天保水滸伝遺品館|東庄町笹川にある博物館 資料&旧町役場 -笹川⑸
東庄町にある「天保水滸伝遺品館」を見学。博物館なのですが、その建物がなんと旧町役場の近代建築でした!!ネット上には情報が無いので新たな発見で興奮しました~
天保水滸伝遺品館を見学
千葉県香取郡東庄町い580−1「天保水滸伝遺品館」
JR成田線「笹川駅」が最寄り駅。木造駅舎が残る街。
笹川駅周辺の街並みは個人的に好きで、何度か歩いた事がある。大方の歴史は以前まとめたので割愛します。笹川の商店街。「天保水滸伝」の舞台となった利根川川岸の港として賑わった街 -笹川⑵
今回は、そんな笹川で船宿だった老舗旅館に一泊し、諏訪神社隣にある「天保水滸伝遺品館」を見学することに。
入館料200円
10時~12時、13時~15時
不定休
訪問前に携帯電話番号にお問い合わせすることをお勧めします
有料博物館。ガイドの方が丁寧に案内してくださるので作品に詳しくなくても楽しめます。
また、いくつかの部屋に分かれた展示で200円払った価値はあり、関連する冊子も販売されています。
天保水滸伝にちなんだ文化財50点が保存されています。
笹川繁蔵が愛用していたキセル、三度笠、平手造酒愛用の手鎗、徳利、勢力富五郎の短筒など当時の侠客の風俗を物語る遺品や重要文化財として保存されている古文書などが展示されています。(東庄町観光協会より)
遺品館という名前の通り、実際に使用していたものを間近で見学できるのはここの見所でしょう!
天保水滸伝だけでなく、銚子が舞台のNHK連続テレビ小説『澪つくし』に関する展示も。笹川駅南側の「入正醤油」、天保水滸伝に登場する笹川繁蔵のご実家とのこと…
くう~番付表は萌えますね!
一番印象的だったのはとにかく詳しく話してくださるガイドさんの弾丸トーク。合計1時間以上滞在し、博物館だけでなく建物内、この後にご紹介する記念祭や周辺も案内していただきました。
ただ、常駐しているわけではなさそうなので事前に確認したほうが良いです。この碑は記念祭のため運が良かったよう。
「SNSでも天保水滸伝遺品館宣伝してね~!」とのことだったので遅くなりましたが記事として発信します!!ぜひ皆様も笹川へ!
十一屋の看板と現在比較
館内に展示されていた大きな木製の看板。
天保水滸伝に登場する旅館「十一屋」の古い看板!
説明書きによると、
十一屋は、「馬の驛」ともいわれ人馬の乗り継ぎや管理、料亭、旅宿屋等を営んでおりました。
十一屋橋の傍の木造商人宿時代の写真も展示されている。
昭和37年頃には蕎麦屋「十一屋」に。繁蔵そばが売りだったようだ。
同じく昭和37年頃の諏訪神社正面。さすがに写っている古い建物は存在せず。
他にも古写真の展示があったのでぜひ現地で見てみてほしい。
そして実際に現在の十一屋橋と旧十一屋へ。旧道。
旅館→不動産→現在は当主の陶芸工房になっているよう。
かつての旅館時代の建物は残っていないが今も立派な建物であることは変わらず。十一屋の表札が掲げられていた。
天保水滸伝発祥百九十年式典開催
そして天保水滸伝遺品館を訪問した当日は、記念式典が開催される日だったらしく運よく見学させていただきました。
遺品館北側にある延命寺内の笹川繁蔵碑と天保水滸伝発祥の地碑。
その前にこの日新しく設置された「天保水滸伝発祥百九十年記念碑」。2022年9月25日のこと。
地元の方々が集まって天保水滸伝発祥百九十年記念式典を開催、しかも60年振りの開催とのこと!ネット上では検索しても情報が出てこないのが不思議…
旧町役場の建物を活用保存
驚きの事実。
天保水滸伝遺品館は、旧役場の建物を活用しているとのこと!立派な近代建築が密かに活用保存されていた…
古い木造建築っぽいな~と疑っていたのですが館内を見学して唖然。当時の遺構が沢山残ってるんです!!
これがなぜ近代建築リストに載っていないのか…新事実発見なのか。見る人が見たら一発で近代建築ってわかりそう。
現在は諏訪神社境内に位置するが、かつては諏訪神社の南側の交差点付近に存在。曳家し現在地へ。毎年宮大工に修理してもらっているという。
屋根瓦は新しいが、館内の木造廊下や天井、縦長の窓がまさに役場建築そのもの!!
昭和初期の鳥瞰図にも同じような建物が載っていたと思うが、建築年はガイドさんでも分からず。
裏側にも出入口がある。
そして極めつけは昔の金庫!(今は使われていない)
開かずの金庫らしく、某テレビ番組に出演依頼を何度か出しているものの進展がないらしい…笹川の歴史と合わせてテレビ放映してくれたら良い町おこしになりそう。
そして外観も一周。
また、曳家前の交差点付近に残る「笹川町道路元標」。道路元標の向かい辺りに存在した旧笹川町役場は役目を変え、博物館として現在も地域に貢献している。現時点でネット上にはこの役場に関する情報は無いので初出しです。
(訪問日:2022年9月)
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