真壁「下宿通り」にて”佐原屋のお助け蔵”、「大和屋薬局」 -真壁⑽
今回も引き続き、真壁町を探索。個人的にグッと心を掴まれた「大和屋薬局」、この記事で紹介しますが必見です~!
山中家住宅
前回の記事の続きで、紺屋町通りを探索中。裏通りなので商店街というより住宅街の雰囲気。
この通りの「川島洋品店」の建物を見逃してしまったようだが、奥まった場所にあるので気づかなかった…
同じ並びにある長屋門は「山中家住宅」。
明治初期築の長屋門、明治中期築の土蔵が国登録有形文化財。
長屋門は出桁造で、正面左右には小さな武者窓が開くとのこと。
向かいにあった廃屋にはスナックの看板が見えた。元々はスナックの店舗だったのかな~
そういえば、真壁町では居酒屋などは見かけないな…昔はどこで遊んでいたのだろう。花街の記事で映画館などについて調べてみようと思った。
個人宅であるため情報はないが、元病院のような素敵な建物…
高上町通り
紺屋町通りが行き止まりになったので、南へ進み「高上町通り」へ出た。割烹「うおくら」は営業中。
角には蔵を改修した倉庫のような建物。
この通りは文化財登録されている建物は少ないが、ゆったりとした時間が流れており、歩いていて楽しかった。また、和菓子屋「白川菓子店」もあるそうだが、この日は定休日だった。
夕方が近づいてきて、建物がオレンジ色になってきた。真夏だったので、探索時間が長く取れるのも嬉しい。
個人的には街灯も夕日に照らされる時間が美しいと思っている。
平井家住宅
暫く歩いていると、左手に見えたのは「平井家住宅」。明治中期築の店舗及び主屋、明治26年築の土蔵が国登録有形文化財。
米殻商の建物群で、店舗2階は戸袋を残し全面に出格子を設ける。昭和には精肉店で、腕木に「安くおいしくめし上れ」とある。
「安くおいしくめし上れ」のメッセージは気づかなかったな~
土谷家住宅
高上町通りの最も西に位置する蔵は「土谷家住宅」。江戸末期築の土蔵が国登録有形文化財。
台風後の「お助け蔵」と伝え、重厚な海鼠(なまこ)壁など最も優れた造りの土蔵とのこと。
お助け蔵…?
その詳しい説明は隣の「佐原屋のお助け蔵」という看板に書いてあった。
土屋家は佐原屋と称する造り酒屋で、間口八軒の豪壮な見世蔵に脇蔵が並んでいたそうだ。天保の飢饉の際、この蔵普請を行い、誰にでも日当を出して、人々を救ったことから「お助け蔵」と伝わっているという。
普請(ふしん)とは、土木や建築の仕事のことを指すので、台風の後、この蔵の工事を行う際に一般の市民にも仕事を与えたということだろう。
大和屋薬局
高上町通りの少し北側、分岐のところに営業中の薬局の建物が見えたので近寄った。
「大和屋薬局」。国登録有形文化財には登録されておらず、調べても特に情報はなかったが、個人的に引き込まれる建物だった。
きっと、立体的な大和屋薬局の看板に心を奪われたのだと思う。ちょうど夕日に照らされ、黄金色に輝いていた。
建築年などが分からないので、戦後に建てられた比較的新しい建物なのだろうか…SNSで検索してもアップしている人があまりいないのが不思議。
反対側から見たら文字は銀色で緑色に縁どられているようだ。
とても雰囲気の良い薬局…これを見るために遠回りして良かったと思った。
小林商店
さらに薬局の西側に出っ張った住宅も気になったが、奥に文化財の商店がある。
米販売店の「小林商店」。
昭和3年築の店舗、明治中期築の米蔵が国登録有形文化財。
平屋の店舗の奥に住居をつなぎ、寄棟の屋根で一体化させる。対して米蔵は間仕切り壁を設けるなど、機能の差がよく表れている。
右が店舗、左が米蔵。確かに一体化している!
店舗入り口のガラス戸も美しい…
細谷家住宅
小林商店から南へ、西町の通りにある「細谷家住宅」へ。
明治後期築の主屋、明治初期築の長屋門が国登録有形文化財。真壁でも大規模で本格的な長屋門とのこと。住宅街にあるのでインパクトが大きい。
同じ通りを歩いていると、元スーパー?「フードセンターほしの」の建物。
2014年時点で閉まっている。あと、気になった民家の蔵。2階の屋根の上にもう一つ小さな屋根のようなものが見える。
高上町通りから歩いて、大和屋薬局へ。次は最後の探索、飯塚通りの紹介です!
(訪問日:2021年8月)
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