東浪見「軍茶利山・東浪見寺」軍茶利通りから参拝。荘厳な雰囲気 -東浪見⑵

東浪見駅から向かったのは、一宮にある軍荼利山の軍荼利神社。「関東ふれあい道」でもあり、県指定有形文化財の木造軍荼利明王立像が東浪見寺に現存しているという。
東浪見駅~軍茶利通り
長生郡一宮町東浪見。JR外房線「東浪見駅」で下車し、前回は「旧秋葉家住宅」を見学。

次の電車が来る1時間、駅周辺を探索。隣にあるモダンなビルは秋葉医院らしいが旧秋葉家住宅と関係がありそう。


整備された生垣が続く住宅街を歩く。

旧秋葉家住宅周辺には同じく旧家が集まっているようだ。
時間が少しあったので、足を延ばして東浪見駅の西側にある「軍茶利山」を目指すことに。せっかくなので!

旧幼稚園?先日、2022年末見かけた時は建物の壁に心無い酷い落書きがあった…

県道274号手前角にある「旧橋本商店」。食料品や雑貨、酒を扱っていた。

外房線の東浪見駅の北側二つ目の踏切を通る道が「軍茶利通り」とGoogleマップに表示されているのが気になる。かつての参道?

軍茶利通りといってもお店があるわけではなく普通に民家が点在する閑静な道。
軍茶利山・東浪見寺
千葉県長生郡一宮町東浪見3446。東浪見駅から徒歩20分。軍茶利山鳥居へ到着!

鳥居の左右に湖が広がっている。
そして、「軍荼利山植物群落」は「房総の魅力500選」に選出されているようだ。

軍荼利山植物群落(ぐんだりやましょくぶつぐんらく)
軍荼利山は標高約75mの丘陵で、県内でも温暖で降水量も多く、スダジイを主体とした常緑広葉樹林におおわれる。長い間、信仰の対象として保護されてきたため、約4haに及ぶ山林のほとんどに自然の景観をとどめている。特に山頂部のスダジイ林は、直系1m近い個体も見られ、自然林の様相を呈する。(千葉県教育委員会ホームページより)


鳥居の先に、軍茶利山へ続く長い古階段が続く。

雨が降った後なのでさらに足場が悪いが、苔むした石階段が200段ほど。
軍茶利山・東浪見寺は、「聖徳太子が鎮護国家のため、軍荼利夜叉明王の像を彫刻して安置して創始したと伝えられ、江戸期には九十九里沿岸の地引網漁業が盛んになり、漁業と結びついた軍荼利明王信仰として広く隆盛」という。(千葉県寺社案内より)

千葉県内の神社仏閣を多数訪問しているが、これほどまでに良い意味で昔の荘厳な雰囲気を保った古社はなかなか無いのでは。
階段の数、苔、建造物の保存状態…2022年で一番思い出に残っている寺だった。
階段の先で見えてきた山門。




東浪見寺本堂は一宮町指定文化財。

建物の大きさは、正面三間、側面四間、寄棟造りで屋根は当初、茅葺でしたが、現在は銅板葺となっています。建立年代については、元禄十年(一六九七)と享保八年(一七二三)の記録があり、この時代の建立と考えられます。
建物の特徴としては、向拝(本堂正面の張り出した部分)の彫刻、本堂内の須弥壇・宮殿の上部に天井まで組み上がった組物(柱上で軒を支える四角い桝形のものと舟形の肘木)の繊細かつ装飾的な造りで、純粋な禅宗様式となっています。
毎年一月二十八日には祭礼が行われ、本尊の御開帳があります。(説明看板より)
江戸時代中期の建立。かつては茅葺屋根だったそう。



千葉県指定有形文化財の「木造軍荼利明王立像」は、年に一度、1月28日の軍荼利山東浪見寺の例祭の際に、本尊として公開されているそうだ。





記念碑の裏手に「愛宕大権現 参拝道入口」の看板があるが…

参道が荒れていること、台風の影響で無いとの情報もあり断念した。
片隅の「あづま梅園」も気になる。

そして東浪見駅の電車の時間が迫ってきたため、ここから猛ダッシュすることに。徒歩20分、意外と距離があるので時間には余裕をもっての訪問がおススメです(泣)
階段はきついが、静寂に包まれた寂びた古社。必見の価値あり。
(訪問日:2022年2月)
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住宅街の生垣がよいですね。手入れもされていて、キレイです。房総地区らしく、イヌマキの生垣ですね。