月島「海水館」文人も愛した明治の旅館跡地。佃大通りの看板建築と見所満載 -月島⑴

月島「海水館」文人も愛した明治の旅館跡地。佃大通りの看板建築と見所満載 -月島⑴

もんじゃ焼きで有名な月島の街。多くの方がもんじゃを食べに訪れたことがあるのではないでしょうか。私も小さい頃に訪れた覚えがある。

今回は、メインストリートではなく、月島駅から東側の方面をぶらっと探索。

もんじゃの街・月島駅

東京都中央区月島2丁目、東京メトロ有楽町線・都営大江戸線「月島駅」にて降車。

ようこそ、人情ともんじゃの街

月島駅の南側。月島もんじゃストリートからは離れているので人は多くない。

月島駅

佃三丁目児童遊園のモザイク画。昔の佃の様子が描かれているのかな。

佃のモザイク画

左手に行くと佃大通り。運河の方を目指して歩く。

住宅街にて

割烹旅館「海水館」跡地

佃三丁目公園を過ぎて、運河沿いを進むと落ち着いた素敵な散歩道が見えてくる。

運河沿いの散歩は気持ちがいい

そして、「海水館」の石碑。月島の歴史が見えてくる場所だ。

海水館 石碑

この辺りは明治29年(1886)に、新佃島埋め立て地として完成した場所。房総の山々を望むことができる閑静な景勝地だったという。そしてこの場所には明治末から大正年間にかけて多くの文化人が集った海水館が存在した。

明治38年に開業した割烹旅館兼下宿の「海水館」。

島崎藤村をはじめとした多くの作家や芸術家とも深い関わりがある場所。

海水館の説明

現在は昭和になってつくられた晴海、豊洲の埋め立て地があるため開けた海の様子は楽しめない。

ちなみに海水館の建物は、宮城県仙台市の建物を移築したものらしい。2階建てで24部屋。

その後、大正12年の関東大震災で全焼したが当時の石畳は坪井宅に残っているという。現在はマンションに変わり、かつての面影はないが、割烹旅館が存在した風光明媚な景勝地であったことを今に伝えている。

裏路地

佃大通り

海水館を後にし、「佃大通り」へ。なぜこの通りが大通りなのか、歴史が気になるのだが住宅街でひっそりとした通りだ。

佃大通り

新しい建物の中に埋もれるように古い建物がそのまま並んでいて下町風情を感じる。

下町風情がある

民家の玄関先にはかつて存在したであろう照明の痕跡。

照明の痕跡

角にあるヘアーサロンハシモトの建物も味がある。

ヘアーサロンハシモト

美容室の軒先でよく見かけるサインポールも、他ではあまり見かけない変わったデザインで面白い。

サインポールが貝殻みたい

戸袋のひし形のデザインがハイカラな感じ。アパートかな。

戸袋が良いね
キラキラした照明

清澄通りに面して、高層マンションが建っていて、新旧の建物の対比を見ていると何だか不思議な気分になる。

高層ビルと下町

清澄通り

佃大通りを横切る「清澄通り」。交通量が多い交差点だ。正面の道をそのまま進むと佃大通り。

キリンビールの文字が取れてしまっているが、この道で良く残っているなと感じるレトロな建物。

キリンビール…

「第二鹿島酒店」と看板にある。

第二鹿島酒店

2017年のグーグルの写真を見ると、左隣にも同じような建物が確認できるが、現在は病院のビルになってしまっている。

自動販売機が並ぶ

この酒店もいつまで残っているか…時代を感じる。

佃大通りの看板建築

佃大通りは月島駅から、佃小橋まで続く。昔は賑わっていたのかな…と思う。看板建築やレトロな建物が多く、見所たっぷり!

佃大通り

長谷部精米店

長谷部精米店の建物は黄色のテントでよく見にくいが、和瓦葺きの出し桁造り(だしけたづくり)。

長谷部精米店

2階の戸袋などが青銅で状態が良く保存されている。

青銅が綺麗

戸袋の模様は松皮菱紋様で珍しいらしい。

中島商会

看板建築が残る向かい側には高いビルが建っていて、看板建築だけが取り残されている街並み。

現在の佃大通の風景

中島商会の看板建築は有名らしく、色々な方が紹介している。

中島商会

東京ノスタルジア」の記事にて、2017年の写真が載っている。それを見ると、中の文字がしっかりと確認できるが、現在は取れてしまっている。

 

ファザードも素敵

戸袋は上部が亀甲崩し、下部が網代模様でグラデーションになっているように見える。

中が取れている
戸袋
戸袋左

看板建築がこんなに残っているとは思わなかった!

素敵~

月島の裏道

佃大通りからちょっと細い道を寄り道。

裏道

元々は商店だったのではないかと思われる立派な建物がちらほら残っている。

裏道が渋い

左手に屋根が残っている。

どんなお店だったんだろうなあ

下の建物も商店だったんだと思われるつくり。

飲食店かな?
側面の窓がおしゃれ

奥が佃大通り。裏道に行くと、東京の下町感をまだまだ感じることができる。

下町感が凄い

洋風な建物

佃大通りに面して、気になる2階建ての洋風な建物。私の勘だと歴史がありそうな気がするのだけれど、どうなんだろう。

真ん中の建物が気になる

ちょっと2階の屋根が凹んでいるような気もするけど、細長い窓が特徴的。

2階の窓

現在は「月島アートスクール」という、アトリエとして利用されているらしい。

麻雀ラッキー

月島アートスクールの建物の並びには、いくつか看板建築が並んでいて圧巻。中央の建物は看板が外された痕跡が。

看板建築が並ぶ佃大通り

右端にあるのは麻雀「ラッキー」。コカ・コーラの看板もレトロ。

麻雀「ラッキー」

麻雀店らしく、ちょっと怪しい雰囲気。扉も斜め。

麻雀店

そして、遊技場の鑑札も残っている。

鑑札

うどん食堂 亀印食堂

佃大通りで特に気になった飲食店は「うどん食堂」と書かれていかにもレトロな食堂。

うどん食堂

うどん食堂だから、うどんが美味しいのだろうか。亀のイラストと印がシンボル。

亀印

この日は断念したが、次回入りたい~!

佃大通りの飲食店

こちらは明治26年創業の豆腐屋。

老舗豆腐屋

「横井商店」は明治創業。店舗は新しそうだ。

横井商店

蕎麦屋「相馬屋」。

蕎麦屋「相馬屋」

40年以上の歴史がある蕎麦屋。蕎麦だけでなく、メニューも豊富とのこと。気になる。

老舗蕎麦屋

佃大通りを抜けると、住吉神社の方へ。

佃大通り

月島駅から、ぶらぶらと歩いたが有名な旅館の跡地や看板建築があり何も知らないで歩いても楽しめる場所だった。散歩のスタート地点としては気持ちの良いコース。

次回はこのつづきから。

 

(訪問日:2020年10月)