「館山中村屋」昭和2年に移転した老舗パン屋。日本唯一の特製ロシアケーキが美味! -館山⑺
大正時代に創業した、新宿中村屋の暖簾分けの「館山中村屋」へ。このお店は地元の方にも超人気店で「なかぱん」の愛称で親しまれているようです。館山に訪れたら一度は立ち寄りたいお店です!
館山中村屋
千葉県館山市北条1882。館山駅東口からすぐの駅前通りにある「館山中村屋」。地元で愛されている人気なパン屋さんです!
最初、私は詳しい歴史などは知らず、レトロな雰囲気に惹かれて入店。
思っていた以上に広々とした店内に、パンやお菓子、ケーキなどが並んでいる。これはパン好きには天国…
手づくりパン、どれも美味しそうで優柔不断な私には選ぶのが大変。昼ごはんでパンを頂くことにした。
シンプルに「玉子焼きトマト」に惹かれる。
また、壁一面にパンの写真が並んだ看板が!レトロな店内の雰囲気がとても心地よい。
館山中村屋の歴史とは
中村屋とは違う店舗なのか?館山中村屋の歴史について、店内に説明があった。
中村屋は明治34年に東京都本郷で創業、館山には昭和2年に移転、戦時中は一時中断したものの再開し、現在に至るという。
中村屋は東京大学正門前で誕生したというのも今回初めて知ったが、新宿中村屋は明治40年に創業者が新宿に新たに出店したのがはじまりらしい。その後、大正8年に独立して館山中村屋がオープンしたとのこと。
それにしてもなぜ館山に?「icotto」にその歴史が書いてあった。
なぜ館山の地で創業したのか。それは、当時本郷の「中村屋」の常連客たちは、旧山手や本郷界隈のお金持ちでした。そのお金持ちたちが、夏になると避暑のために館山を訪れていたそうです。そんな常連客たちが、館山でも美味しいパンが食べたいと熱望したため、夏限定で館山にオープンしたのが始まりのようです。
避暑地として賑わっていた館山と本郷の意外な関係性が見えてきた。
そういえば、老舗の幸田旅館も元々は本郷で創業したと聞いたが、同じような背景があったのかもしれない。
また、今回購入した「ロシアケーキ」にも歴史が詰まっている!
特製ロシアケーキは日本唯一の「正統なロシアケーキ」として知られているらしい。「千葉県公式観光物産サイト」より
中村屋のロシアケーキの始まりは明治期にまでさかのぼります。当時の東京・新宿中村屋でロシア皇帝お抱え製菓技師から、正統なロシアケーキ作り技術を伝授し、その作り方を現代にまで引き継いでいるのが、館山中村屋のロシアケーキです。日本唯一の「正統なロシアケーキ」として作り続けています。
コパン、プラム、カラコスキ、ホワイト、ヒシ、ハートの6種類のロシアケーキがある。今回、初めてロシアケーキを頂いたが、あまりの美味しさにびっくりした。これは館山のお土産として買いたい。
2階のイートインスペースへ
さらに、2階にはイートインスペースも。
2階の奥のカウンターで注文する。昔ながらの喫茶レストランといった感じだ。
ピザやビーフシチューも美味しそう。レトロな食品サンプルもたまらないなぁ。
1階でパンを購入したので2階ではドリンクだけで良いかと思っていたら、思っていた以上に豊富なメニューに心が動かされた。これは2階でもいただきたくな昭和
葛藤の末、メロンソーダを注文。昔ながらのあま~いメロンソーダが美味しい!
パンもどれも美味しかったです。2階席は広々としているのでゆっくりと過ごせる。地元にこんな魅力あふれるパン屋さんがあったら通いたくなるなあ…
館山に訪れたら絶対にまた立ち寄りたい!
(訪問日:2021年8月)
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