銭湯「桜湯」マジョリカタイルが可愛い大正浪漫な老舗銭湯 -茂原⒃

茂原、唯一の銭湯「桜湯」へ。大正ロマンを感じる、マジョリカタイルが素敵な銭湯は現在も地元の方の憩いの場になっており、心まで温かくなりました。
茂原「桜湯」へ 老舗銭湯が現存
千葉県茂原市茂原461。茂原駅から西へ、銀座通りの裏通りに今回目的の銭湯がある。煙突が遠くから見えるので目印にすると良いかもしれません。

夏の夕方、煙突から煙が出ている姿を見てホッとする。かつて、茂原には約7軒も銭湯が存在したのだ。以前、茂原の銭湯一覧でまとめた。

茂原市内唯一の銭湯が今回の「桜湯」。昔の鳥瞰図には「櫻湯」と旧字体で記載されていた。現在、暖簾には平仮名で記載されていて、時代とともに変化しているのが分かる。

桜湯は外観も素晴らしい。鬱蒼と茂る木々に囲まれ、建物の外観が良く見えないが古き良き木造の銭湯建築は千葉県では少ない…文化財に登録されてもおかしくない建物だと思う。

営業時間は、16時~22時
定休日は、毎月5日、15日、25日
駐車場の場所も扉に書いてあるので参考にしてください。
入浴料金は、大人400円。茂原は比較的安いですね!そして入り口にあるエメラルドグリーンのマジョリカタイルがとても可愛い。

外観は和風だったが、扉は洋風。和洋折衷な銭湯建築は千葉県でここだけかも?!

番台スタイルが現在も残っている。タオル、石鹸を忘れてしまったので購入させてもらいました。合わせて190円。ドライヤーあり。

大正ロマンな銭湯内観
ちょうどタイミングよくお客さんがいなかったので銭湯内を撮影させていただきました!女湯です。
入ってすぐ横に下駄箱があり、他の銭湯よりもコンパクトな脱衣場。地元の常連さんが番台さんと話していた。番台さんは女性。

スマホで急いで撮ったので少しブレてしまっているが…浴室もシンプルイズベスト!
狭いけど魅力が詰まっている。鮮やかなペンキ絵は、2018年に丸山さんによって描かれたもの。

浴槽は2つ、右側の広い方は激熱!足を一瞬入れただけでもアウトだった…

よく考えたら木の板は湯かき棒だったのですね… 熱々のお湯を自分で湯もみすると教えていただきました。

浴槽の壁に、大衆割烹「網元」と「グリル若潮」の広告があった。両方とも現在も営業中。


浴槽も青いタイル、渦巻き模様のタイルで囲われていて美しい。
また、今回は紫根の湯が入っていて体の芯までポカポカに。400円で幸せな気分~

シャワーは左側のみ。シャワーが無いところで体を洗ったが、桶だけでも十分洗える。
「はなも生花店?」の広告入り鏡があった。

右側の男女の境の壁には、浦島太郎のようなイラストも。男性側はイラストが無いらしい。

女性側の脱衣所は防犯の理由でステンドグラスが覆われていたが、男性側は外から少し見えた。脱衣所から日光に照らされたステンドグラスは綺麗だろうな~

大正時代末期創業。創業は100年を超える。建物もほぼそのまま。
千葉県が誇る銭湯文化遺産ではないだろうか。ステンドグラスの光が差し込んでいて美しいし、中庭から心地良い風が吹く。

地元の方に「お先に~」と声をかけられたが、銭湯で起こるコミュニケーションは気持ちが良い。

駄菓子屋で駄菓子を買って、銭湯に行って旅館へ戻る…こういう小さな幸せが人生には必要なんです…

最後に、銭湯の隣にあった睦の家という場所はなんでしょう?何かの施設かな?

近代建築が好きな方にもぜひ訪れてほしい銭湯。
「建物も人も年を取ってきたから、もうそろそろかな…」と仰っていました。どうか皆様も後悔無きように。
どうかまた来年も…
(訪問日:2021年8月)
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