JR内房線「佐貫町駅」。大正期の木造駅舎と駅周辺のレトロ建築。かつての”鹿野山表本道” -佐貫⑴

JR内房線「佐貫町駅」。大正期の木造駅舎と駅周辺のレトロ建築。かつての”鹿野山表本道” -佐貫⑴

富津市の内房線「佐貫町駅」にて下車。

城下町、そして鹿野山や東京湾観音への最寄り駅として、現在も行楽地として知られる街。江戸から昭和にかけての文化財も現存しており、歴史や近代建築が好きな方にぜひ歩いて欲しい街だと思いました。

佐貫町駅周辺の記事は全部で5記事です!

内房線「佐貫町駅」木造駅舎が現役

千葉県富津市亀田。内房線「佐貫町駅」にて下車。

跨線橋からの眺め

佐貫町駅は、大正4年(1915)開業。現在も水色の屋根が美しい木造駅舎が活躍中。

佐貫町駅

マザー牧場や鹿野山へのバスも駅から出発している。今度は鹿野山にも行ってみたいと思っている。また、昭和36年に建立されたレトロな東京湾観音の最寄り駅でもある。徒歩30分だが、タクシーを待っている人々がいたのはいずれかの観光地へ向かうのだろうか。

木造駅舎

トイレには、雨蛙の赤ちゃんがトイレに住みついていることに関するお願いが貼ってあった。なんだかほっこり。

雨蛙の赤ちゃんが住みついているらしい
木製のベンチ

構内には、古写真も展示されていた。こちらは、大正中頃の佐貫町駅。

大正期

大正時代と現在を比べると、跨線橋が設置されたが全体の雰囲気は大きく変わっていない。

現在

下の写真は平成元年。現在は右手の売店は自動販売機コーナーになっており、時代の変遷を感じる一枚。

平成元年

たばこやコカ・コーラの自動販売機も今は見かけないタイプ。

佐貫町駅から東へ伸びる道が鹿野山へ続いている。昭和9年の古写真を見ると「鹿野山表本道」と駅前に看板が建っていた。現在は車で参拝に訪れる人が多いのだろうか。

佐貫町駅前の通り
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佐貫歴史散歩案内板より

佐貫町の歴史を遡ると、奈良時代の「讃岐郷」、鎌倉時代の「讃岐郷」にまで遡る。駅の東方面に位置する佐貫城は室町中期から江戸末期まで城主が替わりながら存続した城跡。今回は城下町として発展した国道465沿いの街並みと佐貫城を目的地に歩くことにした。

駅前のタクシー会社

駅前のロータリーに「佐貫歴史散歩案内板」という大きな看板が設置されている。歴史好きな方は要チェック!

佐貫歴史散歩案内板

天平6年(734)、正倉院文書に「讃岐郷」がみえる。「さぬき」は四国の地名とつながりがあるのか?「狭」に通じる狭い意味か?その語源はよくわかっていない。全国にも「佐貫」は散見される。(案内板より)

縄文時代のカマイルカの骨格から、室町時代の一国一寺政策により建立した安国寺など幅広い年代の史跡を楽しむことができる。

駅の右側にある佐貫小近くの「ばばあのふところ」は何だろう?

日当たりが良くておばあちゃんのふところのようだ、と地元の方に呼ばれている場所らしい。

今回歩いたのは、写真中央の城下町として発展した通り。城下町特有の曲折は地図で見ると分かりやすい。

今回歩く道

また、「屋号からその出身地がわかる」と街歩きの見方も教えてくれる。こういう看板が駅前にあると歩きやすくて良いですよね~

富津市のホームページには「富津市絵巻 佐貫城 城下町楽歩」という「江戸~昭和~語り継ぐ未来へ」のをコンセプトにつくられた手書きマップも閲覧することができる。マップを片手に歩くと楽しい。

また、駅の北側には廃墟のパチンコ店「ガーデン」が見えた。

ガーデン
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佐貫町駅前の通り

それではいよいよ、佐貫町駅前の通りから街歩きスタート。

駅前の交差点角にある「田舎食堂新舞子の風」。新しい店舗に見えるが建物は古いな~と。

駅前の交差点

やはり推測は当たっていて、2014年のストリートビューでは昔ながらの軽食珈琲、「二見食堂」が営業していた。

窓枠が良い感じ!そしてこれが戦前からの老舗、という情報をどこかで見たのだけど思い出せない。出典が判ったらまた追記します。

国道465号

こちらの味処「しらせ」は南極観測隊員の方が経営しているとか?今度お話を伺いに行きたい!

しらせ

 

農機株式会社

その向かい、更地になっていたので気になっていたが、2014年のストリートビューに衝撃的な建物が映っていたー!

下見板張り、木造二階建ての洋風な建物。入り口が二カ所、元病院か、旅館か。このなんとも可愛らしい建物は一体?!

現在も市民斎場とわの社は奥で営業している。手前の洋風建築、一目見たかった(泣)

その北側も広大な更地になっているので2014年のストリートビューを覗くと、「駅前スーパー」なる建物。

国道沿い、再開発で古い建物が一掃されている様子。

残っている一軒

さらに進むと右手に精肉店の「房総畜産㈱フレッシュマート三平」。「出没!アド街ック天国」富津編でも紹介され、日用品等もそろえるスーパーでもある。名物は「大きな肉だんご」。

三平

居酒屋「やき鳥三平」は朝9時から営業!精肉店で頂く安くて美味しいメニューで朝から呑めるなんて最高…富津の名店、今度昼飲みで訪れたい。

結婚相談も?
駐車場もあります
井戸と稲荷様

少し行くと左手には全日食チェーンの看板が残る「プラザヤマモト」。

プラザヤマモト

バス停は「仲村口」。

仲村口

向かいには、「房総畜産食肉センター」の建物。

房総畜産食肉センター

染川の南にあるのが富津市立佐貫小学校。

佐貫小学校

国道沿いの熊野神社前が昔は佐貫城下の入り口で、江戸時代には大木戸があったという。

右 熊野神社
古い石垣
熊野神社 鳥居

保育所の隣の広大な空き地は医院跡地。2014年のストリートビューを見ても載っていないが見てみたかった!

左 保育所
消火栓

いよいよ佐貫の中心部へ。右手は広い駐車場のあるコンビニ。

交差点

次は佐貫のメインストリートを探索します!

 

(訪問日:2022年1月)

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