京成本線「大佐倉駅」から歴史散歩。秘かに現存する近代建築と金比羅神社 -大佐倉
京成「大佐倉駅」で下車し、周辺の歴史散歩へ!
近代建築、趣のある神社に、本佐倉城跡まで足を延ばしました。本佐倉城跡、いつも京成電鉄の車窓から見えて気になっていたのです!
京成電鉄「大佐倉駅」と歴史
千葉県佐倉市大佐倉。京成電鉄「大佐倉駅」にて下車。片側ホームの長閑な駅舎。大正15年(1926)開業。
ネット上では「秘境駅」とも言われているが特急は停車する。鉄道オタクの間で話題?YouTube動画も多数存在する。人気のある駅なのか…
駅の北側には旧商店。現在はコンビニ等は無い。
2017年に「続日本百名城」に選定された本佐倉城。大佐倉駅からは南へ徒歩15分ほど。お城以外にも社寺が多く、駅を中心とした歴史散歩が可能。
地図上の北側は中世の頃の印旛沼「香取の海」だそうで、「浜宿湊跡」が描かれている。印旛沼の干拓工事について詳しくないので知らなかった。
旧浜宿河岸
この辺りは本佐倉城の外港として、人や物資の輸送に重要な役割を果たした所です。しかし、干拓工事の完成した現在では印旛沼は遠く、当時の様子は想像を豊かに働かせてみるしかありません。
まずは大佐倉駅の北側を歩いてみよう。
北側は住宅街。そして古民家レストランが存在する。
気になるのでまた今度訪問したい!お料理やスイーツ等、こだわりのメニューからパンや野菜なども購入できるよう。
暖かい薪ストーブでゆっくり温まる古民家レストラン。秘境駅にあるとは思わなかった。
土壁の古民家も…ひっそりと歴史を重ねた民家が残っている。
交差点で右折し、神社やお寺を目指す。
近代建築と金比羅神社
今回、大佐倉駅に降り立った目的はお城以外にもう一つ。あまり知られていない近代建築の洋館が現存するのか確かめたかったからだ。
昭和3年築の「藤嵜薫邸別館」。詳しくは「千葉県の近代産業遺跡」にてまとめられている。
総覧掲載No.14035
木2
建築年 昭和3年
設計者
施工者敷地内には江戸時代に建てられた主屋をはじめ、洋館・文庫蔵・味噌蔵・表門・米蔵・馬小屋などが残されています。 裕福な農家の屋敷構えを良く残した造りで、江戸~昭和初期の建物が中庭を囲むように並んでいます。伝統的な和風の 建物の中に、洋館の佇まいがアクセントとなっています。
洋館2階の窓は数年前にサッシに交換しましたが、交換する前の窓は大切に保管しているそうです。
総覧は「藤咲」になっていますが、「藤嵜」の誤りです。
住善寺の西側の邸宅。洋館だけでなく、敷地全体が背の高い生垣で覆われているため、外から見ることは難しい。
一応、洋館の現存は確認できたので満足。
現在も美しい姿だった。写真は先ほどのリンク先に載っているが、色使いが鮮やかで赤や黄、青に緑と、ハイカラな洋館。
文庫蔵や味噌蔵も見てみたいな…
味噌蔵ということは、味噌の醸造を行っていたのだろうか?
何はともあれ、洋館が現存していて嬉しい。国登録有形文化財に登録されても全く不思議ではないほどの魅力的な建物だが、今後も密かに大事に保存されていくのだろう。見に行った甲斐があった。
邸宅の南側には八幡神社。
昭和54年に再建された御神輿庫。その記念碑が建っている。
また、東側には大櫻宝珠院。
説明看板によると、佐倉城千葉家の祈願寺。境内の東側から北川には印旛沼が観望できる最高地とのこと、見逃したな…
また、ここは明治5年開校?の「大佐倉小学校跡」とのこと。
こちらの木箱は?
灯籠?の土台には「藤埼」。先ほどの藤嵜薫邸別館の藤嵜、と思ったが埼が違うな…
宝珠院の石階段を下ると、目の前には京成電鉄。良い眺めだ。
近代建築、社寺、学校跡を巡り、次はいよいよ本佐倉城跡へ向かいましたが記事化するのが大変で(城が専門外であるため)また今度。
(訪問日:2022年2月)
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