玉ノ井~鐘ヶ淵の名もなき商店街「西町買い物通り商店街」-墨田⑵

玉ノ井~鐘ヶ淵の名もなき商店街「西町買い物通り商店街」-墨田⑵

玉の井に来たら赤線の遺構を探すのが定番のコースかもしれないが、敢えて赤線のメインディッシュを避けて、墨田三丁目あたりの玉の井の縁取り散歩を決行。玉の井の北側には東武伊勢崎線鐘ヶ淵駅があり、その駅にたどり着くまでに、名もなき商店街があった。

 

隅田湯

赤線・玉ノ井の北側にある銭湯「隅田湯」。2016年12月で閉業したが、建物はそのまま残っている。スペイン瓦の青と、丸い曲線の上部がカフェー建築を思い出させるような、銭湯にしては独特なつくり。それも赤線・玉の井が近かったためだろうか。

女湯と男湯のシャッターの色も、建物に馴染む色合い。

隅田湯

各家庭に内風呂が普及した現在、銭湯が果たす役目は終わりに近づいているのかもしれない。昭和20年の空襲も逃れ、赤線の時代を経てもなお多くの人に愛された銭湯は、静かに眠っていた。

彫刻のような素敵なデザインが見える
夜の明かりを見てみたかった
煙突も健在

玉の井の北側を散歩

カフェー建築が密集している箇所を避けるように、隅田湯から玉の井の北側を探索。

渋い色合いの建物を発見

商店だったのかな?と思い覗いてみたら、「ドクター・ペッパー」のレトロな広告が。ドクター・ペッパーは1885年にアメリカで発売された炭酸飲料。現在も自動販売機でたまーに見かけるが、友達が購入するのを片目にまだ飲んだことはない。

ドクターペッパー

「質ツヅキ」。隣が不動産会社だからか、質屋らしくない雰囲気。ツヅキ質店は戦前から営業していたが、戦災で一時疎開し、昭和30年頃営業を再開したらしい。

庶民の銀行としても活用されていた質屋は、向島では最盛期、30か所以上の質屋が営業していたという。赤線に関係する方だけが利用していたわけではなかった。

質ツヅキ

閑静な住宅街に突然現れるメルヘンな公園。

いちご広場

いちごの椅子?が3つ設置されており、子供向けのキュートな公園に。インスタ映えとかも狙えそうな…

いちごが可愛い!
座ってみたかったが恥ずかしかったのでやめた

日石灯油の表示が、駐車場のようなスペースに設置されていた。日石灯油は今のENEOSと調べてから知った。

日石灯油

鐘ヶ淵駅まで「西町買い物通り商店街」

今度は玉の井の西側にある倉島仏具店から、沿線沿いの道を鐘ヶ淵駅まで進みます。

倉島仏具店

内蔵の卸とは?

素通りしてしまうほどに静かな建物にも、興味深い歴史があったりするから目が離せない。

これは何のお店でしょうか?

11月に閉店してしまったと、張り紙には書いてあったものの、「内蔵の卸」という言葉に引っかかった。調べてもあまり情報は無く…インパクトのある言葉を残してこの建物は去ってしまった。

ヤマコシ内蔵の卸

西町買い物通り商店街

道幅はそんなに広くないが、ポツポツと商店街らしき雰囲気がある。通りの名前もあったのだろうかと調べていると「西町買い物通り商店街(墨田三丁目)」と出てきた。買い物ができる場所はまだあるため、絶滅してはいない。しかし、商店街の名前がわかる看板が見当たらず、散歩しているときはわからなかった。

「小野ちゃん青果」は、現役。

小野ちゃん青果
シャッターが下りた建物も多い
折原米店

寿司屋だったのではないかと思う和の佇まい。入口の欄間も素敵ね。

寿司屋らしき雰囲気
白百合美容室

細い路地も多い。

路地が気になる

西町買い物商店街の奥には、鐘ヶ淵駅の踏切。あまり有名な商店街ではないけど、穏やかな時間が流れる商店街、来てよかった。

縦構図の商店街

駅前だからか、少し飲み屋なども営業していたが、商店街の看板も撤去されてしまったため、これからは衰退の一途だろう…

呑み処はな

唯一私が見つけた看板も、平和会の部分しか見えず、肝心な名前がわからなかった。

平和会?

鐘ヶ淵駅付近には4つほどの商店街が駅を中心に羽を広げていた。

名もなき商店街を巡るのも、いいなあ。地方の商店街は絶滅したという人もいるが、まだまだ細く営業しているところもある。これからたくさん見つけていきたい。

 

玉の井~鐘ヶ淵 散歩MAP

玉の井~鐘ヶ淵 散歩MAP

(訪問日:2020年7月)