人形のたえみのポチ袋展|レトロ電柱&ザ チャペル オブ アドレーション(旧浮谷恍次郎邸)他 -菅野⑸
菅野駅から市川市新田を探索中。老舗の「人形のたえみ」ではギャラリー展示が行われており、自由に見学することが出来た。また、煉瓦造りの近代建築や古いホーロー看板など、歴史を巡る。
人形のたえみ(市川市)
千葉県市川市新田1丁目17−19。国道14号沿いで営業している「人形のたえみ」店舗へ。前回の続きで菅野駅から歩いているが、この日は母単独での探索。
国道14号沿いを歩いていたら店舗のガラス窓の貼り紙に「ぽち袋展」とあり気になって入ったそうだ。
「昭和初期に収集した品です
ご自由にご覧下さい
ぽち袋の販売はしておりません
開催は不定期となります」
ミニ博物館のようになっており見学は無料。事前情報が無かったので歩いていなければ見つからなかったかも。
ポチ袋は実際に使用されたものもあるが、図柄の繊細なものはコレクションとして楽しまれた物だという。100年近く前はぽち袋をコレクションするのが流行りだったのかな。
スタッフの方に話を伺うと、大事にしているものを展示しているそう。木版画のぽち袋、どれも色鮮やかで美しく、芸術作品だった。
そもそも、ぽち袋はいつからあるのか。
調べると明治時代に旦那衆が花街の舞子さんなどに与える祝儀を入れるための祝儀袋から広まったとも考えられているようで、図柄が凝っているのに納得する。
展示が行われている「人形のたえみ」は古くから続く、ひな人形や鎧・兜・武者人形といった日本人形の製造販売店。
ネット上には全然情報が無いが… 現在も市川で手作りの人形店があることに驚いた。
かつては芸者さんの人形を作っていたとか。髪を作るのが難しい、しかし現在全て売ってしまい手元には残っていないそう。見てみたかったな。お弟子さんも沢山抱えていた時期があり、市川では他にも人形店があったというが芸者通いをしていた旦那衆が芸者さんの人形を購入するという需要があったのだとか。
また、昔は奥に工場があり、現在のアパートを兼ねた建物は最近建てたそう。並びには道路拡幅以前、商店街があったことも教えていただいた。
調べると、大正元年に創業した日本最古の市松人形工房「松乾斎東光市松人形工房」が同じく市川市新田二丁目、総武線の南側にあるらしい。市川市と人形工房の歴史も調べてみたら面白いかもしれない。
市川市新田周辺の近代建築
市川市新田1丁目、閑静な住宅街を散策。
国道から一本裏道に入ると松の木と並びお屋敷がある。下の松は壁に一部のみ埋もれている。
普段記事を書くときにGoogleストリートビューで確認しながら書いているが、菅野の住宅街は道が細くて車が入れないので散歩が適している。
また、裏路地に残るレトロ電柱(街灯)。下部は一部コンクリートで埋まっているようだが、撤去されずに残っているだけ奇跡だ。
千葉県内各地のレトロ電柱についてまとめています→レトロ電柱の記事一覧
もし見かけたら教えてください!
ザ チャペル オブ アドレーション(旧浮谷恍次郎邸)
そして最後に、ザ チャペル オブ アドレーション(旧浮谷恍次郎邸)。
千葉県の近代産業遺跡によると大正時代に建てられた煉瓦建築。辰野金吾設計の件は資料が無いらしい、気になる。
ザ チャペル オブ アドレーションは、国際福音宣教会(OMF:Overseas Missionary Fellowship)というキリスト教プロテスタントの宣教団体の施設です。 この煉瓦作りの建物は、浮谷家の住居の一部として建てられ、その後OMFに寄進されました。現在は厨房として使われています。教会関係者の話では、設計は東京駅を設計した辰野金吾だそうです。 こじんまりとした建物ですが大切に使われています。
辰野金吾設計の件は、現地で直接聞いた話しですが文書化された資料が見つからないため削除しました。(千葉県の近代産業遺跡より)
(訪問日:2022年8月)
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かなりご無沙汰してすみません。
レトロな木製電柱、未だ健在は興味そそります。
木製電柱といえば、私は傘の付いた裸電球街灯がセットで頭に浮かびます…。