「根津観音通り商店会」根津の昭和が詰まった商店街
東京都文京区根津の商店街「根津観音通り商店会」へ。根津駅から不忍通りふれあい館の隣に小さな通りがある。街灯に誘われて下町情緒が残る根津の商店街を探索してみた。
根津観音通り商店会
東京メトロ千代田線「根津駅」が最寄り駅。根津神社の参詣のついでに根津周辺をぶらぶら。
根津周辺は戦災も免れており、戦前からの建物も残る細い路地と古い建物がまだまだ残っている。

亀のイラストが可愛い「コミュニティゾーン」の案内。

しかし、なぜ「観音通り商店会」なのか?と疑問に思う。
調べてみると、500年以上前の観世音菩薩の像が路地にあるらしい。今回は見つけられなかったが、裏路地にあるようなので今度探したい。

商店街入り口付近に早速渋い建物を発見。居酒屋木曽路はグーグルマップで確認できるので営業中?モレイラも気になるな~

喫茶店あずさは営業していた。透明な街灯が並んでいる商店街。

あんぱちや根津店
根津観音通り商店会で一番目立っているのは「あんぱちや」ではないだろうか。あんぱちやの手前の角にあるのはクリーニング屋。

「あんぱちや」は地元では知らない人はいないと言われる日用雑貨・園芸用品・荒物を扱うお店。「困ったら、あんぱちや」という言葉が広まっているそうだ。今でいうホームセンターのようなお店かな?

根津だけでなく、都内に4店舗あるそうだ。(駒込、練馬、池袋、根津?) 根津店は昭和46年(1971)に開業。

あんぱちやの屋号は創業者の出身地である岐阜県安八郡から由来しているらしい。とてもインパクトがあり、覚えやすい。

取扱店数が4000点以上あり、お店の外まで溢れる商品。なんだか引き込まれる。
追記:2021年6月19日
経営者の高齢化と建物の老朽化のため、廃業とのこと!これはびっくり…在庫処分をしながら閉店と書いてあるのでお近くの方はぜひ。

「根津権現かいわいの浪漫ちっくマップ」というものが貼ってあった。文豪のイラストと名所がずらり。残念ながら品切れのようで、写真に収めておく。

新しいお店と古いお店の融合
八重垣謝恩会の通りを歩いていても感じたが、新しいお店と古いお店が上手く融合して活気がある商店街となっている。

ちょっと路地を覗けば昔ながらの佇まいのお店も。感染防止のポスターも貼ってある。

路地を適当に歩いていたのでどこを歩いているのかわからなくなる。月曜日だったのでシャッターが閉まっているお店も?

リノベーションしたお店のようで、とても可愛い雰囲気。「紅茶専門喫茶+ギャラリー りんごや」というお店。本屋とギャラリーを兼ね備えている。童話みたいな雰囲気。

ステンドグラスも綺麗~写真展も開催されているらしい。機会を見て訪ねたい。

狭い通りに両側に良い建物があって、目移りする。

「手作り惣菜とお弁当 一二三(ひふみ)」が昭和感あって良いなあ。地元で人気店らしい。


昔ながらの居酒屋も多い。ところどころ新しい一軒家に変わっている建物もあり、商店街も変わっているのだなと感じた。

坂本商店は営業していないようだが、たばこのショーケースがそのまま残っていた。

ノスタルジックな建物は
不忍通りふれあい館の向かい側で見つけた2階建ての建物。手前は空き地。

緑が生い茂っていて、ノスタルジックな雰囲気を醸し出している。

照明も珍しいデザイン。どんなお店だったのかな?

木の暖かみと自然に癒される空間。正面にはふれあい館の大きな建物があるのに、対比が凄い。

2階の戸袋に「岡野大工所」の文字が見えた。大工所だったのか~

同じ並びにある古い建物も部屋も借りることができるらしい。

古い建物を再利用していく場所が根津には多い。
鳥勝
飲食店が並ぶ通りの角にシャッターが閉まったお店がある。

2020年7月31日をもって50年の歴史に幕を閉じた「鳥勝」さん。

鶏肉専門店の鳥勝は地元の方に愛され、シャッターにはびっしりとメッセージが描かれていた。少し読むだけでうるっときてしまう。

新型コロナウイルスの影響ではなく、去年から閉店を告知していたらしい。2か月前の閉店。一度食べてみたかったな。

看板はそのまま残っていた。

洋食 ライフ
鳥勝の向かい側にある「洋食 ライフ」の看板のお店も気になった。

外観は和風な雰囲気。これはかなり古そうな…屋根が骨組みになっているので営業はしてなさそうだけど。

ライフについての詳しい情報が無いが、だいぶ前に廃業したのだろうか。木製のドアを開けてみたかったな~

その奥にもこじんまりとお店が。

昭和の洋食屋さんって少なくなってきている気がする。だからこそ、この建物にはとても惹かれてしまう。

銭湯「宮の湯」
洋食屋ライフの向かい側の建物、工事中だったが窓を覗いてみた。すると、タイルが一面にずらり…ここは一体?

もしかして銭湯?

銭湯「宮の湯」は昭和26年(1951)創業。老朽化のために2008年に廃業した。

宮の湯の入り口は路地にあった。

そして今年ギャラリーカフェ「芸術銭湯+Cafe宮の湯」として6月にオープン。10月17日をもって閉店となったが、とても素敵な空間だった。そのレポートはまた次回。

銭湯の隣の建物も商売をしていたのかな~右に進めば不忍通り。

かつての煙突も半分ほど残っている。

月曜日だったので定休日だった。


各地で銭湯が廃業し、建物もすべて無くなっている現状…リノベーション工事は大変だけど何か新しく活用できないのかなと根津の宮の湯を見て思った。

飲食店が並ぶ
銭湯宮の湯から言問通りの方へ。


「天ぷら めし 和幸」美味しそう~!昔ながらの定食屋さん。次根津に行ったら寄りたい。

こちらも定食屋「かめや」。

言問通りに出ると一気に東京の匂いが押し寄せてくる。

喧騒から離れ、商店街の雰囲気を楽しむことができる根津観音通り商店会であった。

(訪問日:2020年9月)
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