成東駅周辺に残る老舗旅館。旅館すなば・共楽館とは -成東⑵
今回は、成東にある旅館建築をまとめてみました。個人的には「共楽館」が特に気になります…廃業して時間が経っているようですが、昭和の旅館って惹かれますね。
成東の駅前旅館
千葉県山武市津辺273。成東駅に到着し、駅前ロータリーを見渡していると、東側の奥まった場所に旅館のような建物があった。
駐車場の奥にあるのでパッと見は気づきにくい。
「旅館すなば」。漢字だと砂場かな?砂場旅館?
現在はアパート砂場荘になっているようだ。敷地も結構広そうだが、いつまで営業していたのだろう?
もう一つ、西側にある駅前の旅館「成美旅館」。こちらは現在食堂として営業中。ぜひ。
成東の旅館について、1949年発行『全国市町村便覧』(全国教育図書)の「全国旅館等級別一覧表」より引用すると、5つの旅館が存在したことが分かる。(ランク1が最高)
成東町
4 共楽館
4 千鳥支店
5 明石
5 公平屋
6 奈良屋
今回紹介する中で、上の資料に載っているのは共楽館のみ。駅前の旅館は二つとも記載が無かった。1949年以降の創業なのか、名称が変わったのか…
千鳥支店はどこに本店があったのだろう~気になる。
旅館「共楽館」
先ほどの一覧に載っていた「共楽館」は、駅から南西へ浪切不動院へ向かう商店街沿いにある。
丁寧に維持されている松?斜めに生えているのが粋だな…共楽館の文字は隠れているが、現在も残っている。歩いていてこの建物と遭遇した時は、嬉しい驚きだった。
現在は営業していない様子だが、旅館として最近まで営業していたかのようなそのまま残っている雰囲気だった。いつまで営業していたのだろう?覚えている方いませんか?調べても全く出てこない。
赤い手摺に青い屋根…まるで竜宮城のようだ。夕陽と相まって別世界にある旅館のような雰囲気を醸し出していた。あ~泊まってみたかった!
旅館の裏側は回ってみた。平屋の木造建築、こちらも宿泊部屋だろうか。縁側と広い庭が見えた。趣のある旅館だな…
旅館の裏は、暗渠のような側溝があった。旅館のすぐ近くに流れる小川だったのかな~
旅館としてもう一つ欠かせないのが、鉱泉旅館「成東館」。こちらは次の記事で。
成東町の旅館は成東館を除いても、1記事になってしまうほど現在も面影があるので嬉しい。共楽館が現役の頃に泊まってみたかったなと少し悔やまれる。
(訪問日:2021年9月)
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