中根の商店街らしき通り。ピロコちゃんと民泊旅館と渋いたてものたち -野田⑶

もりのゆうえんちから野田市街へ向かって探索。その途中、野田市中根は元々商店街だったような賑わいを感じる通りだった。
もりのゆうえんちから脇道へ
全開の記事で書いた入園無料の「もりのゆうえんち」の北側にある交差点を、西へ進む。交差点近くにはトイザらスやくら寿司など大型のお店があるが、道を進むと歩道も狭く昔ながらの風景が広がっている。

コーシン牛乳とピロコちゃん
千葉県民なら一度はお世話になっているであろう「興真牛乳」。今や珍しい牛乳屋「宮崎牛乳店」の建物が残っていた。

そして隣にあるのはコーシン牛乳の自動販売機。

野菜ジュースから、コーヒー、いちごみるくまで揃っている…色褪せており、たぶん購入できないものだろう。飲みたかった。

自動販売機の側面には、コーシン牛乳を飲んでいるかわいらしい少女のイラスト。名前を「ピロコちゃん」というらしい。コーシン牛乳のホームページにしっかりと詳細が載っている。

ピロコちゃんの由来は、乳性飲料に「ピロコ」という商品があったみたい。デザインはカルピスに似ているような…
興真乳業株式会社の歴史を調べてみると、創業は明治39年(1906年)!東京都文京区に本社があるが、牧場兼工場が千葉県八千代市にある関係で千葉県では学校給食の牛乳として使われることが多いそうだ。
後日、気になったので千葉県八千代市の工場へ行き撮影。


千葉県八千代市に牧場が設置されたのは1928年。現在も敷地面積は減ったものの、変わらず稼働している。野田市の看板から八千代市の工場まで、歴史が繋がるのは興味深いな…
この通りは、とても細く名称があるわけではないが、牛乳屋から食堂までお店が残っているので地元の方にとってはメインストリートなのかもしれない。街灯もあるし、昔はもっと商店があったのかも。

荒井米店、VITA⁻ONE
牛乳屋の隣は「荒井米店」。そしてなぜか犬がよだれを垂らしているイラスト…「愛犬の栄養食」ということは、餌も販売していたということ?

調べてみるとビタワン公式サイトに歴史が載っていた。昭和35年(1960年)に誕生した歴史あるドッグフードだということがわかった。残っている看板からその商品の歴史を探るのはとても楽しい。
また、このお店では日石灯油も販売していたらしく、古い錆びた看板が残っていた。日石灯油は現在のENEOS灯油。米屋が灯油を発売していた痕跡をよく見かけるが、私と同年代の人は疑問に思うのではないでしょうか。

車を持っている方はガソリンスタンドで灯油を買うが、そうではない人は自転車で買いに行くことが多い。そのため、灯油缶を持ってお米屋へ行く主婦が多かったのだとか。
でも今は冬でも、灯油自体が必要とない時代になってきている。
そのお隣は中華料理屋「十八番」。定食から居酒屋といった看板まで掲げられている。

旅館中川
さらにすすむと「旅館中川」の看板が見えてきた。左を指している。

細い路地の奥へ行き、左折したところが入り口らしいがかなりの敷地面積がある。客室は3室の料金は3000円と安い。果たしてビジネスホテルなのか?詳細が全くわからない。
そしてその向かい側にも「旅館梓」があるのだが、なぜ奥まった場所にあるのか謎。ボリュームのある家庭料理らしい。

旅館の手前にあるジュウスケという飲食店?も気になった。

飲食店らしき痕跡が残る建物。

街灯が多い
比較的広い交差点に出た。右へ進むと愛宕駅、左が野田市駅だ。

周辺には街灯が多い。旅館中川の看板もある。

クリアな透明の街灯が、夜になったらどんな風に光るのだろうか。

街灯は愛宕駅の方に向かっても続いている。


路地の先に
ある民家の一角で井戸らしきものを発見。共同で使っていた井戸だろうか。

トタン板の家屋など、少し古そうな家屋が並ぶ。

細い路地があるので奥へ進んでみよう。

表だけでなく、裏道を探索すると以外な発見があって楽しい。

稲荷のような祠も発見。もしかしたら商売をしていたのかもしれない。現在はアパート。

路地の奥には重厚な、歴史を感じる高い壁が並んでいた。


しかも、道は舗装されておらず砂利。

右手にも古そうな民家があったが、松の木もしっかりと残っているので裕福な邸宅だったのではないかと思う。


誰もいないが、とても良いスポットである。ここでドラマの撮影ができそうなくらい。


路地を出ると舗装された広い道に出た。先ほどの雰囲気が嘘のようだ。

左手に曲がると、国の登録有形文化財にも指定されている旧茂木佐邸。

次回は旧茂木佐邸についてたっぷり紹介する。野田市駅周辺の旅館も宿泊してみたいな~
(訪問日:2020年9月)
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