「松ヶ丘商店街」南柏駅西口にある松ヶ丘団地の商店街へ -南柏⑶
- 2021.08.05
- 商店街・横丁
南柏駅西口から、北へ少し進むと「野間土手」が比較的綺麗な状態で保存されている。また、近くには団地を中心に形成された商店街があり、散歩していて楽しかった。
喫茶店「ふりこ珈琲店」
千葉県流山市松ケ丘1丁目475−13。JR南柏駅西口から北へ進み、水戸街道を超えてさらに北へ「松ヶ丘野間土手緑地」を目指す。
野間土手の手前に、喫茶店「ふりこ珈琲店」を見つけた。
窓から店内を見ようとしたけど、あまり見えないな~
喫茶店の入り口。店内が暗くて営業しているのか不明だったので、入るのを躊躇ってしまった。調べても情報がほとんどない。
向かい側にもお店のような…扉のデザインから、美容室かな?
その隣は牛乳店で、森永乳業の自動販売機が設置されていた。
散歩の途中にどうでしょうか~
500m保存されている野間土手
牛乳店の隣に500mつづく野間土手が保存されている。盛り上がった土手の部分が野間土手。知らないと素通りしてしまうかも。
「松ヶ丘野間土手」の説明については以下の通り。
流山を含む下総には小金牧が設けられ、庄内牧(野田市)、上野牧(柏・流山市)、高田台牧(柏市)、中野牧(鎌ヶ谷・松戸・柏市)、下野牧(千葉・習志野・船橋・八千代・鎌ヶ谷市)、印西牧(印西・白井氏)の6つに分かれていました。
牧はと手と堀で囲われ、生育中の馬が村落や田畑に侵入して危害を加えることがないようにしました。
放牧された馬は「野馬(のま)」と呼ばれ、幕府は地元の有力農民に名字帯刀を許し、「牧士(もくし)」として取り立て、牧管理の実務を行わせ、周辺の村々には、牧の維持・監理に労働力を提供するなどの負担が割り振られ、「野付村(のつけむら)」とされました。
野付村には、農耕馬の買い入れや許可を取って牧内から薪・芝・山菜を採取することもでき、牧と村は野馬土手によって隔てられているように見えますが、地域の暮らしを支える重要な役割を果たしていました。
流山市松ヶ丘1丁目から5丁目にかけての柏市と市境上に残る野馬土手は「上野牧(かみのまき)」の南西区域に当たり、牧内の柏市側から流山市側の向小金新田や名都借村に、野馬が侵入しないように設置されたと推定されます。
新田開発が盛んになると、牧の内側に新たな野馬土手を築き、村側から耕作地を拡大して行きます。市内各所に残る野馬土手は、新田開発に伴って築かれたもので、すべてが同じ時期に築かれたものではなく、耕作地の拡大によって徐々に縮小した小金牧は、明治時代になると廃止されました。
野間土手という場所を初めて知った方もいるかもしれないが、意外と各地に残っている。
しかし、一部だけ残っているのは見たことがあるが、500mも保存されているのは初めて見た。
中学生の時に読んでいた『野間土手は泣いている』という本が面白かった。まるで野間土手が今も生きているかのような本。
Amazonでは販売していないが、本屋で見たことがあるのでまた今度読もうかな。
松ヶ丘商店街へ
喫茶店から西へ、松ヶ丘公園を目指して歩いていく。「松ヶ丘商店街」という街灯が見えてきた。
緑色の街灯、比較的綺麗な気がするので商店街も期待できるかも?
左にあるのは寝具店「大黒屋」。営業中。
寝具店から表通りに出ると、真ん中に駐車場がある。ここは商店街の駐車場かな?
