柴又「山本亭」大正ロマンの和洋折衷邸宅。ステンドグラスが美しい長屋門も注目です -柴又⑺

柴又「山本亭」大正ロマンの和洋折衷邸宅。ステンドグラスが美しい長屋門も注目です -柴又⑺

柴又に行ったら訪れて欲しい場所「山本亭」。

昭和初期の美しい日本庭園が残る山本亭は、全国4位にランクインしたほど。外国の方にも人気な場所です。

柴又「山本亭」へ

東京都葛飾区柴又7丁目。京成電鉄金町線「柴又」駅から徒歩8分ほど。柴又帝釈天から江戸川方面へ。

江戸川方面へ

山本亭の裏口へ。

裏口

葛飾区登録有形文化財であり、説明看板も設置されている。

大正末期から昭和初期に建築された和洋折衷の建物と純和風の庭園と調和したもので、同時代に建築された建物等が消失していくなかで葛飾区のみならず都内においても、日本の建築史を知るうえで貴重な文化財です。
建物は、木造2階建て及び土蔵・地下防空壕・長屋門からなり、伝統的な書院造を骨子として洋風建築の要素を取り込み、随所に近代和風建築の特徴を有しています。

説明看板

開館時間:9時~17時
入館料:100円
休館日:第3火曜日

私は開館してまもない時間に訪れた。

説明

裏口から入っていこう。

裏口

 

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大正ロマンを感じる「山本亭」

山本亭について

西洋建築を取り入れた和洋折衷の建造物。大正から昭和の建築を堪能できる場所だ。ホームページに詳しい建物の案内図が載っている。

玄関

米国の日本庭園専門誌「Sukiya Living(数寄屋リビング)/ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」が実施した日本庭園のランキング調査の結果、山本亭の庭園が2019年4位にランクイン

4位にランクインしたのは知らなかった!海外でも注目されていることがわかる。

4位!

この建物を建てたのは、地元ゆかりのカメラ部品製造の「山本工場」創立者、山本栄之助。大正末期から昭和初期にかけて増築され、昭和初期の資産家の邸宅の貴重な様子を窺える。当時としては珍しい二世帯住宅だったそうだ。

その後は4代にわたって使われ、昭和63年に葛飾区が取得、平成3年から一般公開された。

資産家の邸宅

玄関

玄関も広く、照明や天井、窓が豪華だ。

玄関

都内では旧安田邸、徳富邸などが残っているらしい。今度行きたいな~

山本亭の庭園について

受付を済ませて、奥へ。

奥へ

奥にある部屋が居宅。

奥が居宅

各国の時間がわかる時計が展示されていた。

時計

欄間?鳥の様な彫刻があって目が離せない。

欄間

右折すると奥にも廊下が続いている。迷路みたい。

右折
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土蔵

左には土蔵がある。その向かいには資料が展示されていた。

資料の展示

正確な築造年は明らかになっていませんが、山本亭内で最も古くに建てられた建造物とされています。二階建ての構造になっており、土を厚く塗って柱が外側に見えないようにした大壁造りの外壁が特徴です。

建物と土蔵が一体化している…かなり大きな扉だ。

土蔵

居宅

奥の居宅へ。廊下から窓を眺めると、光が刺していて美しい。

美しい…

先ほどの和室との間にも廊下がある。

廊下

こちらは昔の電話ボックス?

電話ボックス

実際に黒電話以外の電話は初めて見た…とてもレア!

