成東「橋本菓子舗」明治創業の老舗和菓子店で歴史を伺う -成東⑹

成東の探索最後に立ち寄ったのは、和菓子屋「橋本菓子舗」。店舗の周りにあったレトロな看板に惹かれ、入店を決めました。成東のお土産にぜひ!
成東「橋本菓子舗」
千葉県山武市津辺246−5。浪切不動院から作田川を越え、成東駅へ戻る途中の商店街。大木肉店の灯りが嬉しい。

ブロック塀に並ぶレトロな看板が目に入った。

すべて橋本製菓のもの。
成東名物のいちご大福と蜂蜜饅頭。文字の横に描かれているイラストも可愛い。橋本製菓に入りたい衝動が高まった。

県道76号、交差点の角にある橋本製菓。日が暮れてきたが、ギリギリ営業していた。良かった~

店内は広々としており、大きめの菓子店。色とりどりのお菓子が並んでいる。

種類がたくさんあって迷ってしまうな~…
店員さんにおススメを聞くと、「お菓子とうふ」が橋本オリジナルで珍しいなと思った。卵白に豆乳を練りこんだお菓子で、軽めに食べれて美味しかったです。

葛切り、どらやき、パイ焼きなど…いちご大福は、地元成東のいちごを使って作られているのだとか。確かに成東はいちご有名ですよね!
県外からも評判を聞いて訪れる方がいるほど、お土産として親しまれている橋本製菓。今回、買い物をする際に、お店のことだけでなく昔の成東についても詳しく教えていただきました!
橋本菓子舗と成東の歴史
橋本製菓は、元々作田川の橋のところで創業したため”橋本”という名称になったのだとか。120年近く続いている老舗である。現在4代目。
浪切不動院にあった旅館「成東館」と同じ時代を生きてきたと考えると凄い。成東館ゆかりの文豪もここのお菓子が好きだったかもしれない。
店内にある短歌は、成東ゆかりの有名人・伊藤佐千夫の直筆?だとか。橋本製菓では、70年近く「佐千夫最中」を販売し、その特許を取得する際に集めたものだと伺った。

橋本菓子店所有伊藤佐千夫短歌について、現代語訳もあるので有難い。

浪切不動院にあった温泉旅館の成東館の跡地は、「昔遊んでいた時に穴があった」という話も。穴というのは、温泉が湧き出る穴かな?
また、昔は和菓子屋も行事と関連して繫盛していたという。
結婚式には地元のモノを使い、出産祝いには、乳が出た後に甘いモノをたくさん食べるべきという考えからおはぎを送ったそうだ。いわゆる「みつめのぼたもち」、調べると関東地方の風習らしいが、皆さんはご存知ですか?

駅前ではお祭りも盛んで、色々なお店が並んでいたが全て閉店してしまった、とも。とても気さくな方で、電車の時間が迫っていなかったらもっとゆっくりお話したかったな…

橋本製菓で購入したものを家族で頂きました。

お菓子とうふは、スポンジケーキのようなふわふわの生地の間にあんこが挟まっていました。

佐千夫もなかは、伊藤佐千夫の代表作『野菊の墓』の野菊をイメージしたと思われるデザイン。

浪切不動院と合わせて、橋本製菓にもぜひ立ち寄ってみて下さい~
(訪問日:2021年9月)
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