小野川沿い・中橋「一蘭荘」周辺。廃墟は佐原商家町ホテルに -佐原⑼
今回は、小野川沿いを北上し、共栄橋東側から開運橋へ。川沿いの旅館「一蘭荘」も宿泊してみたいなと思っている旅館の一つ。皆さんぜひチェックしてみてくださいね~
川岸通り(中橋~)
川岸通り、中橋から探索スタート。中橋の東側角にある建物は最近まで料理店「真亜房」として営業していた。
その横道を進むと右手にあったデリカショップ「タカヤス」は更地に。向かいの菓子問屋「佐藤商店」も老舗だ。
昭和62年の住宅地図では、他にも新井肉店や柳半魚店など個人商店があったので地元の方々が買い物に集った場所だったのかな。
中橋の西側に構える建物は遠くから見ても美しい…近くに行きたい気持ちを抑えて、まずは川岸通りの東側を探索…
川沿いの東側は個人宅が並ぶ。手元にある鳥瞰図がこの辺りだけ切れてしまっているので住宅地図だけ見ると個人宅が多い。
現在は静かだが、見事な町屋が並ぶ通り。
一番奥の暖簾が出ている平屋の建物は最近改装され、「佐原商家町ホテルNIPPONIA(AOI)」の客室に。
2012年のストリートビューを見ると荒れ放題の廃墟だったので、ここまで蘇るとはびっくり。古いから壊すという概念が崩れる。
磯徳商店
荷上場だった「だし」に降りて小野川の写真を撮っていたら、真白な白鳥が北から南へ泳いでいた。また、どこからともなく笛の音も…
のどかな時代にタイムスリップしたような感覚に。佐原が多くの人に好かれている理由が分かる気がする。
少し進んだところにある「磯徳商店」。調べると、さらに北側の香取市役所南側にあるガソリンスタンド「ENEOS 佐原 SS (磯徳商店)」がヒットする。
こちらは本店?角にはタバコ屋のショーケースも。
ガラスに描かれた文字が美しい~
塩小売店、たばこ小売店、郵便の看板などが残っている。現在は営業していないようだ。
旅館 一蘭荘
小野川沿いの旅館「一蘭荘」。地元の方のおススメの旅館。一度宿泊してみたいと思っている。
朝食付き5,600円。リーズナブルな価格。建物も改装されていて泊まりやすそう。
佐原の老舗旅館は木下旅館も閉業してしまったため、ほとんど残っていない。NIPPONIAを除く昔ながらの旅館は、一蘭荘だけではないかと地元の方も話していた。
しかし、いつまで続くか分からないので早めに行った方が良いと教えていただいたので近々泊まりたい。一泊して佐原の町を攻略したいな。
亀村木材
一蘭荘の隣は、亀村木材の建物。
2階中央の戸袋?白い石膏に描かれた亀村木材の文字に時代を感じる。亀は旧字体!
また、奥まったところにある亀村木材の倉庫と思われる建物も渋い。
調べると、亀村木材株式会社は、明治14年創業の木材卸売業、木材製材・加工業者。液体ガラスと言われるガラス質無機剤を使い、不燃・防腐・防虫・寸法安定性のある木材を開発。千葉県建築文化奨励賞受賞したと、「公益社団法人佐原法人会」に載っている。
また、昭和5年に描かれた鳥瞰図を見ていると、今は無きお店が…
鐵道が敷設される前なので、開運橋から東側には塩業や醤油工場など醸造業を営んでいる建物が見える。現在JR成田線が通っているので面影はない。
開運橋東側の蕎麦屋「香蕎庵」。古民家を改築したオシャレなお店。夜は本格フレンチレストランになるそうだ。
そしてさらに北、踏切を渡ると松川石材の石造りの蔵が見えてくる。
創業は明治32年。ホームページも雅な雰囲気。
松川石材だから松の木?風情がありますね~
目の前にある小さな橋は、小鮒橋。鮒(ふな)がたくさんいたのでしょうか?
昭和5年の鳥瞰図には、新橋の近くに「安宿山多屋」が描かれているが、さすがに現在は住宅街…
引き続き川沿いの街並みを探索…
(訪問日:2021年8月)
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