駐車場にカラフルな車が!可愛い~
なんと、コンビニエンスストアの車だった。
松ヶ丘商店街の入り口にはアーチの街灯が建っている。
商店街の近くにある「松ヶ丘団地」は、昭和32年(1957)に分譲住宅の第一期募集が始まった。当時、「流山市向小金新田」に広がる雑木林13.8ヘクタールを切り開いて「南柏団地」とした。松ヶ丘は公募で決まったそうだ。
住みやすい街としてランキング上位にも。商店街も同じ頃に形成されたのではと考えられる。
2012年のストリートビューでは、アーチが違う。
松ヶ丘商店街の現在の店舗
松ヶ丘商店街の現在の様子を見ていこう。手前にあるのは全日食チェーンのコンビニ「なかだ」。
コンビニの向かい側にはそば屋、学習塾が並ぶ。
アーチから続く商店街。一部建物が変わっているが、個人商店が並んでいてテンションが上がる。
洋品店「きくや」、左の小さな店舗はなんだろう?
角の水色のテント屋根の建物は化粧品店?2014年で既に閉店している。
向かい側は弁当店の「タガミ」。現在も安くて美味しいお弁当を販売している。
2012年のストリートビューでは、「田上ストアー」の看板、「お食事処タガミ」、新宿中村屋の看板もある。昔は食堂だったのかな?
同じ並び。テント屋根がボロボロになっている…
遠くから見たら3階建てのビルになっていて、上の階は住居かな?商店街では珍しい形の建物だと思った。
昔の様子を見ると、「八百万」というお店があって「甘味・食事・ソフトクリーム・惣菜」と書いてある。今は跡形もない。
「カリヤ」というお店が営業中とあった。
覗いたらこの暗い廊下の奥にお店があるようだ。
松ヶ丘商店街のセールのチラシ。現在は5店舗が加盟しているようだ。「昔は賑わっていたのよ」と商店街の方が話していた。
郵便局、コインランドリー。団地の形成と同時期と考えると賑わっていたのは50年ほど前だろうか。
先ほどのビルの裏側へ回ってみた。
増築したのかな?と思う雑多な雰囲気。
精肉とお惣菜の店「肉のかりや」は裏が入り口だったのか~
松ヶ丘商店街の看板。
たぶん、歩行者天国の際に通行止めをするために使われるものだろうが、ゴミ捨て場と一緒にされているのが何だか切ない。
松ヶ丘団地のバス停
商店街から駅へ戻る途中、松ヶ丘団地のバス停があった。右手にある新しいマンションは、昔は社宅だったようだ。
2012年のストリートビューを見たら、正面に「高島屋」の看板が見えた。
柏駅西口を指す高島屋の看板。
松ヶ丘商店街。商店街の雰囲気が残っており、訪れて良かったと思った。しかし、まだ近くに見逃した商店街あるようなので再訪しよう。
(訪問日:2021年3月)
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いつもいつもホントに”Deep”で楽しませていただいてます。
記事内に少しだけ写ってる陽廣院に父母が眠っています。
将来自分達夫婦もここで永代供養されることにしてあります。
(若干怪しげに見えるかも知れませんが普通のお寺です)
夏になるといつもは蛍の見学会やお祭りをやってるようですが今の状況ではキビシイですね。
ここの住職はとても話し好きなので街の事を教えてくれるかも知れません。
敷地内には昔のおみくじ機があったり、駐車場には古い街路灯を保存してたり
本堂にはナショナル(!)の白黒テレビがあったり・・・結構マニアです(笑)
お時間ありましたらゼヒ〜
コメントありがとうございます!そうなんですね。イベントも開催されているんですか~
機会があったら住職さんにも話を伺ってみたいですね。とても良い情報が聞けました笑
昔(昭和末期まで)は商店街はにぎわっていましたよ!
色々見てきた明里さんなら、松ヶ丘に残っている街路灯を見つけて欲しかった!
昭和32年頃に当時の自治会が防犯のために建てた街路等が今の10基近く残っています。
このうちの1基は、国登録有形文化財になっていますよ!
一見の価値があるので、また見に行ってくださいね!
あ~!街灯ってここにあるんですね!見逃しました笑
また行く用事があるので今度こそ見つけたいと思います!教えてくださってありがとうございます!
流山市史研究23号に残っている場所が書かれていますよ