酒々井「勝蔵院」仁王門に惹かれて。宿場時代に中心として栄えた名所 -酒々井⑴

酒々井町、かつての酒々井宿の裏通りに構える赤い仁王門が気になって「勝蔵院」へ。酒々井町指定有形文化財。また、隣にも木造建築が残っており、昔の用途が気になる建物でした。
酒々井町酒々井「勝蔵院」の仁王門
千葉県印旛郡酒々井町酒々井127。前回の本佐倉城跡から歩いてたどり着いたのは、赤い瓦葺きの仁王門がある「勝蔵院」。

仁王門は、成田街道を正面に建っている。酒々井町役場入り口から一本西側の通り。
街道をゆく旅人を迎える素敵な仁王門に心惹かれた。


仁王門をくぐると、正面には勝蔵院本堂。酒々井町指定有形文化財に指定されている。本堂に伸びる石畳と石灯籠も昔のまま残っていて歴史を感じる。

本堂は元禄年間の改築で酒々井町内では数少ない古建築として貴重だという。

また、江戸時代初期頃に江戸の仏師によって造像された木造の不動明王座像も酒々井町指定有形文化財。宿場時代はこの不動明王がある勝蔵院が中心となって繁栄し、歴史的にも大きな意義をもっているとのこと。


「酒々井風土記」の「勝蔵院とお不動様のこと」にて昔の様子が描かれている。
この不動明王は人々が皆、成田不動を信仰するため、こちらの不動へ参詣客を引き付けようと堀田上野[こうずけ]殿が造ったと聞いていますが参詣客はいません。
成田山新勝寺へ向かう参詣者を引き付けようという狙いから作成したのだろうか。

建立後は、酒々井町の公会堂や祭礼、佐倉七牧の捕馬の役人宿所として利用されたというが、現在は無住寺に。
木造建築「本佐倉城跡調査事務所」
勝蔵院の隣に木造平屋の集会所のような建物があり気になった。

この建物は一体?現在は、本佐倉城跡調査事務所として利用されているよう。


側面の窓枠はサッシに変えられており、窓ガラスも新しめ?
正面の入り口は薄黄緑色の窓枠が残っているがちょっと洋風な雰囲気。


元は郵便局や分校など公共施設として使われていた、なんてことはないのかな。もしご存知の方がいたら教えてください~
(訪問日:2022年2月)
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