野田市花輪「キッコーマン(株)野田工場製造第3部れんが蔵」&上花輪歴史館

野田市上花輪にある、巨大な煉瓦蔵。これはキッコーマン㈱野田工場製造第三部の煉瓦蔵である。野田市駅から徒歩15分ほど、ひっそりと近代建築が今も歴史を伝えている。
キッコーマン(株)野田工場製造第3部れんが蔵
千葉県野田市上花輪560。経済産業省の近代化産業遺産に登録されている、キッコーマン(株)野田工場製造第3部れんが蔵へ。前回の続きで、上花輪の住宅街を歩き、西側へ。

煉瓦蔵の周りは広大な敷地が広がっており、勝手に立ち入ることがないように背の高いフェンスで囲まれている。近くづためには、このフェンスに沿って向こうまで行く必要がある。

煉瓦蔵へ向かう途中、敷地の北側にあった立派な門。キッコーマン関係者の方の邸宅だろうか。


煉瓦蔵周辺にあった、巨木。屋根が設置されており、保存されている様子。

説明看板があった。樹齢180年くらいで、旧街道の並木だったそうだが、平成元年秋に伐採され、表門の扉などに使用されたそうだ。

目的地だった、煉瓦蔵。間近で見るとますます大きい。昭和7年(1932)築、もろみ熟成のためのレンガ蔵として、1年刊熟成させる昔ながらの「杉桶仕込み」の醤油を製造している。

蔵の内部は、現在見学ができない。都合により見学中止とあるが、一体この看板もいつから設置されているのか。

内部には杉材の仕込み樽が72本並べられているらしいが、蔵の外に仕込み樽と思われる大きな樽が展示されていた。

庭園としても整備されているようだが、現在は敷地内立ち入り禁止に。2012年に書かれたブログにも見学中止とあったので、見学を行っていたのは数十年前かな。いつか見てみたい。


上花輪歴史館(高梨氏庭園)
煉瓦蔵の西側にあるのが、経済産業省の近代化産業遺産に登録されている上花輪歴史館。

平成6年に開館、昭和の庭園としては全国で初めて、敷地全体の景観を名勝「高梨氏庭園」に指定されているそうだ。以下上花輪歴史館のホームページのご挨拶より引用。
《ご挨拶》
上花輪歴史館は、上花輪村に古くから居住し江戸時代には当村の名主であり、また醤油醸造を家業としていた高梨兵左衛門(たかなし ひょうざえもん)家[高梨本家]が、永年に渡って保存してきた歴史的価値の高い居宅・庭園・土蔵・屋敷林・社祠等と、その中に収蔵されていた生活用具・醸造用具・地方文書・醸造文書等を一般に公開して、郷土の歴史と文化を研究する一助にしていただきたく、平成6年に開設いたしました。従って、展示館の中に収められているものばかりでなく、屋敷全体が展示物ということになります。
当館の資料はいずれも高梨家で出生し高梨家に保存されていたもので、此処に存在しているから価値があるというものばかりです。
邸内の建築物は、明和3年(1766年)築の門長屋から昭和6年(1931年)築の母屋に至るまで、
18世紀中葉から20世紀初頭にかけての建物が混在していますが、全体として調和を保っております。
屋敷全体が展示物!江戸時代から昭和と受け継がれてきた名勝を見学することができる。
入館料
一般コース〈庭園・展示棟の自由見学〉
大人 500円 小中高300円
内覧コース〈上記+住宅内お部屋のご案内〉
大人1000円 小中高600円
※企画などにより料金変更の場合がございます。
この日は時間的に、この充実した上花輪歴史館を堪能するのが難しいと判断したため、長屋門だけ撮影してまた後日に。

最後におまけ。上花輪歴史館から周辺を歩いていると、煉瓦造りの壁を発見!民家と民家の間に残っている。

近づいて見た。これは状態が良いな…現在も外壁として現役のようだ。

それにしてもなぜここに煉瓦蔵があるのだろう。手前の家が無くなっているので見やすい。
煉瓦蔵の隣にあるのは蔵。そう、ここは先ほど紹介した立派な門がある邸宅の一部だった。こちら側に表口がある。
煉瓦蔵に煉瓦壁。野田はまだまだ残っている。
(訪問日:2021年11月)
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最後の煉瓦塀、良い物件に巡り会えましたね❗️煉瓦って模型ではあの微妙なグラデーション再現するのが難しく思います。素材としては煉瓦が並ぶ形の型抜きした建物系パーツとしてあるのですが、塗装は腕とセンス次第なんです。
冒頭の蔵、いつか見学出来ると良いですね❗️