところだなあ。
また、昔は両隣に商店が。スーパーも4年前に閉店、現在は国道まで出ないと買い物に行けない。
さらに、近くの学校も廃校に。(現在、いすみ市岬公民館)商店街は衰退しているとのこと。
確かに買い物ができるお店が商店街に無いのはとても不便だな…
そして、店舗の横にある「御休所」。ここは、夏にはかき氷なども販売していた茶屋のようなお店だったとか。現在は営業していない。
近隣の子供たちが集っていたのだろうか。今は開かない扉に、残像を見る。
(訪問日:2021年9月)
-
前の記事
長者町に残る病院建築。「熱田歯科医院」が素敵 -長者町⑵ 2022.06.23
-
次の記事
いすみ市「太東駅」からアーチ付「椎木商店会」へ。旧道沿いの宿場町 2022.06.25
コメントを書く