「真間本通り商店会」現市川市手児奈通りのむかし -真間⑻

「真間本通り商店会」現市川市手児奈通りのむかし -真間⑻

市川市で最も古い商店街として知られる、真間の商店街を探索。今回は「真間川本通り商店会」。

手児奈霊堂の裏手にあり、真間川から市川真間駅までの商店街である。現在は「市川市手児奈通り」とも呼ばれている。

真間本通り会

真間本通り会は、真間川から南の京成線の踏切までの商店街である。千葉県市川市真間商店街連合の「商店小史」に過去の商店の地図が載っているので参考にする。

現在と比べると、商店の数はだいぶ減っているようだ。真間川より北側にある「手児奈橋通り会」は今回探索しなかったが、駄菓子屋など商店がいくつかあるみたいなので機会があったら探索したい。

真間川すぐそばに、3店舗が密集している建物がある。ポニークリーニング、洋菓子店「hana」、炭火串焼きまた吉である。

真間川傍の商店

昭和36年の住宅地図を見ると、真間川傍には文字が見えないほどお店が集中しており、青果や電気屋など色々なお店があったようだ。現在の3店舗は最近の店舗らしい。

さらに同じ向きにあるのが、錆びた建物。

以前は密集していた

営業しているのか不明だが、「バーバーヤング」はとても年季がある。昭和62年の住宅地図には掲載されている。昭和62年の住宅地図を見ると右が「オクヤマ青果店」左が「アテネ洋裁研究所」とある。2店舗とも昭和36年の住宅地図でも載っており、かなり古くから営業していたようだが…

現在はシャッターが閉まっている

錆びた建物の角も「京」という小料理屋らしきお店があったらしい。

この建物たちの向かい側の写真を撮っていないが、新しい建物に建て替えられているだけでなく道も舗装されて綺麗になっている。だれもこの錆びた建物の傍を歩こうとは思わないのではないか。

緑色の屋根の平屋の建物は、昭和62年の住宅地図右より「スナックりべてる 」「順」と書いてあるので小料理屋やスナックなどが密集している場所だったことがわかる。

スナックや小料理屋だった場所

そして緑の屋根の建物の左側、駐車場になっている場所には『ぼくの近代建築コレクション』というブログで見るとインド料理「モノハンド」というお店があったようだ。木造2階建ての建築はすっかり更地に…

手児奈せんべい本店

真間川から離れるにつれて、新しい建物が建っている雰囲気。寿司屋の「江戸屋」や「幸栄軒」などは昭和62年の住宅地図でも確認できる老舗。

右にあるのが江戸屋

そして、現在は「幸栄軒」といった中華料理屋になっているあたりに「手児奈せんべい」というお店があった。昭和36年の住宅地図では確認できる。

そして、なんと東京にも手児奈せんべいがあるのは知っているだろうか?東京都台東区根岸3丁目にある。

東京の手児奈せんべい(2020年3月)

市川真間で50年以上前に創業し、東京都の根岸に移転したらしい。以前根岸を探索した際に、なぜ東京なのに手児奈?!と驚きを隠せなかったのだが、市川真間から移転したとなると納得。

昭和64年の住宅地図ではなくなっているので、それ以前に移転したと思われる。手児奈せんべいはとても美味しいらしいので気になる方はぜひ。

寿司林屋

遠くからもよく目立つ赤い建物は寿司会館「林屋」。

真っ赤な建物

2002年のインタビュー記事が載っているので参考にする。看板にもあるように、創業は明治7年。だがしかし昭和36年の住宅地図では載っていないのが謎だった。

調べると以前は千葉街道、現在の国道14号線沿いで三本松の近くで川魚割烹「林家」を創業したらしい。千葉街道は成田山新勝寺へ参詣する人が江戸から千葉県に入ってくるため、小さな茶店を開いたらしい。昭和62年の住宅地図では載っているので、昭和62年以前に移転。

林家

戦後すぐ割烹旅館になった。あの時分、進駐軍がたくさんいた。アベックでくるのを泊める旅館をいち早くやったのが少しの間、当たった。

アベックというのは現在でいうカップル。ホテルとして場所を提供していたようなものなのか、林家が辿った歴史もとても気になる。市川にも進駐軍がたくさんいたのか…

現在はランチが800円と手ごろな値段で提供しており、庶民にも優しい。今度の探索の時はランチで行きたい。

真間本通り商店街の現在は

林家から駅に向かって進む方も真間本通り商店会なのだが、あまりにも商店街らしくない。街灯はあるが…

理容室と九十ノザワ店

バレエスクールと室内テニスコートがある建物。半分侵食されているが大丈夫なのか…

ビルにテニスコート?
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市川二業組合検番の建物

記事を書いているときに知ったのだが、昭和43年の住宅地図を見ると「市川二業組合」と書かれた建物を発見。

ぼくの近代建築コレクション』に当時の写真が載っている。市川市真間2-11。

2010年に取り壊され、現在は違う建物に。市川の花街としての歴史がこの通りにも残っているのは興味深い。

昭和43年の住宅地図

住宅地図より

最後に過去の住宅地図。商店街らしくお店がびっちりとならんでいる。

昭和36年の住宅地図

手児奈せんべいのお店も確認できる。

昭和43年の住宅地図

今は商店街らしくない風景も、昔は賑わっていた、なんてことも多いから素通りせずに記録に残していきたい。

 

(訪問日:2020年9月)