「寅さん記念館」知らない人でも楽しめる!昭和のノスタルジックを再現した寅さんの世界
『男はつらいよ』は昭和を代表する映画として、今もなお多くの人の心に残っている。平成生まれの私も、寅さんの世界観がとても好きだ。そんな『男はつらいよ』の世界観を再現した記念館が、寅さんの舞台である葛飾柴又の「寅さん記念館」にある。
映画を知らない人でも、昭和にタイムスリップしたかのようなノスタルジックな雰囲気を楽しむことができる記念館だ。
寅さん記念館へ
寅さん記念館へは、京成金町線柴又駅から徒歩約10分程。柴又駅には寅さんの像が観光客を迎えている。
※現在、柴又駅前は再開発中。写真に映る建物は無くなってしまった。
寅さん記念館は、江戸川の河川敷が整備され「柴又公園」として整備された際、1997年に柴又公園の下に設立された。
『男はつらいよ』の世界観をコーナー毎に再現した館内は、松竹大船撮影所から移設した「くるまや」「朝日印刷所」のセットや実物の展示コーナーが豊富である。また、2012年には山田洋次監督の『山田洋次ミュージアム』もオープンした。
『男はつらいよ』の世界観を体験!
いよいよ「寅さん記念館』へ!なんと入り口には、寅さんが記念館の看板を取付中。
入る前から期待が膨らむ。
そして進むと、「葛飾柴又撮影所」と題されたコーナーへ。映画のセットを見学しているような雰囲気。
そして、寅さんの少年時代からの物語りを再現ジオラマとともに振り返ることができる。映画を知らない若者でも、ここでおさらいしよう!その上にある壁には、当時放映されていたと思われる映画のポスターがずらり。とても時代を感じる…
特に気になったのは『君の名は』。記憶に新しい、新海誠監督の『君の名は。』ではなく、昭和版の『君の名は』。
同じような内容なのだろうか?余談だが、私の習字の師匠が思い出深い映画として語っていたのを思い出す。時代は繰り返すのか…とても気になる映画だ。
撮影スタジオ「くるまや」
そして次は、撮影スタジオ「くるまや」へ。実際の撮影で使用されていたセットを移設したもので、名場面がそのまま蘇っている。
柴又帝釈天もミニチュアで再現!これは記念撮影したい。
「くるま菓子舗」の草だんごのショーケース。草だんごは今でも柴又の名物だ。帰りにお土産を買って帰ろう…
くるまやの内部は、今にも動き出しそうなリアルな店内。セットは気軽に触れることができるため、お子さんでも楽しめるのではないだろうか?特に草団子の製造体験とか普段目にする機会がないため、興味深い。
メニューには、草だんごだけでなく、ビールやラムネも。賑わっている様子が想像できる。
「こがね餅」ってなんだろう?
撮影の様子も上を見上げれば丸わかり!
続いて「朝日印刷所」が再現された部屋では、本物の活版印刷が目の前に。ネットが普及した現在では、印刷一枚一枚に時間をかける昔の方の苦労は計り知れない。
活版印刷なんて歴史の教科書で習ったことがある程度。これは子どもも歴史の勉強になりそう。
出張ケースや、インテル?馴染みのない道具ばかり。
昭和レトロなジオラマ
「わたくし生まれも育ちも葛飾柴又です」コーナーは、圧巻の再現!昭和30年代の柴又帝釈天に自分が迷い込んでしまったかのようだ。模型は遠近法をとっており、自分自身と重ねて撮影してみるのも楽しいだろう。
大人はかがんでお店を覗くとちょうど良いサイズ。ミニチュア好きにはたまらない…!
私が映っているのですが、これでサイズわかるかな?笑
ひとつひとつのお店には、細かな設定があり、ストーリーを探すのも楽しい。
「今日も元気で たばこがうまい」と書かれたポスター。時代は変わったなあ。
隣には、さらに小さなミニチュア模型。
カメラのレンズ越しにタイムスリップした気分。昭和の子供たちがどんな遊びをしているのか興味深い。
こちらはどうやら紙芝居を聞いている様子。
りんご飴を片手に持っている男の子の表情がなんとも言えず可愛らしい。
懐かしい駅舎とポスター
駅員が切符を切る駅舎など、もう遠い昔のようだが、ここでは体感できる。駅の周りには、京成に関する珍しい昭和のポスターを楽しむことができる。
昔は伝言板で情報共有をしていたのだな。今はそんなドキドキもなくなってしまった。
当時のポスターだろうか。
そういえば、銚子の水族館は最近閉館してしまったが、かなり古い水族館だったな…一度行ってみたかった。
江戸川周辺のマップを、現在と見比べてみるのも楽しそう。名所は意外と変わっていないかも。
「海は京成」と謳うほど、船橋海岸・谷津遊園・幕張海岸…といった海岸が繁盛していた。現在はどうだろうか。聞いたこともない海岸が多数ある…
谷津バラ園は現在も残っており、唯一谷津遊園の面影を残している。ポスターには大きな象とか鹿の姿も見えるのだが、こんなに賑わっている遊園地があったなんて羨ましい。
駅舎の先では、「帝釈人車鉄道」の客車を再現。「九月の成田山」のシールが気になる。
映画などを再現した記念館は多いが、このように細かく再現された記念館はとても貴重なものだ。映画を懐かしむ世代だけでなく、映画を詳しく知らない若い世代が楽しめる記念館として、寅さん記念館は何度も訪れたい場所だった。
開館時間:午前9時~午後5時
休館日:第3火曜日
山田洋次ミュージアムとの共通券:
一般 500円 児童・生徒 300円 シルバー 400円
(訪問日:2019年5月)
-
前の記事
千葉発祥の地「千葉城」のふもとの茶室「いのはな亭」で良い休日を 2020.07.14
-
次の記事
【レトロ電柱】船橋市神明神社の近くの2本のレトロ電柱 2020.07.15
コメントを書く