新町通り~阿玉川の古い消防団の建物|香取市小見川~阿玉~の旧道を歩く -小見川21
小見川の探索編、今回は東へ進み今まで歩いたことが無いエリアへ。
古い消防団の建物が残っているのが凄い!歩いた甲斐がありました。
香取市小見川 新町通り~金刀比羅神社
香取市小見川。前回までの記事で書いているように、新町通りの丸山旅館に泊まった。せっかくなので、チェックイン前の早朝、東側の未探索地域を歩いてみることにした。
新町通りは、銚子街道の宿場町として栄えた通り→「新町通り」銚子街道沿いの宿場町として栄えた商店街 -小見川⑼
銚子街道は、今回歩く金刀比羅神社の辺りを国道から一本北側の裏道に曲がっており、現在ある大通りは昭和31年に新設されたもの。そのため、現在は車の通りも少ない裏道だが、銚子街道時代の古い建物が散見される道である。
新町通りとの合流地点からスタート。小見川ランドリー古そう。
大根塚の交差点から旧道まである広い敷地が気になった。旧道沿いに商家、裏に倉庫が建っている。
営業はしていないがホーロー看板が健在。電気化学の「軍配肥料」の看板。軍配印の商標が目印。現在はデンカ株式会社。
門のほうには、ヨコハマゴムの農業用ビニール「ハマプラス」のホーロー看板。石橋ハマプラス株式会社のもの。
国道356号の大通り沿いには倉庫が建っている。菅太商店の倉庫であることが判明。
菅太商店の旧店舗が裏通りに面していることからもこの通りが旧道であることがよくわかる。
商店の向かいにはかつては寿司屋。現在は新築一軒家に。
その隣には明らかに歴史を感じる木造建築。
木製の格子戸の奥で商売をされていたのでしょうか。
旧道沿いに残る2軒の古民家。それ以外は建て替わっている建物が多く、江戸時代のこの通りの面影を伝える貴重な建物だと感じました。
旧道を東へ進み、水路を渡ると見えてきた鳥居。
金刀比羅神社とのこと。芭蕉の句碑についての看板も設置されている。
年代:明治 42 年(1909)
規模・特徴等:本殿(神明造、銅板葺、1.17 坪)、拝殿(入母屋造平入、瓦葺、
6 坪)
祭神は崇徳天皇、素戔嗚命。大根塚の鎮守で、7 月中旬の須賀神社祇園祭に合
わせて祭礼が行われ、神輿渡御が行われる。社伝によれば、文化 2 年(1805)8月 9 日に讃岐国金刀比羅大権現を勧請し、創建したと言われる。明治 41 年(1908)11 月 に同所にあった須賀神社を合祀している。平成 8 年(1996)に社殿改修中に、社殿を新築した際の棟札など5枚の棟札が確認されている。(https://www.city.katori.lg.jp/culture_sport/bunkazai/fuuchi_keikaku/310326.files/Katori-rekimachi-2-2-3.pdf)
その後も東へ裏道を進んでいくと、ファッションセンターしまむら小見川店の敷地内に整備された石碑群を発見。
一番右の石碑には「成田山 不動明王」と刻まれている。もともとこの店舗がある土地は古い屋敷でも建っていたのだろうか。
国道沿いに構える「おくまや」。持ち帰り専門の鰻・佃煮屋だそう。
ホームページによると創業は明治5年。まだまだ知らない老舗があるな…!
香取市消防団 小見川支団第2分団第1部
千葉県香取市阿玉川(あたまがわ)。国道356号をひたすら東へ歩く。パールショップともえ小見川店を過ぎたあたりから旧道らしく歩道が狭くなってきた。
玉川の橋を渡る。玉川の近辺に広がる阿玉川地域は、角川書店『日本地名大辞典』によると、江戸期~明治22年までの村名。江戸期より河岸場としても発達し、明治4年には渡船が就航。
吉祥院に阿玉川小学校が開校、同18年に下飯田小学校と合併し、森山村立日新小学校→現在の小見川東小学校へ。
国道沿いに残る古い商店。2012年のストリートビューを見ても閉まっているのでどんなお店だったのか…
並びにあるのは下八坂神社。
その斜め向かいには真言宗寺院「吉祥院」。
境内に玉川公民館が併設。
吉祥院の門隣にあるのが、古い消防団の建物!香取市消防団 小見川支団第2分団第1部。
木造平屋の消防団の建物。実際には建替えられているものも多く、ここまで古いまま残っている消防団の建物はあまり見かけないのでレア。
和洋折衷な雰囲気。建物内部はどんな様子なのか気になる。
正面には第一分団の文字が薄っすらと残っていた。また、2012年のストリートビューを見ると消防団前に「阿玉川宿」のバス停が建っており、この辺りが旧道の宿場だったのだろうか。
斜め向かいには木造2階建ての旧商家。左側にはたばこのショーケースの名残が見える。
角にあったヤマザキショップは閉店、旅行会社は無くなり、外観も消えていた。
小見川のだいぶ東側まで歩いたので、国道を引き返す。
コンビニの向かい側には、鹿生嶋弁財天。
7時30分~8時45分の散歩終了。そして泊まっている丸山旅館へ戻って来た。これは裏の門。
宮本座跡地を探す『峠を渡る若い風』
チェックアウト後も少し小見川を探索。
最後の目的地は、本町通り沿いの「ショッピングプラザマルサン」。記事を書いている今見たら閉店していた…
実はこの建物、元々映画館の建物を利用しているかもという情報を知った。
この裏通りと合わせて映画館時代のこの建物が写る映画があった。日活映画『峠を渡る若い風』。この場所が「宮本座」だとすると「消えた映画館の記憶」には、1964年頃に閉館とあるので時期的にも辻褄が合うかな… 映画を観ると他にも佐原の昭和の風景が楽しめるのでおススメ。
お土産に飯田本家の日本酒を買って電車に乗った。
(訪問日:2022年11月)
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