館山「千葉県立安房南高等学校旧第一校舎」昭和初期の木造校舎 -館山⑵

館山「千葉県立安房南高等学校旧第一校舎」昭和初期の木造校舎 -館山⑵

館山の近代建築として有名な「千葉県立安房南高等学校旧第一校舎」。一般公開はされていないが、昭和初期の貴重な校舎が残っている。

千葉県立安房南高等学校旧第一校舎へ

千葉県館山市北条611。今回の目的地は、「千葉県立安房南高等学校旧第一校舎」である。

前回の南町の交差点から東へ、館山簡易裁判所の東側に位置する。

南町の交差点

交差点から国道128号を歩いていると、裏通りに古い建物が見えた。裏通りの方が「伊南房州往還」のようで旧道らしい。

伊南房州往還

中央石油が見えてきたら左手に目的の文化財がある。

中央石油

千葉県指定有形文化財の看板。平成7年に登録された。

看板

校門までの道も整備されていて美しい。館山駅からも歩いて20分ほどなので館山に来た際はぜひ訪れてほしい。

千葉県のホームページに文化財として概要がまとめられている。

安房南高等学校の前身である県立安房高等女学校の校舎が、大正12年(1923)の関東大震災により倒壊したため、災害の経験を生かした耐震構造建築として、昭和5年(1930)に新築されたものである。

昭和5年で、耐震構造建築って凄い…

千葉県立安房南高等学校旧第一校舎

中央に玄関を配置し、大きく羽を広げたような左右対称の外観は、当時の学校建築の典型的な形で、木造2階建ての校舎全面には欄間付き格子窓が連なり、開放感のある構えになっている。また様々な形の屋根の組み合わせ、菱形を重ねたレリーフや窓の飾り桟など玄関周辺の装飾、柱装飾や階段の欄干装飾など、建物内外の至るところに、設計者の工夫の跡を確認することができる。部分的に改造されているものの、建設当時の様子をよくとどめており、昭和初期の千葉県の学校建築の姿を今に伝えている。

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昭和初期の学校建築の魅力

普段は非公開だが、年に一度公開されているらしい。調べていると令和3年11月にオンライン講演会、写真パネル展が開催されていたらしい。見逃していた…千葉県教育委員会より

昭和初期の学校建築

建築面積は1,116㎡。和洋折衷の学校建築、千葉県でこの規模は他にないのでは?

校章

1階には,校長室・事務室・会議室・職員室など13室が配置されているらしい。いつか見学してみたいな…

建物は広くて全体を一気に撮影できないほど。

正面左

ちなみに、安房南高等学校は、平成20年(2008)に千葉県立安房高等学校と統合し、創立100周年の歴史に幕を閉じている。

正面右

可愛い色使い

他の角度で見れないか、周囲を探索したが周りにも建物があるので一部しか見れなかった。

様々な近代建築のカテゴリーの中で、昭和初期の学校建築は現存しているものが少ないので貴重である。千葉県であれば、佐倉市の佐倉高等学校の建物も有名だが、館山の安房南高等学校の方が規模が大きく迫力があると感じた。

 

(訪問日:2021年8月)

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