小見川の老舗醤油醸造「ちば醬油」。文化財の店舗が現存 -小見川⒁

小見川の老舗醤油醸造「ちば醬油」。文化財の店舗が現存 -小見川⒁

小見川の黒部川沿いに現在も残る「ちば醤油」の建物。かつて、この川沿いには数多くの醸造店が並んでいたとのこと。その歴史を辿ります。

※数日前に予約投稿した記事ですが公開されてなかったので今日公開し直しました。すみません

後日順番を戻します

小見川・川端通り沿い

千葉県香取市小見川、黒部川の西側。前回までも度々小見川の歴史について触れているが、城下町、宿場町と、小見川は大いに発展していた。

黒部川

そして、黒部川の西側の通りを「川端通り」と呼び、現在も古い建造物が残っている。詳しくは前回の記事にて。

そして、小見川では醸造業も発展し、慶応4年(1868)には、醤油醸造が4人、酒造人4人、濁酒造5人いたという。残念ながら、小見川では幾度と大火で街が燃えてしまっている。

現在営業している醸造業者は、ちば醤油と飯田本店。今回は、ちば醤油について歴史をまとめようと思う。

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小見川「ちば醤油」

黒部川沿いに佇む、ちば醤油の建物。明治14年(1881)建築の店舗と隣接する醤油蔵、そして敷地の周囲には耐火対策用に設けられたとされるレンガ壁も一部残されている。

醤油蔵

ちば醤油の歴史について、香取市が分かりやすくまとめているので引用する。「小見川の町並みと祇園祭に見る歴史的誘致」

ちば醤油の前身は、大村屋商店と飯田本店で、昭和 39 年(1964)に両社が合併して株式会社ちば醤油が設立された。商標は「イリダイ」醤油。大村屋商店は、嘉永 7 年(1854)に肥前大村藩より融資を受け、当地で創業し、飯田本店は、元治元年(1864)に旭(現・匝瑳市)において飯田佐治兵衛商店として創業している。もともと小見川の黒部川沿いに本社工場はあったが、船による荷の積み下ろしもあるためか、正面入口が黒部川に向けて造られている。ちば醤油の工場は、昭和 46年(1971)に市内の小見川工業団地内に新工場を建設、稼働している。

昭和39年に合併し、昭和46年に市内の小見川工業団地に移転店舗と醤油蔵は、現在地元ロータリークラブが管理しており、店舗は移転している。

旧店舗

醤油といえば、野田や銚子を連想する人は多いと思う。小見川で醤油?

黒部川に面している

聞いたことがある人はどれくらいいるだろう?

ちば醤油の代名詞である「下総醤油」。現在はネット通販でも販売されている。
私も小見川の醤油だとは知らなかったが、そういえば以前、母が購入してきたことがあった。

以前購入したもの

また、軒下に電話番号のホーロー看板も。7番とあるので有力な商家だったことが分かる。

電話番号

また、黒部川には最近までちば醤油のダシ(船着き場)もあったそうだが、撤去されている。

レンガ壁は前回の記事でも書いたが、本町通りに面したところに一部残っており、2019年まではレンガ壁の隣に昔の門と壁が存在したようだ。

私が行った時は駐車場だった気がする。取り壊されてしまったのだろうか、残念…

皆さんも、ちば醤油、購入してみてください~

 

(訪問日:2021年7月)

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