「お食事処木の下/旧木の下旅館」明治創業の老舗旅館がとんかつ店に -佐原42
佐原で夕食。今回は元旅館を改装した「お食事処木の下」に入店。美味しいトンカツを頂くだけでなく、老舗旅館時代の資料も拝見させていただき感激です!
佐原「お食事処木の下/旧 木の下旅館」
千葉県香取市イ498。小野川沿いに面した「旧木の下旅館」は現在、「お食事処木の下」として営業している。
私が10年前に訪れた時は旅館として営業していたが、旅館業を休業し、建物はそのまま活用されて娘さんが2018年6月にオープンされたお食事処に。
木の下旅館は明治34年創業。現在の建物も創業当時のままだそうだ。それ以前から小野川沿いの船宿として営業していたという説もあり、つい10年頃前までは旅館として営業していた。
2015年に宿泊された方のレポートが詳しい。→旅籠宿に泊る
扉を開けると広い玄関。玄関と1階部分は飲食スペースとして改装されており旅館の面影はない。だが、急階段や2階の座敷は健在のようなのでまた機会があったら見学してみたい。
旅館時代に宿泊できなかったことが本当に悔やまれるのだが、現在も飲食店として気軽に利用することが出来るのは嬉しい限りです。
『日本ボロ宿紀行』ドラマ版でもロケ地に。
表の主屋から奥の客室に続く廊下には見事な桁材が。20メートルはあろうかと思われる見事なものであった。主屋2階客室から前を流れる小野川をみると、柳が風情を添えている。
客室は全8室。現在は使われていないのかな。建築好きとしても気になる。
旅館からとんかつ屋さんに
そして現在はとんかつ屋さんとして再生し、この日も地元の方が集っていて満席状態。人気店だ。
東庄町で育てられた「林SPFポーク」。地元のブランド豚や油、ソースなど細部までこだわりが詰まった料理。そしてボリュームも満点で驚かされました。ちょっと小食な女性だと多いカモ…
ロースとヒレの合盛定食とカツカレー!
元旅館という風情ある雰囲気に負けないくらい料理も美味しくて。佐原を代表する名店の一つだと思います。
手榴弾消火器
最後に、この建物内に二つ残っている「手榴弾消火器」について。
1階玄関口と2階廊下に現存しているが2階は見学できていない。今回は1階のもの。
お話を伺っていたら中身も見せて下さった。わ~…!
手榴弾消火器、調べたら文化遺産オンラインで紹介されていた…これも文化遺産の一つなのだ。
ガラス球型の消火器である。
炎に向かって直接投げ込むことで、ガラス球が割れ、中に入っている消火液が飛び散り消火する。
紹介されているものは昭和26年頃のもので箱の形からして同じ製品かな?他にも複数製造会社が存在していたようだ。
手榴弾消火器、他に山形県の老舗旅館で見たことがあるが千葉県内では他に見たことが無い。佐原の木の下旅館だけかな、現存しているのは…
もし見かけたら教えてください。
2010年 宿泊時の写真
読者の方から、2010年に宿泊したときの貴重なお写真をいただきました!ご提供ありがとうございます✨
(訪問日:2022年4月)
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