佐原「中央商店街」と老舗銭湯「金平湯」レトロな街並み -佐原⒄
佐原には銭湯が2軒現役!今回はそのうちの「金平湯」へ。建物は創業当時のまま、築100年を超える老舗銭湯は圧巻の美です!
銭湯「金平湯」
千葉県香取市佐原イ622。東薫酒造の近くの横道にある銭湯「金平湯(かねひらゆ)」。煙突が目印。
とにかく外観が素晴らしい!創業100年以上。宮造り型の銭湯、創業時から変わらないのかな?
佐原には全部で4軒ほどの銭湯が存在したが現在は2軒。→千葉県銭湯一覧(廃業含)~銚子・成田・佐原編~
営業時間は午後15時から~
大人一人300円とリーズナブルな価格!
明治時代の銭湯が令和の現在も残っている。これほど尊いことはない…しかも綺麗な外観!
この日は家族で訪れていたので銭湯内には入れず…今度はこの銭湯に入るために佐原に訪れるぞ~!
追記:その後、念願叶って入浴しました。写真はまた後程記事にします!富士山のペンキ絵が素晴らしく、温度も適温でした。皆さんもぜひ~
日本最古?小川薬局
金平湯を後にし、馬場本店酒造が面している中央商店街へ。T字路の角の建物は、元せいみや布団店。現在は「佐原商家町ホテルNIPPONIA」に。
その向かいにある「小川薬局」。ふと看板を見ていたら「明治22年薬剤師免許取得第二号 日本最古の薬局」と書いてあった。日本最古?!
明治19年創業、漢方医としては220年以上続く家系とのこと。小川薬局ホームページより
明治時代の写真も展示されていた。
明治42年、佐原諏訪神社の大祭での当町内の山車の古写真です。画面の右側「仁丹」の看板がかかっている店舗が当時の小川薬局です。
また、右下の写真には看板建築のような立体的なパラペットが美しい店舗の様子が写っている。
薬剤師のいる薬局では最も古い薬局として新聞にも紹介されている。
また、ホームページには「オガワ薬局の歴史」が詳しくまとめられている。薬局になる以前は江戸の本所や佐原で漢方医院を開業していたという。
漢方医の初代は、実測地図を作った伊能忠敬の主治医でもあり親交が深かったそうだ。また、3代目は、第二次世界大戦中、陸軍の薬剤官として人類初の抗生物質ペニシリンの国内での開発に携わるなど知れば知るほど小川薬局の歴史深さに驚きます
佐原中央商店街の近代建築
この通りは「佐原中央商店街」。
小川薬局の並びにある「呉服寝具の清美屋」は、先ほどの角にあった「せいみやふとん店」の系列店だと思う。
さらに、駅前に存在した「セイミヤショッピングセンター」は閉店してしまったが、元々は中央商店街で古くから営んでいたお店であることが分かる。
その向かいにある洋風な2階建ての建物が気になる。
手前が改装されていて元々の姿が隠れてしまっているが、右側の柱の飾りが少しだけ見える。昭和初期頃に建てられたものと思われる。カーブがかった
昭和62年の住宅地図では「松本屋金物店 本田義塾」とある。現在もうっすらと「本田義塾下宿教室」と文字が見えるので最近まで学習塾として使われていたのかな。
この建物は文化財登録などはされていないようでひっそりと中央商店街に佇んでいる。佐原は気になる建物が本当に多い!嬉しい悩みですね~
円城寺本店
県道55号と中央商店街が交わるT字路の正面、金物店「井筒屋」と「円城寺本店」が見える。
2軒の間の細い道の入り口には「奉納」。以前は無かったが、この奥に神社があるから設置されたのだと思う。
上の2枚の写真を撮影したのは2020年3月。タイミング的に奉納が掲げられていたのかも、2021年8月の時は見当たらず。
また、この時見落としていたが、奉納の手前の電柱の麓に「佐原町道路元標」が建っている。ここが佐原町の起点ということですね~
「円城寺本店」の美しいパラペットは見逃せない。
中央に渦巻模様をくっつけた唐破風みたいなデザイン。看板建築の類に匹敵するのかな?
島田七夫著『佐原の歴史散歩』によると、円城寺本店は(荒物・畳表)と書いてある。2012年のストリートビューを見ると閉店しているのでだいぶ前に閉店してしまったようだ。
円城寺本店も文化財などには登録されていないようで、閉店した後もひっそりと残っている。文化財に匹敵するほどこうしたパラペットが残る建物は貴重だと思うけど…
中央商店街の建物紹介は、次回へ続きます。
(訪問日:2021年8月)
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