レアな電話

よく見ると天井も数寄屋風で素敵なんだよな~

数寄屋風の天井

これは一体なんだろう?と思ったら孔雀らしい。孔雀をデザインするなんてセンスが真似できない…

孔雀

天井の角が対照的で美しい…360度どこを見てもうっとりするなあ。

対照的

花、月、星、3室が繋がっている空間。

庭園に向かう見晴らしのよい、心安らぐ空間です。ガラス戸やガラス欄間を多用することで開放感のある構造になっています。鳳凰の間を除き、すべての居宅は和風意匠で統一。中央の廊下を境とする二世帯住居の様式です。

居宅

喫茶メニューもあり、抹茶やラムネなどを庭園を眺めながら楽しめるみたい。他の方は和室でくつろいでいた。

喫茶でひとやすみ
美しい書院造

全面窓ガラスってどれほど維持するのが大変だろう。ここまでの規模の邸宅は本当に珍しいな。

ガラスが大きい!
欄間のガラス

午前中の早い時間だったから誰もいなかったけど、一人占めできるなんて優雅な…

すべての和室を眺める

写真加工していないのにこの明るさ。特に紅葉の時期は庭園の眺めも素晴らしい。

無加工ですよ
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庭園

庭園面積は890㎡。緑先や近くに池泉を、背後には緑濃い植え込みと築山を設け滝を落とすという典型的な書院庭園。

庭園を眺める

旧玄関と玄関の間

こちらが旧玄関。

山本亭が住居として使用されていた当時、客人は長屋門からこの玄関を抜け、右手奥の鳳凰の間へ案内されていたようです。黒玉石が敷き詰められた間口一間、奥行一間半のゆとりある玄関には、人力車が展示されています。

旧玄関
照明

昔の人力車が展示されているのは初めて見た!一度も経験したことがないのでいつか乗ってみたい。

人力車

玄関の間の金色の壁が輝く。平成3年に制作されたもの。

玄関の間

鳳凰の間

玄関の脇にあるのが「鳳凰の間」

鳳凰の間

寄木を用いたモザイク模様の床、白漆喰仕上げの天井、ステンドグラスの窓が用いられた、山本亭唯一の洋間です。客人をもてなす応接室として利用されていたことからも、当時の西欧文化に対する憧憬の念が感じ取れます。

入ることはできない

暖炉や壁のデザインが派手過ぎず、シンプルで好感度が持てる。

静かな洋間
白漆喰の天井

和洋折衷の洋館付住宅は、昭和初期に流行っていた。そのころの面影を知ることができる。

昭和初期の洋館
ステンドグラス
あちこちにステンドグラス
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洋館へ

館内を堪能し、今度は外観を見てみよう。

和洋折衷がよくわかる
井戸かな?

2階にも部屋があるのだな~見学はできないけど。

2階が気になる

洋館付住宅は色々見てきたが、山本亭が一番規模も豪華さも勝っている。

規模の大きい

旧玄関の表へ。現在は使われていない。

旧玄関
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長屋門

そして敷地の出入口は長屋門。長屋門といえば、和風なイメージがあるが…

長屋門

武家屋敷に見られる伝統的な長屋門に、洋風の意匠を取り込んだ、和洋折衷の造りになっています。六角形のタイルが敷かれた床、ステンドグラスの窓など、洋風に装飾された和装建築に、建造当時の流行を垣間見ることができます。

珍しい洋風の長屋門

そして、注目したいステンドグラスの窓。

ステンドグラスの窓

中央に埋まっているダイヤの形がキラキラしていて好き。どれほどのお金持ちだったんだ…

ダイヤみたい

部屋は3畳ほどで、門番が常駐していたという。

3畳の部屋

ステンドグラスの窓は上げ下げ式窓となっているらしく、びっくり!

上げ下げ式窓

六角形のタイルが敷き詰められ、花の模様が可愛い。

六角形
天井の照明
六角の照明

ステンドグラスの窓は内側から見ると光が入って生きたように輝く。

内側から

こんなに綺麗なステンドグラスの窓を見たのは人生で初めて…

キラキラ

正直、今まで素通りしていたがこんなに素敵な空間が広がっていたとは…

長屋門正面

柴又観光でぜひ訪れて欲しい場所。帝釈天からは少し離れるが、「寅さん記念館」からは近いのでぜひ。

「寅さん記念館」知らない人でも楽しめる!昭和のノスタルジックを再現した寅さんの世界

 

 

(訪問日:2020年12月)

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