大網、老舗蕎麦屋「いせや」。明治24年創業、旧大網駅の古写真とともに -大網⑹

大網、老舗蕎麦屋「いせや」。明治24年創業、旧大網駅の古写真とともに -大網⑹

明治創業、大網の老舗蕎麦屋「いせや」。JR大網駅からも近く、昭和なお蕎麦屋さんです。かつての旧大網駅についてもお話を伺い、古写真などたっぷりと歓談させていただきました。

大網の老舗蕎麦屋「いせや」

千葉県大網白里市大竹1−4。JR大網駅北側すぐのところにある、蕎麦屋「いせや」へ。前回の大網下宿のエリアから引き返し、駅まで戻ってきた。

いせや

庶民的で入りやすいお店で調べていたらこのお店がヒットしたので、迷わず入店。営業していて良かった~平日だったからか、空いていた。

昭和な雰囲気

駅前通りでもなく、周辺には飲食店は一軒もない。立地的には目立たない場所にあるが、明治24年創業、息子で8代目となる老舗蕎麦店とのこと。

店内の様子

明治24年(1891)…今から130年前!お話好きな80歳のおばあちゃんが元気に営業している。それだけで嬉しい。このお店に入って良かったと心から思った。

手描きのメニュー

9月に訪れたので「台風来なくて良かったね~」と話しかけられた。「屋根が飛ばされる!」とおばあちゃんが話していたが、房総は台風の被害が酷かったので本当に心配。

私が歴史が好きで大網を歩いているという話をすると、大網に関して覚えている限りのことを教えて下さった。記憶が鮮明で、まるで生き字引のような方。注文してから、出来上がるまでの間も、私のテーブルに座ってお話をしてくださった。

まず第一声は「この街は”おばけ”だよ!!」と。昭和55年頃までは良かったらしい。

おばけ、という表現は的を得ているような気がする。今までの記事で大網の中心街だった商店街を歩いて来たがシャッター通りで、人通りが全くなく…

昭和47年(1972)に大網駅が現在地に移転。このお店「いせや」も、旧大網駅そばから移転してきたのだという。移転して50年。

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大網の歴史を伺いつつランチ

注文していた、ミニネギトロ丼もりそばセット(800円)。

ミニネギトロ丼もりそばセット

お手製のお新香付き。ボリューム満点だ…!

ねぎとろ丼

仲良くなったからか、初対面なのにもつ煮込みまでサービスして頂き…心まで満腹です。

もつ煮込み

旧大網駅の古写真も見せていただきました。ここでは一部の写真を、次の旧大網駅の記事ですべて公開します。

60年前の、旧大網駅前の写真。

旧大網駅

駅前には旅館、商人宿、駅弁の販売も行っていたという。現在は旅館は営業していない。また、料理屋新松は30年ほど前、結婚式で使われていたりして、トイレが豪華だったことを覚えているという。

当時、電車に乗って東金まで肉を買いに行ったりもしていたという。

60年前の「シマヤ呉服店」の写真。ごった返したかのようにお客さんがたくさん。この風景が記憶にある人にとって、今の大網は”おばけ”というのも納得ができる。

60年前の商店街の写真

「最近はコンビニが増えていて、昭和の人にはついていけないよ」とも嘆いていた。
なんでも若いスタッフに「ばあさん、ぼうっとしてないでよ」と怒鳴られたらしく、セルフレジに慣れていない高齢者はコンビニでの買い物はキツイだろうなと思った。

かといって、コンビニ以外の買い物ができる場所が無いので…

周辺の変遷について伺うと、農家は畑を売って駐車場にしているのだという。
昔から大網には銭湯はなく、各家庭に風呂があったという。水はけが悪く、その日暮らしであったため、繭生産を副業に。

銭湯が無い街というのも珍しいな~

電話番号について聞くと、ABCで振っていた?とも。これについてはよくわからなかったのでまた調べる。

停車場眺望

最後に、「カメラは隠しながら撮った方が良いよ。変な人が多いから」と忠告まで頂いた。とても優しいおばあちゃんだった。

向かいにある駐車場

昔の事を鮮明に覚えている方も少なくなってきているので、またお話を伺いに行きたい…また来てねと最後お別れをした。

(訪問日:2021年9月)