「南片町浜通り(港町キネマ通り)」飲み屋街、銭湯、かつて木更津東映が -木更津⑿
今回は木更津にかつて存在した映画館と銭湯の話。「南片町浜通り」は歓楽街だったのだと思う。
現在もその面影は少しだが残っていた。
南片町浜通り
千葉県木更津市中央3丁目。JR内房線「木更津駅」西口から港方面へ、富士見通りの北へ伸びる細い道が「南片町浜通り」と呼ばれている。
空き地が多いが、上の写真に残っている建物は「とがい印刷」。昭和34年では菓子店だった。
同じ並びに、ポツンと飲み屋街の看板だけが浮いている。明らかにおかしい。
各地を歩いているので観が冴えている。銭湯と飲み屋街、映画館があったのだろうと自然に想像した。
調べたらやはり、映画館「木更津東映」が2012年頃までは存在した。
映画館の右にはかつての銭湯「人参湯」。こちらは建物を活かして飲食店になっているので次回の記事でたっぷり紹介する。
木更津東映(港町キネマ通り)
「木更津東映(港町キネマ通り)」の記事にすごく詳しく映画館の情報が記載されていた!
かつて木更津には映画館が4館あった。「木更津富士館」「セントラルシネマ」「木更津ムービーランド(日活)」。
木更津東映は、戦前の無声映画時代にまで遡る老舗映画館。戦前の芝居小屋だったころの名残もあったという館内。レトロな映画館の写真が詳しく綴られていて見ていて飽きない。
そのすべてをまとめている方の記事「昔、木更津には 4つの映画館があった」がとてもわかりやすい。
木更津東映→2009年閉業
木更津富士館→2010年閉業
セントラルシネマ→2012年閉館
木更津ムービーランド→2007年閉館
意外と徒歩圏内に4館もあったことに驚き。セントラルシネマはボーリング場やビリヤードなども併設していたみたいだ。
銭湯向かい側のお店
銭湯の向かい側にも老舗がある。ピンク色が施された、まるでカフェー建築のような建物。昔は美容室のような外観だったが改装されていた。
2015年頃のストリートビュー
昭和34年の住宅地図を見ると、「フヂヤビヤホール」と書いてあるので元々は飲食店だったことがわかる。
隣のお店の看板がインパクト大。
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ちょっと大人のお店…かなり古そうな外観だけど今も営業しているのかな?
昭和の飲み屋街の名残
木更津東映の建物が存在したころは、細い道を奥に進むと飲み屋街があり雰囲気が満点だったのだろう。
しかし、今は手前の建物が2棟とも解体されて、飲み屋街が丸裸…
横に6店並ぶ飲み屋街。昭和60年の地図と見比べても変わらない場所。
銭湯、映画館、飲み屋街…まさに歓楽街だった場所。密集していた建物が無くなり、空が広くなっていた。
右手にも小料理屋やスナックがつづいている。
猫のたまり場になっているみたい。とても可愛い。
寂びた小屋のような建物も、かつてはスナックとかだったのだろう。
栄楽旅館
裏路地を抜けだし、銭湯があった南片町浜通りへ。銭湯の斜め向かい側にある白い巨大な壁のような建物が「ホテル栄楽」。
昭和の旅館。かつては周囲に複数あった旅館の建物もほとんど解体されているので、青空の下で一際目立つ。
「ボロ宿旅行」で紹介されてもおかしくないほど、気になる旅館。
独特な壁のような外観は、看板建築ともいえるのではないか?裏から見るとまた違った景色だったが写真を撮るのを忘れた。
港町キネマ通りと呼ばれていたことは記事を書く中で知ったが、映画館や飲み屋街が無くなっても歓楽街だった雰囲気がわずかに残っていたのが不思議。映画館の建物、見てみたかったなあ…
(訪問日:2021年2月)
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