「大原中央商店街」伊南房通往還沿いの近代建築、土屋鍾文堂-大原⑹

大原の街中を探索!以前歩いたはずの商店街も、角度を変えて見てみるとまだまだ気になる場所があって…電車を二本見送って、気づいたら数時間歩いてました。
土屋鍾文堂(書店)
千葉県いすみ市大原8625。大原八幡神社の南側にある書店へ。

壁に残る備前屋薬局の広告。そういえば、大原駅近くにもあったな…今回は「メガネ部開設」と書いてある。備前屋薬局は現在も営業中。

鳥居の向かいにある書店「土屋鍾文堂」。大原小学校近くで、教科書や教材、文房具にたばこと何でも揃うお店。

こういう書店って時代の変化とともに姿を消しつつあるので、現在も元気に営業されていると心が和む…
向かいには同じ書店の倉庫?と思われる建物があった。横には住宅情報の大きな看板が見える。

さらに、書店の店舗に隣接するように佇む石造りの蔵。書店で蔵を構えているって凄いな…歴史を感じる書店だった。

書店があるのは裏通り。西側にある大通りの「伊南房通往還」をメインに探索します~

伊南房通往還(大原中央商店街)の近代建築
大原八幡神社の西側を南北に走る「伊南房通往還」は、「大原中央商店街」として商店街が存在する。
以前、記事でまとめたことがあるが、今回はその時に歩けなかった南側を含めて探索することに。→「大原中央商店街」駅前にはレトロな看板建築も!昭和の古き良き商店街 -大原⑴

なんて風情のある街道沿いの街並みなんでしょうか…惚れ惚れする。
大原八幡神社の西側にある交差点周辺が特に古き良き大原の街並みが濃縮されている。

角にある建物は普通の民家とは思えない立派な入り口。敷地も広く、この辺りの有力者の方なのでしょうか。

交差点の角では茶葉販売店の「浅野園」が営業中、かつては街道沿いにたくさんの商店が並んでいたのでしょう…

街道を北へ。右手前の建物は洋品店「あさのや」、現在は閉店。昭和の商店街の残像が浮かび上がる。

大原中央商店街は比較的昔の建物が残っているが、空き地に一つだけ残っているレンガ造りの井戸に愛おしさを感じる。

その向かい側に広大な空き地。しかも、横には扉の跡と椅子が並んでいる。ここは一体?元バス停かしら?

並びには朽ちた商家建築が残っているが、隣の木造建築は数年前を最後に姿を消した。

軒先に残っている陶器の看板「八木陶器雑貨店」。

入り口の足元にはオレンジ色と水色の可愛らしいタイル。


商店街のある酒屋に残っていた木製の看板。これは見えづらいが、廃業した酒屋の歴史を知ることができる貴重な資料だと思われる。

右「大日本摂津式??岩井源左衛門??」
左「千葉県夷隅郡大原町出口平吾特約販売地」
判別ができないのが悔しいな。摂津とあるので千葉県ではなく、遠方の商店と取引をされていたのだろうか。

以前紹介したので商店街の様子は少しだけ。洋食店「エンゼル」のメニューの豊富さに驚かされた。駅前の定食屋も良いけど、ここも一度入ってみたい…!

大原病院の周辺
大原駅入り口の交差点から街道をさらに北へ!前回は行けなかったエリア。
駅近くの築100年を超えるという古民家は民芸品を扱う「北土舎」という店舗に。

現在は静かな通りだが、NTT大原ビルや病院、さらに昔は大原警察署もあり、公共施設が集まる場所だっただけに賑わっていただろうなと思う。

松波書店の看板、良いフォントだ…

書店の向かいにある大原医院には、2014年頃まで旧病棟と思われる近代建築が残っていたそうだ。見てみたかった…

大原医院の隣にある建物は売り物件となってしまっている。元々はどのような商売をされていたのだろうか。

大原では煉瓦造りの井戸をよく見かける。

隣には旧千代田生命社屋の近代建築。これについては次回改めて紹介します~

場所が少し飛んで、南側の桜堂菓子店がある裏通り、県道174号沿いに気になる建物がある。

矢野林材の隣、交差点の角にある建物。洋館付住宅と呼べるのか分からないが、不思議な外観に惹かれる。右角の建物の二階は増築しているような雰囲気。

元々は旅館だったのかな…

普通の民家にしては敷地も奥に広く感じる。もしご存知の方がいたら教えてください。
(訪問日:2021年9月)
-
前の記事
大原に佇む病院建築。美しい「中村医院」の記録 -大原⑸ 2022.06.18
-
次の記事
大原の近代建築。木戸泉酒造「ギャラリー泉(旧千代田生命)」 -大原⑺ 2022.06.20
コメントを書く