小見川駅南側の病院建築「馬場医院」と諏訪神社 -小見川⒂

小見川駅南口、地図上には載っていないが、現在も営業中の病院がある。その病院、遠くからただならぬ風格を感じた。近づいてみると、素晴らしい病院建築であった。
小見川駅南の諏訪神社
千葉県香取市小見川。成田線「小見川駅」南側へ。北口には商店街が広がっているが南口は特に何も無さそうと思いつつ、香取市小見川支所の図書館へ行くために探索していた。

以前に紹介したが、南側にも飲み屋街がかつては存在したという。今は更地でひっそりとしている。その周辺で見かけた門柱に目が留まった。

既に廃業しているが、「柳澤歯科」という病院だったようだ。

歯の文字が旧字体?になっているので古い病院なのではと思う。

2012年のストリートビュー、茂る前の状態を見ると窓枠が木製で建物自体も歴史がありそうだ。
歯科医院の周辺は、穴が開いたように空き地になっている。

2012年のストリートビュー
右手に、2階建ての病院?旅館?
入り口の佇まいが旅館のように見える。向かいに飲み屋街があったので怪しいなと思っていたら、昭和の住宅地図には「割烹高千穂」と書いてあった。やはり…
駅の南側に見えた倉庫のような建物は、米販売店の前田商店の蔵のようだ。

その向かい、神社の鳥居の手前に架かっている小さな橋に「昭和十一年五月」と見えた。

昭和11年、1936年か…神社の周囲には水路がめぐらされていたのだろうか。こういう小さな橋にも歴史が垣間見える。
小見川のレトロな病院建築
周辺を探索していると、ふと右側に気配を感じた…

近代建築の予感…これは近づいてみてみたい!と足早になった。
しかし、1回目の訪問は断念。なぜなら営業時間中だったのか、建物の前に待機している方々がいたから。時間をおいて、建物に近づいてみることに。

洋館…奥は新しそうだが、手前の平屋が特に古そう。グーグルマップには載ってないし、調べても情報が無いのでこんなところにお宝があるとは予想外でした。
今まで色々な病院建築を見てきたが、こんなに情報が無いのも珍しい。しっかりと記録に残しておかなければ…

ここは「馬場医院」。内科以外の小児科・眼科は現在受けつけていないようだ。

モルタル?というのだろうか、コンクリートの素材も、縦長の窓枠も、入口の柱も、昔の病院建築の素晴らしさがにじみ出ている…

近代建築?馬場医院の細部
小見川は鳥瞰図が無いので、馬場医院がいつ頃から存在したのか、違う資料で調べてみたい。それくらい、この建物からは歴史を感じる。

そして病院の入り口がたまらない…!

営業時間外だったので迷惑にならないように近づいて撮影。

照明の付け根にはダイヤの石膏のデザイン。照明は新しくなっているが雰囲気が良い…

木製の扉も昔の状態のまま?建物内も凄く気になる…
敷地はとても広く、入口の横には木造の建物。診察室や入院する建物もあるのだろうか?

典型的な昭和初期にかけて流行した、和洋折衷の建物。素敵だな…

ひっそりとしている南側に佇む病院…歴史が分かったら追記したい。
県道28号沿いの商店街
また、馬場医院の看板は県道28号にも出ている。

県道沿いにある米販売店の「菅澤正弥商店」も歴史がありそうだ。

現在コインランドリーになっているが、裏に蔵が見えるので元々は商店として使っていたのだと思う建物。

県道沿いを北へ、踏切の近くにある建物が気になって仕方がない。

踏切を渡ると駅北口へ。フルヤ牛乳の看板が良い味を出している。

小見川探索、いかがだったでしょうか?最後の病院建築は目から鱗が落ちるほど素敵な建物でしたね~
次は小見川の後、時間があったので笹川へ足を伸ばしました!
(訪問日:2021年7月)
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