野田の老舗せんべい屋「平井屋」。白木会沿い、手焼きの”おにやき”が有名!

野田の老舗せんべい屋「平井屋」。白木会沿い、手焼きの”おにやき”が有名!

キノエネ醬油㈱の近く、白木会の商店街を歩いていて見つけた手焼きせんべい屋「平井屋」。創業100年近くの老舗煎餅店で、珍しい真ん丸の風船ような煎餅を頂きました!

手焼きせんべい屋「平井屋」へ

千葉県野田市清水15。前回紹介した、「白木会」商店街沿いにある手焼きせんべい屋「平井屋」へ。

手焼きせんべい屋「平井屋」

手焼きせんべい、と書いてあったら入らない選択肢はない…しかも、キノエネ醬油の工場から目と鼻の先なので、古くから営業されているのではないかと思った。

店内に入ると、ガラスのショーケースに袋詰めされたお煎餅がたくさん。おススメは、看板にも書いてあった「野田の月」らしい。

店内のショーケース

その中で、見たことが無い形のお煎餅が目の前に!風船ように膨らんでいるのが面白い。

おにやきは1個65円だそうだ。どのようにして食べるのだろう?好奇心が勝って、おにやきを買う事にした。

おにやき

おにやきをゲット!私の手の拳よりも大きな丸いお煎餅。

おにやきを購入してみた

思い切ってガブリ。お煎餅の表面は薄くて、パリパリしていて中身は空洞。今まで各地の煎餅屋に行ったことがあるけれど、膨らんでいる立体的な煎餅は初めて食べた!

膨らませるのは容易ではなく、割れてしまう事もあるらしい。職人技だな…

店内は醤油の香りが充満していて、良い匂い。家族で経営されているようで、野田の歴史について少し伺った。

煎餅を作る機械
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煎餅屋と野田の歴史

まず、平井屋の歴史。

現在3代目で、創業は昭和9年(1934)。100年近くになるとのこと。元々は大工を営んでいたが、お米がよく獲れ、余ったお米で何か作れないかと始めたのが煎餅だったらしい。キノエネ醬油が近いから煎餅屋という流れではない!

しかし、キノエネ醬油から塩を業務用で購入したりと昔から関わりも深いとのこと。

アクセスと老朽化の悪さから、野田市役所が平井屋の近くから移転したことで人の流れが変わっている。平井屋のすぐ南側、現在の野田市中央出張所の場所に市役所があったなんて考えられないくらい静か。

また、『昼めし旅』で紹介されたこともあるとのこと。

偶然立ち寄った煎餅店、恐るべし。

追記:2022年5月訪問

2022年5月、再度母と訪問しました。前回聞けなかったことをたくさん伺い1時間くらい話していた気がします。

おにやきを膨らませるのが至難の業。手間暇を考えたらもっと高くても良いのではと思うが、煎餅なので値上げは…と。

今回も購入

周辺には中華屋、タバコ屋、銭湯はみどり湯、工場で働く人々が入っていた話など。映画館が野田に3軒もあったこと、芸者が両方に(どの両方だったか失念)いたこと、60年前の話。

東武アーバンパークラインは単線だが、地下鉄の誘致に苦戦していたこと。

昼飯旅も来た事があるらしい。

近くのキノエネ醬油

そして面白い話を聞いた。近くのキノエネ醬油の工場には昔、塩山があったそう。キノエネ醬油が専売しており、キッコーマンが卸してもらっていたとか。塩が山もりになっているのを見ると塩が入荷したのだとわかり、業務用で購入していたとか。そのため、しょっぱいから井戸水は飲めなかったという。

その名残?

塩山は今はないが、名残なのか白い一角があると教えてもらった。地元の方だけが知る地域ネタ、これも郷土史の1エピソードに認定されるだろう。

 

(訪問日:2021年10月)

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