多古「本町通り商店会」鳥瞰図の老舗が残る商店街 -多古⑽

多古「本町通り商店会」を探索。本町通りは名称からも分かるように、多古の中心街として古くから栄えた通りで、鳥瞰図にも他の地域よりもびっしり商店が並んでいる様子が描かれている。
今回も引き続き、鳥瞰図や住宅地図で比較しながら記事にまとめているが、範囲も広く情報量が多いので書くのに時間がかかった。
多古「本町通り商店会」
以前紹介した、仲町通りの北、八坂神社のある交差点からスタート。本町通りを西から東へ歩きます。

上の写真、左の赤い建物は萩原洋服店。昭和8年の鳥瞰図にも記載あり。

洋服店の隣にはパチンコ「平和」があったと、昭和後期の住宅地図に書いてあるが現在は更地。どんなパチンコ店だったのだろう…

向かいの和風建築は元鮮魚店。


隣の金物店「山城屋」は昭和8年の鳥瞰図にも描かれている老舗。現在も営業中。

向かいには、小川靴店、白鳥青果店などがあったが閉店している。

ガソリンスタンドが右手に、その並びに渡辺化粧品店。その隣にスーパーミヤスズがあったが更地に。

京葉銀行前のバス停にある広告。
「篠緑(ささみどり) 青柳酒造」と書いてある。

どこかで見たことあるな~と思っていたら、最初の方の記事、田町にあった「醤油醸造 青柳支店」と同じお店?!
調べたら、清酒篠緑の蔵元青柳酒造は、千葉県 山武郡横芝光町 篠本726にあるらしい。千葉県のホームページに紹介されている。明治元年創業、横芝光町が本店で多古町に支店があったのかな。


向かいにあるそば屋「浪花家」、何気なく見過ごしていたが昭和8年の鳥瞰図にも描かれている老舗蕎麦店!今度入ってみよう…

角には鮮魚店、とその隣の倉庫が気になる。

手前はコンクリートブロックだが、奥は大谷石積み?

多古郵便局のある交差点。

郵便局の裏手辺りに、戦前、割烹旅館があった。

全く面影はないが、昭和8年、松井天山が描いた「多古町鳥瞰図」に「登喜和」が描かれている。電話番号は38番。煙突らしき棒から煙も出ている。
高根方面の商店街
本町から高根方面へ東に向かって歩く。前橋瓦商店も老舗。

この辺りは空き地が多い印象を受けた。昭和後期の住宅地図では、玩具店、弁当店、洋菓子店、玉屋オシャレデパート、ラーメンわんぱく亭などお店が並んでいたが…

さらに進むと右手に「木内書店」。多古では2軒書店が営業しているようだ。昔はこの書店の向かいの道をまっすぐ行くと多古中学校だった。



向かいにあるのは、坂本菓子舗と喫茶穂高。和菓子屋併設の喫茶店、凄く入りたかったが時間が迫ってきているので先を急いだ。多古、素敵なお店がたくさんあるな…

しかも、坂本菓子舗は鳥瞰図にも描かれている老舗。

ENEOSガソリンスタンド(油屋本店)。



高根飯新通り商店会
そしてこの辺りは「高根飯新通り商店会」…それにしても飯新通りってどういう由来があるのだろう?

鳥瞰図に描いてあって現在も残っているのは郡司薬局くらい。周辺に他に老舗はあまり残っていない。

ピンク色の外観はそんなに古そうに見えないが、看板建築だと思う。

現在は営業していない気がするが、建物だけでも残っていて嬉しい。
その隣は八千代寿司。


元フルヤ乳業の販売店、縦長の窓から近代建築の雰囲気があったが鳥瞰図に描かれてないので気のせいかな。

隣は石田電器店。

現在は無くなっているが、フルヤ乳業の向かい辺りに「越川医院」という老舗の病院があった。鳥瞰図にも2棟の病院の建物が描かれていた。現在は南側に「国保多古中央病院」が新設されている。


平山精肉店は営業中。

平山精肉店の隣に湧き水が溢れていた。多古を歩いていると、至る所で湧き水に遭遇する。
冷たく美しい水で探索の疲れを癒した。

さらに奥には高台の上に建つ親社大神(高根権現様)。手前にあった石碑には多古城主の霊地であると記されていた。



最終目的地の川の方面へ近づいてきた。
現在は無かったが、10年前のストリートビューに古いタイプの街灯が時計店の隣に残っていた。

左手に墓地が見えてきた。今回の探索はここまで、と思ったら

墓地の壁に隠れている、商店街の看板らしきものを発見!!

半分隠れてしまっているので見えないが、いくつかのお店が書かれている。
かろうじて、坂本菓子舗らしき文字だけ読めたので商店街の看板として昔はどこかに飾られていたのだろう。
本当は全部見てみたいが…この通りも賑わっていたことを知った。
(訪問日:2021年8月)
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