別館・鋸山資料館|鈴木家住宅石蔵を改装した鋸山に関する資料展示 -金谷⑸

別館・鋸山資料館|鈴木家住宅石蔵を改装した鋸山に関する資料展示 -金谷⑸

富津市金谷、鋸山美術館にある「別館・鋸山資料館」へ。「石と芸術のまち金谷」の町おこしからオープンした美術館に併設した鋸山に関する資料が展示された資料館です。

 

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別館・鋸山資料館(富津市金谷)

千葉県富津市金谷2146−1「別館・鋸山資料館」

JR浜金谷駅より徒歩3分、東京湾フェリー乗り場からもすぐ近くにある「鋸山美術館」。「石と芸術のまち金谷」として2010年にオープン、入口の魚のオブジェに出迎えらえてエントランスへ。

鋸山資料館

今回の私の目的地は美術館ではなく、別館の資料館の方!歴史と建物好きとしては資料館で使われている石蔵も見学せねば。エントランスでチケットを購入し、一旦外に出て別館へ。

鋸山資料館
開館時間:午前10時~午後5時(最終入館は閉館30分前まで)
入館料:一般300円、中高生150円、小学生以下無料
※美術館と合わせて入館される方は、一般1000円、中高生550円、小学生以下無料となります。

あなたの知らない鋸山の世界

コンセプトからして楽しい!2020年6月にオープン、入館料の一部は鋸山の台風被害復旧と今後の保全活動に寄付されるらしい。

雨が降る夕方、美術館に行く観光客は多くすれ違ったが、資料館は私一人だった。郷土史好きの私にとっては静かに鋸山の歴史と向き合える(しかも文化財空間で)のは楽しいひとときだった。

左手に入口

資料館の手前に、一枚の房州石をくり抜いた井戸。

石蔵を利用した資料館も国登録有形文化財に登録されているが、井戸も合わせて隣の鈴木家住宅の一部のよう。

石蔵は明治35年築の鈴木家住宅石蔵。だから美術館から離れた位置にあるのですね。

鈴木家住宅石蔵

二階建ての石蔵。二階も資料が展示されていて、見応えあり。

鈴木家住宅石蔵についての詳細は「文化遺産オンライン」にて。1979年に改修されているそう。

解説
主屋の西北に位置する。東西棟の桁行4.9m梁間7.6m2階建、寄棟造妻入桟瓦葺の石蔵で、東面に平屋建を取り付ける。主棟の棟積や鬼瓦は大振りで、重厚感をもつ。房州石の中でも最上級とされる桜目の石を丁寧に積み上げた石蔵で、成熟した石造の技法を示す。

元々は鈴木家の一部だった石蔵を再び改装して現在の様な資料館として一般開放されていること、文化財の活用方法としても学びがあった。

桜目の石だから桜?
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鋸山に関する資料や道具の展示

石蔵入口。ここで靴を脱いで資料館の中へ。撮影はOKと掲示あり。

早速房州石がお出迎え

鋸山の歴史や石切文化を伝える資料館として、1階はパネルや映像で学び、2階に資料が展示されていた。

1階
階段

鋸山については私よりも詳しく調べている方がたくさんいるので割愛します。金谷の住民の8割が石切産業に携わっていた、ということに驚き。

観月台の昔の看板

個人的には鋸山の観光地としての歴史が好きで調べてます。

遊園地が二つあった時代もあり、今よりも観光客が一日遊べる場所として賑わっていたのではないでしょうか。地元の方に話を伺うと遊園地あったよね~と皆さん覚えていました。

その観光客を迎える旅館もいくつか、今も旅館として営業しているのはかじや旅館のみです。

また、鋸山の山頂にあったという150名以上収容の展望大食堂や売店が気になる。今はないですが山頂がこんなに充実していたなんて!

先ほど記載したレジャー施設。桃太郎園と砲台山ハイランド、二つの遊園地の写真も掲載されていました。どちらもほぼ遺構は残っておらず。

鋸山に行く前に立ち寄るとより鋸山が楽しめると思うのでおススメです!

 

以下、金谷の街歩き余談。房州石が使われた諏訪神社。

房州石の外壁

近くにある金谷ステーションは、元温泉旅館の金泉館。改装されて現在は日帰り入浴や1棟貸し形式の宿に。温泉は変わらず古い浴室っぽいので今度伺いたい。

 

(訪問日:2022年11月)

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