小見川「本町通り商店会」。老舗と姫宮大神”紀元二千六百年記念” －小見川⑿
小見川の本町通りへ。水運で栄えた小見川町の中心街である商店街は現在も老舗が残っており、車で通りすぎるのはもったいない！ぜひ歩いてみてほしいです。
小見川「本町通り商店会」
千葉県香取市小見川２６０。本町通りの「二光百貨店」からスタート。衣料品店だけど百貨店という響きが良い…
昔から変わらないであろう道幅。交通量も多いので注意しながら歩きたい。
右手にある「かたおか」は看板にはカバンとあるが、地図には化粧品店とあるので途中で変わったのかな？
記事を書いているときに気づいたが、「佐原屋呉服店」の建物、近代建築？上にレリーフが見えるんだけど、真下を歩いていたので気づかなかった。
右手にある「森下洋品」の建物も隠れているが古そう…きっと老舗だろうな。
本町通りに残るレンガ壁
駐車場の隅に、レンガ壁が一部残っていた！裏路地に沿うように残っている。左手は駐車場。
車から出てきた家族連れに不思議な顔をされる…そりゃレンガ壁をじっくり眺めている人なんて珍しいですよね…それにしても立派。2メートルくらいありそう。
イギリス積み。レンガ壁は防火対策として昔は各地に設けられていたみたいだけど、街中に残っているのは珍しい。
場所的には千葉銀行小見川支店の南側の本町通りから横道に面してレンガ壁が残っている。
歩いた時はなぜここに一部だけ壁が残っているのか、不思議で仕方が無かった。が、記事を書いているときにレンガ壁は2019年頃まで本町通り沿いにも残っていたことが判明。
そう、ここは黒部川沿いに面した醬油醸造会社「ちば醤油」の敷地だった。裏に古い門や蔵なども残っていたようだが、私が訪れた2021年の時は無くなっていた。レンガ壁も解体され、横道の一部だけかろうじて残っている状態…
本町通り商店街のマルサン
レンガ壁の向かいにあるキッチン「樹里」は手づくり洋食と中華のお店。気になる！
その反対側、ショッピングプラザ「マルサン」が一際目立っていた。
衣料品店として営業中。なかなかレトロなショッピングプラザですね～
姫宮大神の紀元二千六百年記念
同じ並びで見かけた、姫宮大神。
反対側にいたが、右端に写っている灯篭？のようなコンクリートが気になる。
ストリートビューで拡大してみてみると、屋根瓦のようになっている上にマークが見え、土台には「紀元二千六百年記念 小見川町青年団第五分団」とある。団は旧字体。
紀元二千六百年記念は、昭和15年（1940）に神武天皇即位紀元2600年を祝った一連の行事を示している。記念の石碑は千葉県内でもいくつか見たことがあるが、灯篭？のようなタイプは初めて見た。
真ん中の開いている空間は何かを入れていたのだろうか？大変貴重なものを見た気がする。
追記：
もしかして、戦前各地に建てられた「ラジオ塔」？
デイリーポータルZの記事「近所にあるかも？戦前の街頭ラジオの痕跡「ラジオ塔」」が詳しいが、形が似ているような気もする。
もし情報ご存知の方がいたら教えてください。
県道259号沿い
本町通りから脇道に逸れて県道259号沿いへ少し歩く。角にはブラザーミシンの看板が残る建物。
ミシン電機商会、既に閉店しているようだが、ミシンの需要も今の時代減っているのだろう…
お食事処銀河亭だった建物。銀河亭、なんて素敵な名前なんでしょう…
焼きたてパンのお店はシャッターのイラストが可愛かった。
本町通りと飯田本家
再び本町通りへ。奥に煙突や蔵が見える。ここが小見川で唯一の酒蔵「飯田本家」である。
創業明治10年（1877）。以前は米問屋だったそうだ。かつては小見川には多くの酒蔵があったが、現在も残るのは飯田本家のみ。
店舗の建物は、明治27年（1894）以前に建てられたものと考えられている。また、大正 8 年（1919）頃に西南に 2 ㎞ほど離れた丘陵の中腹から、酒造りに必要な水を確保するための水管埋設工事を行い、酒蔵の水槽も設置しているそうだ。
店内はまるで博物館、と紹介されているのを見て一度入ってみたいなと思う。
その並びには金物店「ワタヤ」。なかなか大きな店舗である。
魚善支店は鮮魚店だろうか？
本町通り、いかがだったでしょうか？次はいよいよラストスパート、川沿いの銀座通りへ！
（訪問日：2021年7月）
-
前の記事
小見川「中央通り」に佇む元薬局？の看板建築 －小見川⑾ 2022.01.27
-
次の記事
「銀座通り」黒部川沿い、料亭が立ち並んでいた川端通りの商店街 －小見川⒀ 2022.01.28