中山の老舗洋食レストラン「グリルはせがわ」。裏路地に佇む和の空間
船橋市本中山の裏路地に老舗の洋食レストランがあるのをご存知でしょうか?古くから街を見守ってきた温かな佇まいと美味しい洋食に癒されます。
ぜひ、中山法華経寺の参拝の際にぜひ立ち寄ってみて下さい!
老舗洋食レストラン「グリルはせがわ」
千葉県船橋市本中山1丁目4−12。船橋市西部公民館の横道を入ったところに「グリルはせがわ」がある。
国道14号から一本裏道にあるので今まで気づかなかったが、洋食レストランなのに和な佇まい!痺れる…日本式洋食レストランのカテゴリーが個人的に好きなので、今も営業されていて嬉しい限り。
私が訪問した2022年2月頃、Googleマップの口コミには数件しか情報が無く、営業しているかさえも怪しいほどだった。が、訪問後にツイートしてから1年、口コミは増えて訪れるお客さんが増えたそうだ。
こんなに素敵なお店なのにあまり知られていないのは勿体ない!
外観は料亭かな?と思わせる趣深さ。
私がこのお店を見つけたきっかけも、中山の花街について調べている時だった。面影が残る老舗は無いか調べている時に、裏道にあるグリルはせがわが目に留まったのだった。
店内はテーブル席が並ぶ。
平日の午後、私たち以外お客さんはおらず、静かな時間が流れていた。
大きな窓からは池と鯉が見える。池の水が反射して店内がゆらゆらと輝いていた。なんて素敵な空間なのだろう。
絶品!贅沢な洋食ランチ
メニューはこちら。焼き物、揚げ物、ステーキ、コース料理など。
価格帯は1500円/1人~くらい。決して安い価格ではないが、ファミリーレストランでは味わえない雰囲気と美味しい料理。価格は全く気にならなかった。
注文したのは、ハンバーグステーキBとビーフシチュー。ビーフシチューは「はせ川の基礎!!」と書いてあったので気になった。
ハンバーグステーキもせっかくならば、とボリュームアップのB(2,300+税)に。ライスとパンは別。ジューシーなハンバーグとデミグラスソースに大満足。
ビーフシチューは和風な容器で運ばれてきた。初めてだ…
ビーフシチュー(2,400+税)。
丁寧にじっくりと煮込まれた味わい深いビーフシチュー。身体に染み渡る美味しさだった。
14時過ぎのランチ。
こんなに美味しくて素敵な空間なのに、他にお客さんがいないのが寂しい。
外から聞こえる心地よい水の音に癒され、閉店時間(15時頃)までゆっくりしてしまった。
中山の花街について
最後に女将さんにお話を伺った。
気になった池について。池は維持するのがやはり大変だという。特に石が大変で、井戸水をろ過したものを池に使用しているという。池の水を抜かずに現在も保たれているのが本当に凄い。
そして、創業は昭和8年頃とのこと。街道沿いで食堂を始めたのがきっかけで、最初はうどんなどを提供していたという。このお店の創業年については他で記載がなかったので聞けて良かった。
「はせ川 小栗原町3~61 和洋料理 明治39年創業」と記載あり。昭和ではなく、明治創業?!想像を超える歴史あるお店ではないか… 小栗原は改名前の地名。
また、戦後は割烹旅館として営業。赤線廃止の昭和33年3月1日まで中山には芸者がいたという。おそらく、グリルはせがわもその頃はかなり賑わったのではないでしょうか。
当時、中山には30人ほどの芸者さんがいて花街として栄えていた。
「下総中山宿 洋風料理 寓利留 はせ川」と書かれた看板。宿、とあるのが元旅館の名残かな。
最近はコロナの影響もあってお客さんが少なく、「厳しい、利益が無い」と嘆いていた。少しでもこの記事が助けになれば良いのだけれど…
気になった方はぜひ足を運んでみて下さいね!
(訪問日:2022年2月)
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