野田「旧専売公社跡地広場」と旧街道沿い「清水春光会」 -野田⒇
野田に、旧専売公社の遺構が残っている!
地図を眺めていて発見した近代建築。しかし、マニアック過ぎるのか駅から離れているからか、情報は少ない。この場でしっかりと記録に残しておこう。
野田「旧専売公社跡地広場」
野田市清水246-1。最寄り駅は、東武野田線「清水公園駅」。といっても愛宕駅との中間あたりにあるので私は前回の続きで、愛宕方面から街道沿いを歩いて向かった。
少し歩き疲れたところに、「旧専売公社跡地」と書かれた避難場所の看板が見えてホッとした。
周囲はコンクリート造の塀で囲われ、この場所だけ厳重に守られている。
流山街道に面している表門。重厚な門柱が残っていた。よく見たら、門柱の上に撤去された痕跡があるので昔は照明が存在したのかもしれない。
なんと、現在は金曜日から日曜日までの午後1時~4時まで自転車返還業務を行っているため、門が開いているらしい。時間が間に合わず残念。
左奥の敷地で、最寄り駅の自転車の返還が行われていると書いてあった。
うーん、旧専売公社跡地が自転車返還場所として再活用されている例は他にあるのだろうか…
他に活用の方法は無かったのか、疑問に思ってしまうのは私くらいなのかな。専売公社をほぼ知らない世代なのでこの建物でさえも貴重だと感じる。
旧専売公社跡地について
そもそも、旧専売公社って馴染みが無いんですよね…
昭和24年(1949)に設立された、タバコと塩の専売事業を行ってきた公共企業体。昭和60年(1985)に専売が廃止され、現在の日本たばこ産業株式会社(JT)に。
ということは、昭和60年まで使われていた場所ということだろうか。
調べても全く情報が無いが、奥に残っている建物は倉庫として使われていたと想像する。
周りは当時のままの有刺鉄線が残っている。右側は住宅街だ。
2階建ての大きな倉庫。手前の広い敷地はどのように使われていたのだろう?
倉庫を近くで見ようと思い奥に進むと、もう一つ門があった。
こちらはレンガの門柱。以前は木製の扉もついていたが、撤去されていた。
専売公社に関する建物は今まで見たことが無い。少なくとも千葉県ではない。全国的には残っているところもあるらしいが…
レンガ門は、大正時代頃の造りと考えるとこの倉庫も古いのかな~
レンガ造りの建物も存在したのかもしれない。
謎多き、野田の旧専売公社跡地。なぜ誰も触れていないのだろう。
もし詳しく知っている方がいたら教えてください。
流山街道沿いの「清水春光会」
旧専売公社跡地から流山改造を歩いて、東武野田線「清水公園駅」へ向かう。
旧専売公社跡地周辺は街道沿いに個人商店がいくつか並んでおり、かつては商店街として賑わっていたことが窺える。タバコ屋も賑わったんだろうな~
街灯には「清水春光会」とあった。綺麗な商店街の名前だと感じた。
現在は交通量も多くて歩いている人はいない…歩道が狭いので歩くときは注意。
そして最後に一軒気になったお店があった。「秦野商店」である。
この溢れ出る昭和感…大きな店頭の看板も建物も素晴らしい~そして営業中!
日用品、荒物、はきもの、精米穀類…幅広く扱っているようだ。
清水公園は以前、桜の時期に訪れたことがある。とても綺麗な公園なのでぜひ春に訪れてほしい…
また、この清水公園も野田の醤油醸造業の茂木家によってつくられた明治からの歴史ある場所。
かつては遊園地、「聚楽園」と名付けられていたそうです。また今度詳しく記事にまとめます!
(訪問日:2021年8月)
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