京成津田沼駅近くのレンガ建造物2か所。大正期の近代建築?暗渠や菊田神社
京成津田沼駅近くに残る二つの煉瓦建造物。皆さんはご存知でしょうか?身近なところに歴史的な近代建築が残っています。
最近人気の菊田神社の参拝ついでに見学してみてくださいね~
※すみません、関西に遠征に行っておりブログの更新が停滞していました。
京成津田沼駅近くのレンガ建造物
千葉県習志野市津田沼3丁目。京成津田沼駅北口から菊田神社へ向かう線路沿いの道。日本料理店「瀧もと」の向かいあたりにあるゴミステーション。実はここが今回の目的地…
道路の端に橋桁がひょっこりはん!暗渠マニアにとっては有名な場所かもしれない。
橋桁の向かいには細い道が北に伸びているが、明らかに暗渠(川の跡)。歩道の上に蓋が並び、現在もマンホールからは小川のせせらぎが聴こえるそう。暗渠になったのは、前回の東京オリンピック(1964)頃だと地元の方に伺った。
そしてゴミステーションの裏、網越しに煉瓦建造物が見える。水路のトンネルの出口があると伺ったがこれのことだろう。
次に紹介するレンガ造りのトンネルと同時期、とのことだったので大正期に建造されたもの?網越しでじっくり見られないのが惜しい。
京成千葉線 津田沼第2架道橋(煉瓦建造物)
再び線路沿いを東へ。新京成の新しい車両が走って行く。
京成千葉線の橋。ここが煉瓦造りなのは有名だろう。交通量が多く混雑しているのでじっくり撮影するのは難しい。
京成千葉線の津田沼第2架道橋。桁下2.8mと低い陸橋だ。
大正9年に設計の刻印があるが、京成千葉線の開業が大正10年(1921)なので開業の1年前に製造されたものかな。100年以上の歴史がある遺産…
だが、なんだか違和感。そう、最近になって新しく塗装されてしまったのだ。上部と下部だけ昔の色味が残っているがなんだか違和感しかない。
時代を重ねた煉瓦の渋い茶色が汚く見えたのだろうか?だから塗装を?
建設から100年…正直に言ってしまうとなんだか安っぽくなってしまったような気もする。嗚呼…
菊田神社
千葉県習志野市津田沼3丁目2−5。その後、近くの菊田神社へ。旧村社。
弘仁年間(810~824年)頃の創建で、古くは「久々田大明神」と呼ばれていた。
かつて、境内周辺は入り江で島の上に鎮座していたという。
現在も、境内の東側に「菊田水鳥公園」として面影が残っているようだ。そしてその池の水源が、船橋市の「二宮神社」のお手洗池といわれている。二宮神社についての記事→「二宮神社」の参道。東国屈指の歴史を持つ?下總國二宮神社の参道を辿ってみたら -三山⑸
また、最近では可愛い御朱印やアイーン狛犬で人気の菊田神社。参拝者も多い。
菊田神社の参拝の帰りに立ち寄るお店としては、日本料理店「瀧もと」や「巴屋そば店」、「レストランあけぼの」など歴史あるお店が周辺に。
特に個人的に好きな「レストランあけぼの」は、大正13年(1924)創業。以前、オムライスプレートをいただいたことがある。美味しかったな~→「レストランあけぼの」創業96周年!老舗洋食レストランのオムライス -京成津田沼⑷
2022年12月に新しくリニューアルオープンし、現在の外観に。オシャレな雰囲気になりましたね!
また踏切近くに残る古い商工案内図も貴重な存在。商店街やサンロード津田沼に今は無い店舗が多数…
京成津田沼駅近くの招魂社跡
京成津田沼駅の西側の踏切、実はこの右手辺りにかつては招魂社(国家のために殉難した人の霊を祀る神社)があったらしいがいつの間にか撤去に(地元の方談)。元々は大久保の方の軍の敷地内に合ったものを移築したようなので気になっている。
招魂社も奉安殿も聞いた事が無い若い方が多いと思う。改めて記録に残しておかなければと思うのですが、他の対象物よりも調べるのが難しく苦戦している。
追記:地元の方より
招魂社というのは、現在のマンション「ライオンズガーデンヒルズ津田沼」です。
「スリーエフ」から新京成をまたぐ跨線橋が参道で、ちょうど“参宮橋”といった趣でした。マンションが出来るまでは、お参りする人もなくボロボロに壊れた社殿が立っていました。住友セメント社宅に沿って桜並木になっているのが、かつて招魂社があった名残りです。
桜並木、今度確認しに行ってみよう…!!
そして最後に、京成津田沼駅周辺で見つけた未舗装の裏路地。板塀が続き、なんだかここだけ昭和感!
角には井戸。今は使用されていないみたいだが、かつては井戸端会議も行われていたのかな。
(訪問日:2022年2月)
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植草米店に関連して、「植草」さんて…京成津田沼エリアの旧家だったのかもしれませんね。
津田沼に「植草」姓って多いのですよ。
ついでに、千葉市に「植草学園」という大学や高校、中学を擁する学校法人がありますが、そこの創業者「植草たけ」さんも、「植草」姓です(笑)。
おそらく、「植草学園」の創業者と、津田沼あたりの植草一族とは何か、関係(血縁など)がありそうな感じがします。
あと、「津田沼第2架道橋」…写真を見て絶句しました。
レンガって何が美しいって、経年劣化に伴う色合いの変化でしょう?
それを何ともガサツに、レンガ色のペンキで上から…(涙)。
同じ「塗る」でも、レンガの風合いを大切にするなら、「目地(めじ)」部分は、白く塗ってもらわないと…。
あの塗り方は、何とも野暮で、下品で…悲しくなるような「文化的建造物の破壊行為」だと思いました。
残念です。