多古町「旧興新小学校」現存する木造校舎。明治創立、ロケ地にも

多古町「旧興新小学校」現存する木造校舎。明治創立、ロケ地にも

多古町に残る木造校舎「旧興新小学校」。廃校になった千葉県内の木造校舎をメインに巡りつつ記録も始めてます。

商店街?葉山通り

千葉県香取郡多古町を目指して家族でドライブ。私の運転練習を兼ねて免許取得後は家族で県内ドライブしつつ、近代建築巡ってます。

新東産業ビル

多古町の地図を見ていると「旧興新小通り」と書かれた道がある。地元では有名なのだろうか。一度伺ってみたいと思っていた。

富里市

富里市の国道296号沿い。商店街の街灯が建っているのが気になった。

スイカの絵と「葉山通り」。葉山通りの由来、を調べていたがネット上には特に出ていない。

葉山通り

ただ、富里市御料=葉山と情報が出てくるので、皇室牧場の宮内庁下総御料牧場が関係しているのではないかと想像する。いつも参考にしている『日本地名大辞典』にも記載なし。

のどかな葉山通り
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旧多古町立興新小学校と浅間神社

千葉県香取郡多古町高津原295。多古町の中心街から北に位置する、高津原という集落へ。

高津原

学校へと通じる道は細いので車の進入はできない。かといって駐車場も無いので、親に留守番してもらい手短に見学しました。

車の進入不可
小学校までの一本道

なだらかな坂道。石畳が残る坂をのぼれば、学校の門柱が見えてくる。

石畳
門柱

石造りの門柱、左側に陶製のプレートから「多古町立興新小学校」とうっすら読める。

多古町立興新小学校

正面右の門柱の裏にも文字が刻まれている。

「昭和六年二月建設」。この門柱自体が昭和6年(1931)…

昭和6年建設

門柱を抜けて左手の隅には浅間神社。小学校の敷地内に神社か…

浅間神社

調べていたら、浅間神社は講堂の奥にあったそう。その講堂も取り壊されているようだが、校舎と同じように歴史がある建物だったのでは?

現在は広々とした敷地内に校舎と神社のみが現存。遊具も取り払われている。

校舎

現在は、地域の方々の憩いの場に。ゲートボール場として活用されており、簡易的な小屋と関連するグッズが置いてあった。

そして、校庭の隅には創立百周年の碑。

昭和58年製。1883年開校、明治14年の創立とわかる。

創立百周年の碑

1993年に周辺との統合のため閉校している。

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ロケ地にも「旧興新小学校」

旧興新小学校、検索するとネット上の情報が多数。観光地?と思わせるほど知名度が高そうな廃校で驚いた。

旧興新小学校

多古町フィルムコミッションによって『永遠のゼロ』や『梅ちゃん先生』のロケ地にも使用されているよう。確かに、『永遠のゼロ』で校舎の前で撮影しているシーンに見覚えがあるな…!

撮影地

校舎の中央部分にある大きな栴檀の木が印象的。
木造二階建て校舎は、昭和期に建てられたものだそう。一部増築。

大きな栴檀の木

校舎の左手には、裏門も残っていた。正門よりは小さい門柱、通行止めになっているが坂道が続いている良い雰囲気の通学路。

裏道

裏道の門柱にも「多古町立興新小学校裏門」の表札が残っていた。裏門はどこへ繋がっていたのだろう。今は行くことができない。

多古町立興新小学校裏門

裏門側の校舎出入口。

昔の手押しポンプが放置されていた
木製の窓

窓から少し校舎内を覗いてみる。教室は閉校時からそのまま。

教室

校舎の外観と同じく、うっすらピンク色の壁と床、扉も窓も木製の当時のまま残っていて比較的保存状態が良く驚いた。

奥の出入口には「民族文化…」とあるので、こちらも佐倉市の歴史資料保管庫として使用されているのかもしれない。

民俗文化…看板

校庭側の出入口

こちらは正門に近い出入口。

正面入り口?
看板の文字は消えていた

正面で入り口からはまっすぐ伸びる廊下が見える。右手に二階への階段があった。

扉から覗いた
増築?

壁の色が違う正門側は増築?

ピンクとグリーンの春を連想させる可愛らしい木造校舎。高台の上に建ち、周囲は桜で囲われているそう。春に訪れてみたい。

現在は避難場所に

久賀商栄会とたばこ自販機

また、旧興新小学校正門から下る途中に見える周りの風景。

現在は営業していなさそうだが、旧商店が残っていた。道路脇には看板の残骸…

旧商店?

 

新しい自動販売機の横に…!これは近くで見ておきたい。

レトロな自販機発見!

たばこ、シガレット… そういえば最近は、たばこの自動販売機も全然見かけなくなった。絶滅危惧種だ。

たばこの自動販売機

販売しているLARKなどは比較的新しいので最近まで稼働していたのだろうか?

近くに設置されていたベンチには「久賀商栄会」が寄贈したものとある。

ベンチからも読み解く

久賀商栄会、旧興新小学校周辺に商店街が存在したのだろうか?と思ったが、久賀はこの後訪問する町だった。知らず知らずのうちに繋がりがあって面白い。

 

(訪問日:2022年3月)

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